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2006年1月 4日 (水)

大黒の移籍は安売りかーー日本代表を考える・その1

 大黒のフランス行きが決まった。グルノーブルなどという聞いたこともない2部リーグのチームに行き、彼は何をしようというのだろう。25歳の代表選手という立場からすれば、「安売り」した感は否めない。W杯までの約半年を海外で過ごすことは、リスクは大きく、実りは少ないように思えるのだが・・・。

 大黒が移籍を決断した背景には、代表チームでのジーコの扱いが大きく影響している気がしてならない。思えば、最終予選のイラン戦でゴールしたにもかかわらず、次の試合で海外組が合流してしまうと、当然のようにベンチが定位置になる。本人からしてみれば、出している結果に見合う扱いをされているとはまったく思っていないだろう。
 しかも、ライバルである海外組(のFW陣)が活躍しているのかといえば、答えは全くのノーだ。所属チームではろくに試合に出られず、代表に合流してもゴールを上げるわけでもない。大黒からすれば、「じゃあ、オレは何をすれば認められるのか?」という気になるのは、当たり前だろう。結局のところ、彼の立場は玉田と全く変わらないといえる。リーグ戦で優勝したチームの看板選手が、2部落ちしたチームの看板選手と同じ扱いをされていては、納得できるはずもない(きっと、CMでの扱いの違いにも、納得してないだろうけど)。
 そう考えると、すべてはジーコの「海外組びいき」に端を発した事態に思えてならない。なにせ、所属チームでまったく活躍していなくとも、海外にいるだけで特別扱いされるのだ。大黒にしてみれば、移籍によって代表を外されるリスクは小さいと考えても仕方ない。というより、海外に行くだけで、彼らと同じ土俵に立てると考えるだろう。アラウージョの活躍で影が薄くなりつつあるガンバに残るよりも、試合に出られるだろう2部のチームに移籍するという選択は、十分に計算が立つ・・・と考えても無理はない。しかし、点を取れなければ試合に出られなくなるのは、どこに行っても同じなのだが。
 25歳という年齢は、欧州へ移籍するにはやはり遅すぎる。受け入れる側からすれば、即戦力として相応の活躍を期待する。これから成長していく人材などとはまったく考えない。即座に結果を出せなければ、すぐに居場所はなくなる。
 大黒の最大の魅力は、体制が整わずとも躊躇せずシュートを放てる潔さだが、欧州ではむしろそれが当たり前だ。他の日本人FWがどうしても理解できない点で、だからこそ「うまさ」は評価されても、得点できないし、ポジションもとれない。その意味で、「万能型をめざす必要はない」という大黒の開き直りには、大いに期待している。ぬぼっとした容貌とは裏腹に、一瞬を逃さない研ぎ澄まされた感覚が、彼にはあるはずだ。100%野性でプレーしているかのような久保と並び、本物になれる可能性を感じる。
 それにしても、大黒がフランス語を流暢に喋る姿は、想像できんな。グルノーブルなんてチームも、聞いたことないし。

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