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2006年5月 9日 (火)

代表入り23人の予想

 ドイツW杯に臨む代表メンバーの発表まで、あと一週間を切った。この期に及んで恥をさらすため、あえてジーコが選ぶ23人をここに予想する。

 基本的にジーコが好むのは、ボール扱いに長けた選手である。彼の最優先する基準は「うまさ」であり、一芸に秀でていても能力全体のバランスを欠く選手は決して重用されない。たとえば、仮にインザーギが日本人だったとしても、ジーコのチームには入れないのではないだろうか。そして、明神に見向きもしなかったように、ガットゥーゾだって無視されるかもしれない。

 そんなジーコの選ぶ日本代表23人を、ここに予想する。ブルガリア戦を数分後に控えたこの時点で、何をバカなと思われるだろうが。

 以下、GK、DF、MF、FWの順にみていきたい。

 すでに解答が出ているのが、ゴールキーパーである。国別の大会では3人選ぶのがセオリーだが、川口と楢崎の両雄は文句なく決まり。もう一人は、最近の選考を踏まえて土肥になるだろう。この3人以外の選手がゴールマウスを守ったのは、2003年秋の曽ヶ端にまでさかのぼる。むしろ正GK争いの方が問題で、最近の出場機会からして、川口がリードしているといえるだろう。彼ら2人のみ選ぶという選択肢もあるにはあるが、宣言どおり4強を狙うつもりなら、それはないだろう。リスクが高すぎる。

 DFについては、サイドバックを入れて7人ないし8人が定員とみる。本来、頻繁な選手の入れ替えをすべきポジションではなく、3人目の控えを考える必要はない。

 ジーコは4バックと3バックを併用しているが、中心となるのは主将・宮本と中澤であることに変わりない。4バックの場合は、この2人に加えて左に三都主、右に加持。3バックでは中央に宮本が入り、左に中澤、右に田中誠となる。これですでに5人が決まり。

 問題は控えだが、当確と思われるのが、坪井だ。この男、縦の動きには抜群の反応を示すが、横の揺さぶりとポジショニングには大いに不安がある。この点は、今回はメンバーから漏れるだろう茂庭についても似たり寄ったりで、早い段階でベテラン勢(秋田、森岡、服部)に見切りをつけてしまったことが、尾を引いている気がしてならない。田中誠にしたって、今さら彼らを呼べないから重用しているに過ぎないのではあるまいか。リベロタイプの田中はむしろ宮本に近く、3バックの右をやるなら、ジュビロでチームメートの鈴木の方がふさわしい。

 何より理解に苦しむのは、松田を呼ばないことだ。これまでの経緯がどうあろうと、そんなことはどうでもいい。そもそも、宮本は高さと強さでは国際基準には達していないわけで、他のメンバーだってそれは百も承知だろう。そんな状態で彼が主将として尊敬されているとはとても思えないのだが・・・。

 両サイドバックの控えだが、右は駒野で決まりだろうが、ポイントは左をどうするつもりなのか。これまで何度か村井を呼んでいるが、腹の中では中田浩二なのだと思う。とりあえずボランチも3バックの左もこなせるため、使い勝手は悪くない。そのため、おそらく村井はメンバーを外れると思う。どうせ三都主が不動なのだろうから、その方がチーム内は平和なのかもしれないが・・・。

 よって、DFは宮本、中澤、三都主、加持、田中誠、坪井、駒野、中田浩の8人と予想する。

 最大の激戦区となるのは、やはりMFである。パスサッカーを志向するジーコは、明らかに中盤の構成を最重視している。しかし、3バックを採用する場合は、三都主、加持の両サイドバックが中盤に入ってくるため、MFは実質的に3人となってしまう。しかし、それでもジーコは贅沢に8人ないし9人を選ぶはずである。

 3バックの場合は、スタメンの座は、中田、中村、福西で決まりだろう。仮に4バックとなっても、この3人のポジションは約束されているはずだ。4バックの場合の最後の席は、中田が2列目に入るなら小野か稲本か遠藤、ボランチに入るなら小野か小笠原のものとなるだろう。どちらにも小野が候補に入ってくるわけだが、現在のジーコの評価がどの程度なのか今ひとつわからない。今季のJリーグでの活躍をみれば、中村と一緒に前で使う選択肢もあるはずだが、実のところ、対抗馬である小笠原の評価はかなり高いと思う。当たりの強さやフリーキッカーとしてみると、やはり小野の方が劣っているといわざるを得ない。また、ボランチとしても、フリーキッカーとして遠藤には負ける。メンバーには入るだろうが、スタメンが約束されているとは思えない。

