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フレンズ・オン・アイス2013 初日

 開演の鐘とともに観客達のリストバンドが光りだした。
 粋な演出に高揚した歓声が広がる。夢の時間が始まった。

 今回のフレンズオンアイスはマジックとオリンピックイヤーを掛け合わせた演目を中心に、八木沼純子さんの引退を記念するプログラムもおりまぜてあった。全体としてオールドファンにとってこの上なく贅沢で夢のような宴だった。

 というわけで、以下ネタバレ注意。

オープニング
 荒川静香嬢が中央のガラスの箱から忽然と姿を表すマジックで登場。
 出演者全員のグループスケーティングがとてもよくて、フレンズメンバーが一つのチームに8年かけて成長したものと思われ。

荒川静香、本郷理華、ジュニアの3人でのグループ演技。本郷さんは最初のフレンズで滑っていたのだそう。あの頃は複数人のキッズがでていたと思う。ジュニアの女の子はとても上手で日本の一押し有望株なんだろう。本郷さんがとても頑張っていた。3世代のスケーティングは感動的。

キッズ(女子)。一般公募で入った受験生。一生懸命やっている姿にこれがフレンズだぜ。と思う。終演後路上で知り合いと思われる大人たちと話しているのを見かけたが、とても可愛い女の子だった。スケートも受験も頑張れ。

ここで順番があやふやになってきたので順不同。

小塚崇彦は今シーズンのSP
 衣装が黒の半袖Tシャツに黒のパンツというのが珍しい。もちろん競技会の衣装が別にあるのだろうが、半袖というのは意外に良かった。なんとなく上半身中心に筋肉をつけてきたようだけど、いつも長袖だからわからなかっただけかなあ、と思っているうちに終了。なんか殻から片足が突き出てきた感じなのでGPが始まるころにはグレードアップ小塚がみれるんじゃないかと期待。

佐藤有香
 最初の本人によるアナウンスは、世界選手権で金メダルをとったときのキスクラから金メダル獲得の瞬間のNHK実況放送のテープの後に、本人の大変クールな口調での
「あれから20年…。」で始まるコメントに場内爆笑。
 オールドファンは多いわ、一体感あるわでフレンズは本当ににリラックスして楽しめるなあ。にしても、有香さんのこのしれっとしたユーモア大好き。その後の演目はドビッシーみたいなピアノ曲。相変わらずお素敵。終盤の超ロングスパイラルに入ったときに珍しくバランスを崩したのにそのまま調整してあの距離と体勢変化をしたのは流石。今思えばポージングは本来よりもグレードダウンしたのかもしれないけど、その場はただ流石流石と拍手しきり。

鈴木明子
 最初の本人の録音アナウンスで
「今回は今シーズンのSP、FP、エキシビジョンのどれかを滑ります。どれになるかは私の心と身体しだい!!」と伝え、煽られた観客から沸き起こるどよめき。
 そして初回はFP「オペラ座の怪人」!!
 そりゃ、体力気力もばっちり残ってる初回ですからFPでしょうー。
 すごいスピードでリンクぎわのジャンプはこちらがハラハラ。本人も気になったらしく、それでタイミングがずれたかジャンプが最後まで決まらず、フィニッシュ後にがっくり凹む鈴木さん。そんな彼女を暖かい笑いで包む観客。まさにフレンズ。
 ジャンプは決まらないけれどスピードはすごいし中盤のステップでの鈴木さんの清らかなこと!!!。新しいあっこちゃんの魅力あふれるナンバーになりそうなので、期待。多分今季の競技用プログラムを公開した選手の中では一番仕上がりが早そう。

ベルビン=アゴスト
 戻ってきましたよ!この二人が!!!
 この二人の氷上の恋人ぶりが胸キュンものでした。氷の外では恋人ではないってのが信じられなーい。というかカンガエタクナーイ。とこちらが壊れちゃそうなほどにロマンチック。もう一回みたい。競技にも復帰するのが嬉しい。

