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2006年6月 8日 (木)

ベルマーレの5連敗に北島義生待望論を唱える

 煮詰まったときには、他の人間に仕事を回すべし。自律的であれ、他律的であれ、それが解決策だろう。今のベルマーレにもそれが必要なのであろう。平日の夜に平塚まで足を運んでノホホンとJ2観戦をするサラリーマン(私のことだ)の処世術にも耳を傾けてみたまえ。
(2006年6月7日 湘南ベルマーレ1ー3愛媛FC 平塚競技場)

 アジエルはいないし、梅田直哉はケガばかりしている。もちろんこの2人の欠場が痛いのだが、それにしたって攻め手がない。
・FW戸田賢良がハイボールの競り合いに勝てばチャンスも生まれようが、競り勝つ回数はそれほど多くない。
・戸田と一緒にもう1人のFW横山聡も下がってボールを受けにいくので、高い位置でボールを奪ってもカウンターの早い攻めにならない。
・さらに中盤からの飛び出しも乏しく、相手DFラインの裏を狙う気配がない。結果的に相手DFのゾーンをコンパクトにしている。
・ペナルテリエリア内でボールを持ったFWがフリーの味方を見るとパスしてしまう(横山、石原)。
・中盤の選手がパスの出し所を探しているうちに相手に引っ掛けられてしまう。
・DFラインからボランチの坂本紘司にボールを預けると高頻度でリターンパスが戻され、前を向けない。
といった感じで、ボール支配率が高くても得点の気配が薄い。
 まあ、今の湘南ベルマーレは「守ってカウンター」という形のほうが結果につながっており、上位チームからは勝ち点を得ることが(比較的)多いことからもそれはわかる。しかしながら、前節の神戸戦でもそうだったが、試合後半になると辛抱しきれなくなっている。特に、前めの選手達が攻勢をかけると途端に脆さを露呈している。

 一言でいえば攻守ともに精彩を欠いているのだが、とにかく悪循環に陥っていて、思い切りが乏しくなっている。前線のFWが勝負しにいかない、パスの出し所に困って持ちすぎてしまう、ワンツーのリターンパスが来るのか確信が持てずに走るスピードを緩めてしまう、インターセプトをしたCBがドリブルで駆け上がってパスを出した後に走り続けるかポジションに戻るか躊躇してしまう・・・いずれも今日の試合で見られた光景だ。
 シーズン開幕以来、ほぼ固定したメンバーで戦ってきた段階でこの状況になったのだから、ただ「頑張れ」といったって解決しない。今までだって(本人なりに)頑張ってきたのだから。これこそ正に「煮詰まった状態」であろう。

 仕事をしていれば誰だって煮詰まることはある(私だけだったりして)。そういうときの対応策は私の経験則では、
(1)うまいことやって同僚に仕事を回す。
(2)意識の持ちようを変えて「もう1人の私」になる=より具体的にいうと、自分に課しているハードルを下げると同時に、それによって生じる罪悪感や自己嫌悪を感じないように意識の回路を切断する。。。ええそうですよ、無責任野郎に成り下がるってことですよ。
(3)上司が無理にでも仕事の割り振りを変える(ように仕向ける)。
なのだが、ベルマーレの選手達はきっと生真面目で(1)や(2)は、ようやらん(関西弁)だろうから、(3)を推奨する。
 とっとと結論を述べますが、北島義生の起用だ。

 というかですね、こういうときのために北島のような経験のある選手を獲得して、キープしておいたわけですよ。開幕当初のような好調を維持していれば北島を起用する機会はないのだから、なおさら。ここで使わずにいつ使うというのか? 
 ボランチまたは右サイドバック(本職ではない? そんなこと言わないでしょう。今の立場では)で、是非起用すべきです。もちろん、それ以外のポジションでもよいです。このチームで、外せない選手は佐藤悠介だけだというのが私の見立てですし(これについてはいつか述べたい)。

(メモ)愛媛FCの高萩洋次郎を注目して観戦していたのだが、そのネタは飛んだ。右サイド起用ながら前後左右に自由奔放に動いて王様扱いなのかと感じたが。

【6/9追記】上田栄治監督の辞任を受けて
 本エントリーを書いた段階では監督交代は念頭になかったし、それを要求するつもりもなかった。あくまでもチームに対するメッセージのつもりではあったが、読み返してみると、確かに監督に対する処方箋のようにも読める。
 上田監督に対する見方としては、こちらの意見に共感を覚える。用兵についてすべて納得していたわけではないが、「その時その時のベストのメンバーで戦う=育成のための起用はしない」というスタンスが伺われるなど、監督として言動にブレがなかったのは間違いなく、その点には非常に感心していた。余談になるが、ジュビロ磐田の山本昌邦監督が試合後の記者会見の席上で辞任を明らかにし、「昨日決断した。…略…今日勝っていても(辞表を)出すつもりでした」と発言したらしいが、上田監督はこういう「言うべきではない本音」を決して表に出さなかったところもよかった。
 1999年シーズンにも感じたが、上田監督は理想主義的で現実に合わせることを好まない監督だったと思う。だから選手への要求水準が高く、女子日本代表チームのように選手の意識が高い場合には好結果につながり、結果の出なかったベルマーレは「上田監督が引き受けるにはまだちょっと早かったのかもしれない」と思ってしまう。選手達には、これが思い過ごしであることを証明してもらいたい。

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コメント

トラックバックとコメントありがとうございます。
実はまだ録画したこの試合をきちんと見てないのですが、「なるほど」と頷かされました。
参考にさせていただきながらきちんと録画を見たいと思います。
北島義生はぜひ1度試してみてほしいですね。
6年間彼のサッカーを見てきましたが、いい風穴をあけると思いますよ。あの惜しまぬ走りを若い選手には精神面でも見習ってほしいです。

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    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
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