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2005年7月 2日 (土)

ベストゲームはアルゼンチン対メキシコ

コンフェデレーションズカップは、ブラジルの優勝に終わった。しかし、痛快だったのはやはりアルゼンチン対メキシコ戦だ。準決勝にはもったいないゲームだった。リスクを犯して相手陣内でボールをつなぎつつ、ボールを奪われた瞬間には、即座に守備を整える。果敢にチャレンジしながらも、労を厭わないサッカーは、やはり素晴らしい。

アルゼンチンとメキシコには、共通点が多い。ボールをつないで攻めるコンセプトなので、必然的に人数をかけざるを得なくなる(相手が攻撃の枚数に応じて、守備の枚数を増やすからだね)。その分、カウンターを食らう危険は高まるわけだが、守備に戻る際の速さと精度を高めることで対応する。リスクを犯したくないからカウンター主体で攻めるなんてことはしない。

体力的には極めて厳しくなるが、中盤の選手は急いで自陣に戻る。その際、闇雲に走って帰るのではなく、オーバーラップしてくる相手をしっかり踏まえて戻るだけのセンスがあるため、そうそう破綻を来すことはない。現在、ポゼッションサッカーをめざすということは、かくも大変なことなのである。それがいかにタフな仕事であるかは、決勝戦と3位決定戦の結果が証明したと思う。素晴らしい準決勝を120分も戦った両者は、ともに敗退した。疲れをぬぐえず、かわされることを恐れて、相手への寄せが足りなくなる。スタミナへの不安から臆病になった姿は、ちょっとみるに忍びなかった。

ポゼッションサッカーをめざすのは、日本代表も両者と同じはず。速攻を狙いつつ、遅攻の場合はじっくりとパスをつないで崩す。しかし、実際にはスピーディーに仕掛けられないし、ボールをつないでも相手の守備を意図的に崩すだけの力はない。結果、まったく個人的な力による、中村のミドルシュートが決まって大喜びということになる(しかし、ブラジル戦の失点の片方は、彼の責任だからね。それを自覚しないで喜んではいかんよねえ、少なくとも本人は)。

それにしても、メキシコ戦のサネッティは素晴らしかった。攻守にバランスがとれたという意味では、未だに彼がナンバーワンの右サイドバック(まあ、今の代表チームではサイドバックじゃないわけだけど)だと思う。個人で相手をかわしていく力もあるし、セリエA仕込みのディフェンスはタイトで無駄がない。ああいういい選手が、なんでインテルみたいなチームに居続けるのだろう。というか、いい選手だから、出て行けないのか?
思えば左のソリンだって、守備がうまいとは決していえないが、ボールを追うことにかけては一片の躊躇もない。攻撃に関しては、「こいつのポジションは実際どこなのだ」と言いたくなるような大胆なオーバーラップを見せるし。
彼らの攻守への貢献こそが数的優位を維持し、アルゼンチン代表のバランスを支えている。残念ながら、加地や三都主では彼らに比ぶべくもないけど。

W杯本戦への出場を決めて乗り込んできたアルゼンチンにとって、コンフェデはテストの場だったのかもしれない。DFラインは明らかにいろいろ試していた。決勝の監督の采配も、無理して勝ちに行くという感じでもなかったように思う。「ブラジルにはまあ、この前も勝ったし」ってな風に見えた。まあ、前回のW杯では優勝候補ながら予選リーグ敗退の憂き目にあったし、慎重に取り組んでいくということなのかも知れない。イングランドの情けないカウンター狙いに撃沈したし、鹿島で見たナイジェリア戦以外は今ひとつだったもんねえ、ボス。

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コメント

鹿島で見たナイジェリア戦…。
すまん。私はナイジェリア応援の視点で見ていたので,あの試合はむしろナイジェリアの不甲斐なさばかりが目に付いた。同じような「死のグループ」なのに,フランス大会の初戦・スペイン戦で見せた迫力が全くなかったので。
アルゼンチンは「隙のなさ」を存分に見せたという印象だった。率直に言ってナイジェリアにとっては付け入る隙が全然なかった。それがアルゼンチンの優れたところと言えば,まあそうなのだろうが,得点がセットプレーの1点だけだったので,インパクトは強くなかった。まあ初戦の戦い方ということなんだろうけど。

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  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
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