シェイリーン・ボーン
 マーチングバンドのリーダーとして登場。
 リーダーでも色っぽさは隠せません、というか隠してない。
 楽しいプログラムで途中からミキティや大ちゃん達が風船アートで作った楽器をもってリンクサイドで共演。アリーナのお客様にもおもちゃのラッパを渡してみんなでフリフリ。一番楽しそうなのはベルントソン。今もとても若く見えますね。子供は双子だそうですよ。

本田武史のアダージョ
 いや、これが、ジャンプも高くてですね、きちんとおりてですね、で、情感たっぷりでしてね、かつてテレビの前で「本田ーっつ。」て叫んでいた世代としては(ごめん、この頃は子供だったんで言葉きたなかったけど応援です。)嬉しくてですね。スタオベしてきました。最近見るたびに武史がお素敵路線を登ってきてる。
 演技前の本人コメントは相変わらずの真面目ぶり。

イリーナ・スルツカヤ
 今日のスルツカヤはプロ転向後に見た中で一番よかった。本当に可愛らしい。ジャンプはないけれど、まったくそれが惜しいと思わない楽しいショーナンバー。現役のときから確実な技術力ばかりに眼がいってしまい、他の部分がわからなかった自分にも今回はとても楽しかった。自分が割り切れたってことか。現役とプロのスルツカヤは違うってことに。もちろん魅力的なのは変わりないのだけどね。私は現役時代よりも昨日のスルツカヤの方が好きだ。

コラボはすごい組み合わせできた。

田村岳斗、イリヤ・クーリック、高橋大輔。曲目はユーモレスク7番。
 可愛らしい曲調にのって、パジャマ姿で眠る岳斗さんの元にスケートの妖精イリヤと大ちゃん登場。ごっついけどイタズラ好きの妖精は岳斗さんに魔法をかけて3人で滑り出す…。
 早々に大ちゃんとイリヤが南北に分かれて滑り出し
「どっちを見ろと!!どっちを選べと!!」と叫んだものの、結局その場はイリヤをガン見。イリヤ相変わらず素敵
 3人で肩を組みフラフラと南北にリンクを渡って行く姿に場内爆笑。岳斗さんはフレンズには絶対必要な御仁です。

荒川静香、佐藤有香、八木沼純子。
 有香さんとジュンジュンが同時に滑るのを私が見るのは十数年以上も前のプリンス以来。なんていうんですかね。うっすら涙目になりました。
 八木沼さんが今季引退を発表した今だからこそ、そして多分最後のコラボは大人の日本人女性ならではの優雅なプログラムでした。

ここでプレゼントタイム。当たったときが惜しいが、まずあたらないので申し訳ないけどトイレへエスケープ。今回のフレンズは一秒たりともトイレでスケートを見損ないたくない!!と鼻息荒くGO。

第2部。

オリンピックイヤーコラボ。
 これがすごい。オリンピック経験者達が本人の代表的なオリンピックナンバーの終盤部分をつないで行くというオールドファンまたもや涙目の夢のプログラム。フレンズ大好きだ愛してる。
 なるべく順番になるように頑張るけど順不同で!

トップバッターはクリストファー・ベルントソン。相変わらず若い御姿。トリノFP。彼は現役時代よりも今のほうが絶対うまいと思う。

八木沼純子のカルガリーFP。ロミオとジュリエット。当時の彼女の可憐ぶりをまざまざと思い出す。最近は座長としての貫禄がある八木沼さんに押されて忘れていた。あの頃彼女は確かにアイドルでコケるたびにこちらはテレビの前で「ああっ。八木沼さん大丈夫!!」と慌て、ハラハラするような、アイドルを目の前にしたような憧れの目線で応援したものだっけ。とノスタルジックに。

