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競争やめたら学力世界一 フィンランド教育の成功/福田誠治

 近年注目を集めているフィンランドの学校教育をレポートした本。知識からリテラシーへの転換を果たし、英米のエリート育成とは対照的に、全体の底上げを図って成果を上げている様子がわかる。まあ、フィンランドの国民負担率は60%を超えているので、日本で同じようにマンパワーを投入出来るとは思えないが。

 本論はともかく、最後に引用されている、「総合的な学習の時間」導入時の教育課程審議会会長だった三浦朱門の発言をメモっておこう。出所(斎藤貴男『機会不平等』)を確認していないが、いかにも彼が言いそうな話だ。
「学力低下は予測し得る不安と言うか、覚悟しながら教課審をやっとりました。いや、逆に平均学力が下がらんようでは、これからの日本はどうにもならんということです。つまり、できん者はできんままで結構。戦後五十年、落ちこぼれの底辺を上げることにばかり注いできた労力を、できる者を限りなく伸ばすことに振り向ける。百人に一人でいい、やがて彼らが国を引っ張っていきます。限りなくできない非才、無才には、せめて実直な精神だけを養っておいてもらえばいいんです」
 エリートが大発明をして税金の安いアメリカに移住するということですね。わかります。

おススメ度:★★
(文章はちと硬いのでつらい)
現場報告度:★★★★
(教室の様子を写真を多用して紹介している)

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