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2006年4月 9日 (日)

フィギュアスケート人気なのか、バスケ不人気なのか

 今日はフィギュアスケートの「ジャパンオープン2006」というイベントのチケットを取るために狂奔した。いや、10分そこそこで売り切れたので、狂奔するまでもなかったか。先日購入したバスケットボールの世界選手権の楽勝ぶりと比べ、数段凄まじい獲得合戦だった。
 フィギュアスケート人気というのはわかるが、所詮シーズンオフの顔見世興行だというのに、なんたることだ。

 この「ジャパンオープン2006」とは、日本・北米・欧州の初めての地域別団体戦で、安藤美姫、浅田真央、高橋大輔、キミー・マイズナー、ジェフリー・バトル、ブライアン・ジュベールといったメンバーに、ヤグディンや本田武史といったプロも加わり、荒川静香がエキシビションで出場する。
 確かにメンバーは豪華だが、開催時期は5月という、本来ならシーズンオフの時期。来シーズンへの準備期間なのでハイレベルな演技を期待するのは酷だろう。それなのに、この人気ぶりは凄まじい。フィギュアスケートという競技にとってはめでたいのかもしれないが、バブルだろう。
 とかなんとか毒づきながら、私もチケットを取っているというのは理由がある。エマニュエル・サンデュが見たい一心だ。

 そもそもサンデュはムラっ気の多い選手だ。大会によって成績は乱高下するし、1つの大会の中でもショートとフリーで成績を揃えてくることが少ない。だから、シーズンオフとはいえ油断ならない。ダメダメな演技を見せられる可能性も高いが、シーズンオフのノープレッシャー、ノー採点が、とんでもないグレート名演技をもたらしかねないのだ。そういう選手を見ようとすると、「シーズンオフだから」なんて言っていられない。
 ただ、正直言って、ダメダメなサンデュを見るのも、それはそれで楽しみなのだ。サンデュ・フリーク(サンデュが好きな人は「フリーク」と称するのがふさわしいと思う)の皆さんも、たぶんそうなのだ。どっちにしてもネタになる、それが魅力になる貴重な選手なのだ。
 かつて近鉄バファローズにいたラルフ・ブライアントに近い存在といってよいだろう。観客は、豪快はホームランを期待しつつも、豪快な空振り三振を見るのも楽しみであったりしたものだ。

 さて、フィギュアスケートのイベントは1日限りで席数も限られているから、チケットを取るのが難航するのも無理はない。しかし、それにしてもバスケのチケットは簡単に取れすぎた。

 今年、2006年の8月から9がつにかけて、日本でバスケットボールの世界選手権が行われる。
 コービー・ブライアントをはじめとするスター選手も来日する2006年最大のビッグイベントだ。数年前には想像できなかったが、アメリカは勝つために真剣なプレーを見せるだろうし、現世界王者アルゼンチンをはじめとする強豪各国がしのぎを削る。久々の世界選手権出場となる日本(開催国だからだが…)の戦いも注目される。
 それなのにチケット入手は楽勝だった。

 まあ、おかげで楽々と準決勝のチケットが入手できたからよいのだけど(私は2強しか見られない決勝よりも4強が見られる準決勝が第1希望だった)、それでも複雑な気分だ。
 バスケットボール人気はそこまで落ち込んだのか? 「スラム・ダンク」バブルは去ったのか?
 結論を求めているわけではないので、まあいいけど。

 ともかく、準決勝のチケット(けっこうよさそうな席)を早々に確保した私は,9月には羨望の的となることであろう。はっはっは。

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高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
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