田村岳斗。長野FP、シェルブールの雨傘。な、なつかしい。

小塚崇彦。バンクーバーFP、ギターコンチェルト。記憶に新しいので見方は厳しくなるよね。衣装は同じ。

佐藤有香・リレハンメルFP。すまん曲名は忘れた。できればステップ当時クラスのが…。いえすみません、オールドファンの見果てぬ夢です。だがしかし、滑っているときの表情が現役選手だったころのゆかちゃんの笑顔でね。もう本当に嬉しかった。あの笑顔本当によかったよね。

ベルビン=アゴスト。トリノOD。衣装多分同じ。有香さんからの引き継ぎでアゴスト君が右にベルビンちゃん左に有香さんの両手に花状態。ヒューヒュー。もうね、一部とはいえこれを生でよもやみれるとは…、当時のトップピークでみたかったとは思うものの、このあたりから私はもう夢の中状態に。

本田武史。長野FPアランフェス。やはり代表作アランフェス(個人的には「仮面の男」もすきだぜ)。前半から転じてジャンプはコケる。コケる。やっぱり、このプログラムは難しい内容なんだろうなあ。素人とにはわからんけど。でも、いいんだもん。衣装も当時のものに近いし。

鈴木明子。バンクーバーFP。ウェストサイドストーリー。衣装もオリンピックの赤いやつ。最後までのステップでリンク中をめぐる。っていうか、これ滑るにはリンク狭すぎ!!!

シェイリーン・ボーン。長野FD、リバーダンス。氷上でのリバーダンスのステップは凄い。帰宅してから当時のをYouTubeで見る。ものすごいスピードでこのステップでリンクを廻る。特にバックステップがすごすぎる。

イリヤ・クーリック。長野FP、ラプソディーインブルー。
 光文字でNagano FPとでたときに、まさかキリンじゃないよねーと思いながらも待ちかねたイリヤプログラムについ周囲の迷惑顧みずに大発狂。隣のご婦人、叫んでごめんなさい。反省しました。
 衣装はキリン柄じゃありませんでしたが、白っぽい蝶ネクタイ・チョッキスタイルは今のイリヤに似合っててすてきでした。うん、今のイリヤにキリンはないわ。
 これも、長野に行きたくても決していけなかった私には涙目。
 隣の連れの腿興奮のあまり叩く。すまんツレよ。

イリーナ・スルツカヤ。トリノFP。これは現役時代を彷彿とさせる素晴らしい出来。あの頃はやっぱり私は彼女の強さに色眼鏡をかけていたんだな。あの頃の自分を殴ってやりたいわ。

パン=トン、バンクーバーFP。ようやくパン=トン登場。ここはショーでも素晴らしい大技。

安藤美姫。トリノSP。戦場のメリークリスマス。当時と同じ水色で長袖裾の長いエレガントな衣装で登場。本当にこのプログラムはいい振り付けだと思う。当時もよく曲にあわせていたので好印象だったけれど、今はもっと素敵。ショーナンバー用に改変することはないのかな。

高橋大輔。バンクーバーSP。Eye。キレキレ。もーかっこいいいいいー。

荒川静香。トリノFP。トゥーランドット。
 当時の衣装きましたー。イナバウアーのところから。
 イナバウアー直後の3回転ー2回転ー2回転に荒川さんの心意気をみた。
 オリンピックでだってやらなかったじゃん。

オリンピックコラボは以上。

他の個人的演目

近藤琢哉。出演希望スケーター枠のルパン3世。衣装ががよくできてる。
 黒い細身のパンツ、赤いジャケット、黄色のネクタイ。真っ青なワイシャツ。袖口からはきちんと青いワイシャツが覘く徹底ぶり。楽しい。でもルパンファンとしてはもうちっと仕草の研究を所望。

本郷理華。ミスサイゴン。これも今季競技プログラム。
 衣装が実にミスサイゴンぽく、彼女にとても似合っている。姿勢が去年より格段によくなっていると思っていたけれど、全体的に太ももから足があがらない印象。ばてているのか?疲れているのか? とちょっと心配に。もしかしたら緊張から身体が動かなかったのかもしれない。うがった見方だけど、姿勢を治しているので、今まで使わなかった部分のインナーマッスルが必要になってきたのかも。今伸び盛りなんだね。怪我に気をつけて頑張ってと祈る。