 また、稲本については、大いに疑問符がつく。当初は「黄金の中盤」の一角とされていたこの男も、今やプレミアから降格するチームにおいてすら、スタメンを確保できない存在である。日韓W杯での華々しい活躍はすでに遠い過去であり、当時あれほど批判して悪かったとワタクシが思ってしまうほど、影が薄い。ジーコにしても、「一度コンディションが下がると、なかなか上がりにくい体質のようだ」とか何とか言っていたはず。いま現在、彼のコンディションが「上がっている」とは思えないし、ボランチ以外で彼を使うことも考えづらい。率直に言って、攻撃参加のできるボランチとしてなら、長谷部の方がいいだろう。前回のヒーローも、今回は選外かもしれない。

 判断がつかないのが、松井である。フランスリーグでレギュラーポジションを確保するこの男は、日本にとっては数少ない切り札になり得る。中村や中田がセンタープレイヤーとして振る舞うのに比べ、彼は中盤のサイドで勝負できるキャラクターだ。ワタクシであればぜひともメンバーに加えたいが、ジーコの考え方は異なる。彼にとっては、サイドの突破はサイドバックが担う役割で、中盤はあくまでもゲームメークに徹する。三都主を頑なにサイドバックで使うのがその証で、伝統的なブラジルのスタイルといえなくもない。それに加えて、わざわざドルトムントに呼びつけたボスニア・ヘルツェゴビナ戦で出場させなかったこともあり、彼の選出は微妙だと思う。

 よって、中田、中村、福西、小野、小笠原、遠藤までは当確。最後の7人目は微妙だが、ちゃんと守れるボランチとして、フィジカル面で恵まれる稲本と予想する。阿部と長谷部は、ジーコの中では人数合わせを脱していないとみる。

 残りはFWのみだが、すでに23人中18人を使い果たした。個人的には、ジーコの戦術を考えればFWは4人とすべきだと思うが、現状では絶対的な存在がいないため、5人選ぶだろう。

 当確は、久保と高原。この2人に加え、状態に問題がなければ、柳沢の3人は揺るがない。残り2つだが、万全であれば1人は玉田だろう。冒頭に述べたように、ジーコはまともにボールを持てる選手を愛する。ろくに点を取れない高原、柳沢を重用するのもそのためだ。その意味では大久保もありうるのだが、松田と同じ理由でありえないだろう。

 大黒と佐藤については、そもそも得点力に期待して(というより、世論も気にしてJで点を取っている選手を)呼んだのだろう。フランス2部で苦戦している前者は論外だし、最近ゴールを決めている後者についてもさほどの評価は与えていないのではないか。むしろ、巻の方が神様のお気に召すかと思う。鈴木隆行を捨てて以来、体の張れるFWはぜひ欲しかったはず。久保、高原に次ぐ一方のFWとして、メンバーに滑り込むとみる。

 結局、FWの5人は久保、高原、柳沢、玉田、巻。切り札のいない面子だが、ジーコにとってはたぶん、玉田が切り札なんだろう。

 なお、上記の23人はあくまでもジーコが選ぶ23人の予想であり、ワタクシの趣味ではないことをことわっておきたい。半分は入れ替えたいね。

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コメント

メンバー発表されましたね。久保でなく大黒ですか。ビハインドを背負った追い込まれた場面で投入する候補者同士の入れ替えなのかな。怪我のことなので外部からは窺い知ることが出来ませぬが、残念。
もちろん、荒木様になんと言われようと、茂庭が入っていないのも残念。いや、ネタではなく真面目ですよ。

 いえ、ジーコは久保を軸にして、高原か柳沢を組ませるつもりだったと思います。彼は「得点する能力はもって生まれたモノだ」と思っており、それを最も持っているFWが久保だと考えていたのではないでしょうか(あれほど無理かつ無駄な動きをしながら、得点できるのですから)。結局、現在の久保の体調では軸にはできないから外した、というところでしょう。
 茂庭についてですが、やはり信頼度が低いのでしょう。ワタクシに言わせれば、坪井も五十歩百歩なのですが、それでも坪井の方が抜かれても追いつける反応の速さがある。個人的な注文をいうと、茂庭には当たりに行く際のフォームをなおしてもらいたい。要するに、自分が下手だから抜かれたのではなく、「あれは、しょうがねえや」とみられる抜かれ方をしていることが、とても大事だと思うわけです。ネスタみたいに。

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  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
    高スポの陰の支配者。湘南ベルマーレを愛する先天性ジャパニーズ。

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