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2005年12月25日 (日)

クロアチア選手はもう日本に来ない?

浦和レッズのマリッチに続き、湘南ベルマーレのバリシッチ&ゴーランも契約非更改となり、Jリーグからクロアチア人プレーヤーはいなくなるわけだが、レッズはともかく、ベルマーレに関しては彼らの能力だけが問題だったわけではないだろう。
ワールドカップでの対戦が決まって偵察を防ぐ、なんてことではもちろんなく、まあその、金の問題だ。

クロアチア・サッカーニュース「アブラモヴィッチ、ディナモ復帰か」というエントリーでさらりと触れられてたが、従来クロアチアは非EU国として、「ボスマン・ルール」の対象外だったのだが、
「フランス・サッカー協会がボスマン・ルールの付帯であるマラヤ・ルール(ポーランドのバスケ女子選手がフランス・リーグを訴えたことで生まれたルール)というものを受け入れ、クロアチア国籍の選手もEU圏内同様の扱いを受けることとなりました」
ということなのだ。
ベルマーレ・サポーターの間で好感を持たれ残留が望まれていたゴーランはFCナントからのレンタル移籍。バッチリこのルールの恩恵を受ける立場にある。ナント側からすれば、外国人枠が関係なくなればレンタルに出す理由がなくなるのではないか、と思われる。バリシッチは完全移籍だから直接の影響はないが、今回の措置がクロアチア人選手の相場を引き上げたと見て間違いないだろう。つまり、彼らの能力、チームへのフィット具合だけで残留を決められる状況ではなくなったのだ。

大局的に見れば、10月にはクロアチアのEU加盟交渉がスタートしており、この交渉はスムーズに進むことがわかりきっている。中・東欧の中でクロアチアは比較的経済力があるし、歴史的に見てもクロアチア地域はオスマントルコ等の脅威からキリスト教世界を守る防波堤の役割を果たしていたのだから。
逆に言うと、何年も前から議論されているトルコについては、同じく10月にEU加盟交渉がスタートしたが、難航することがミエミエである。トルコの人権問題やら、キプロスをめぐる西欧との対立などが表向きの難航理由だが、根底には、「オリエント(アジア)のムスリム」という意識があるのだろう。フットボールの世界だけでも先行してマラヤ・ルールのようなものを導入するかといえば、それもないだろう。ワールドカップ予選での乱闘事件も記憶に新しいし、むしろトルコがUEFAに加入していることが奇跡的なのかもしれない(詳しい経緯は知らないがイスラエルのような事情は聞いたことがない)。

現ベルマーレの大倉強化部長がセレッソとベルマーレで進めてきた「クロアチア路線」は従来有していた合理性・優位性を失ったと見るべきだろう。今回、ベルマーレが新外国人選手としてブラジル人を獲得した背景にはこういった事情もあるのだろう。

まさか、トルコ路線やらセルビア・モンテネグロ路線を模索しているのではあるまいな?

(後記)事実誤認がありました。バリシッチはクロアチアのクラブからのレンタル移籍だし、マリッチの契約非更改はまだ発表されていない。でも、文脈上は大きな影響がないので特に修正はしません。

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高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
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