クリストファー・ベルントソン。光る空飛ぶ杖を使ったマジックスケーティング。
 楽しかった。スポンサーのマジックレストランの提供なのか、彼のモチネタなのか。すごいこなれていたので、彼のモチネタだと思う。あの杖のオモチャが欲しいと思ったのは私だけじゃないよね。

安藤美姫。今年のショーナンバー、アメージンググレイス。
 復帰後初めて見る彼女。ジャンプはサルコウとダブルアクセル。スピンも短いので長い競技用プログラムを滑ったときの体力、スタミナが今後どこまで戻るのかは不鮮明。でも、前のショーでの動画よりも断然よくなってきてる。全ての面で。おんなの人の産後ってこんなに早く回復するものなんだろうか。
 すごい頑張ってる。で、不安定なところがまったくない。
 アメージンググレイス自体もすごい素敵でした。今季楽しみにしてます。

田村岳斗。アダムスファミリー。
 本人コメントは「皆さん暑い日が続きますがお元気ですか(中略)いつもフレンズに呼んでくれる静香には感謝です。(中略)そろそろ僕も本気だす。」
 本気プログラムは片手にはめた手袋芸。演技途中で照明が落とされると蛍光布で作られた手袋だけが浮かび上がるという趣向。で、これを動かすために仰向けになったまま氷上を移動したり。すごーく、楽しいプログラムでした。

イリヤ・クーリック。ネッラ・ファンタジア。
 赤い衣装。初回のソロ完璧です。2度3度と足を運び見られるひとが大変うらやましい。熱烈なるスタオベをしてきました。

パン=トン。レ・ミゼラブル。あの旗のしたに…だっけか。
 相変わらず素晴らしい。リフトが特に、レ・ミゼラブルのワンシーンとダブるポジショニングの変化です。一見の価値あり。これも引き続いて熱烈なるスタオベ。

高橋大輔。待望の今季SP、佐村河内守のヴァイオリンのためのソナチネ。衣装は黒地に銀のスパンコール。
 見ているこちらが気持ちをいれすぎた、まず、反省。
 多分大ちゃん自身にも気負いがあるのか、それとも宮本賢治さんの振付に原因があるのか。
 実は振付自体はいままでのみやけんさんとあまりかわらない。あんまり新しい要素がなかったように思えてちょっと肩すかし。まだ変更をいれるのかもしれないけれど現時点の振付は期待はずれ。
 ジャンプもまだ乱れが激しいのでこれからつくりあげていくんだと思う。イン・ザ・ガーデン・オブ・ソウルズもフレンズで見たときは「何て難しいことを…。」と思ったけれど、素晴らしいプロに仕上がったしね。

なんとなく気持ちを落ちたところで荒川さんのクラッシックナンバー。
 きっちり仕上げてまとめて盛り上げる。
 本当に荒川さんはすごいな。本当にすごい。

 そしてフィナーレはカジュアルな服装で出演者全員が登場。
 大ちゃんが本もののストリートキッズみたい。有香さんがリボンをヘアバンドみたいにしているのがとても可愛い。まるで十代。この人も八木沼さんも年取らない、どうなっとるんだ。ベルトソンはオレンジの帽子がよくに会い、本郷さんはおっきな青いめがねがおしゃれ。そしてトン兄貴はちょっとチンピラくさい…。

 とても興奮したし楽しかった。昔観戦できなかったころの憧れのプログラムをちょっとだけみれた。少しの間だけ時計の針が巻き戻ったような夢のショーだった。そして開演からずっと手首で光っていたリストバンドが荒川さんの挨拶と一緒に消えた。

 白いプラスチックのリストバンドはもう光らない。夏の夜の夢が終わった。

 FOI史上最高の演出をもって最高のプログラム。ブラボー。

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