ジーコを否定するための生け贄〜オシムの船出(4)
呆けている間にサウジ戦が終わってしまった。そのため、いまや遅きに失した感もあるが、あえて加筆した第4回目を公開したい。
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呆けている間にサウジ戦が終わってしまった。そのため、いまや遅きに失した感もあるが、あえて加筆した第4回目を公開したい。
これまでの2試合は、いずれも勝利。内容はさておき、結果だけは上々といえるはずなのだが、オシムはあからさまに不機嫌だ。イエメン戦の会見に至っては、「皆さんも不満だろうが私も不満だ」と有無を言わさぬ発言まで飛び出した。先日発表された遠征メンバーのことなどそっちのけで、今さらながら各駅停車発言の真意は何なのかを考えたい。
オシムは、代表チームを取り巻く何もかもを見据えたうえで、教育者たらんと振る舞っているのではないか。彼が教え子としているのは、選手ばかりではなく、協会、マスコミ、ファンのすべてなのだろう。恐らく彼には、この三者すべてが成熟しなければ代表チームは強くならないという信念があるに違いない。何とも頼もしいことだが、事なかれ主義のサッカー界を見る限り、いささか心配ではあるのだが・・・。
オシム体制に移って、はや2試合が終わった。発表した代表メンバーがわずか13人に過ぎなかったり、2−0で勝利しながら会見でチームへの不満を述べるなど、これまでは異例尽くしの船出である。連勝しながら不満たらたらのオヤジの腹積もりを、よせばいいのに4回にわたって探る。
ジノビリの個人技云々は余興という趣であって、それ以前にチームのバランスがすばらしい。アルゼンチンは、今回の世界選手権における優勝候補の名にふさわしい、バスケットボールの教科書に載せてもいいようなゲームを見せてくれた。
(2006年8月19日 アルゼンチン80—70フランス 仙台市体育館)
「スーパーイーグルス」とはサッカーのナイジェリア代表チームの愛称で、驚異的な身体能力、爆発的な攻撃力、浮き沈みの激しい精神力、などといった言葉で語られることの多いチームである。今回、世界選手権のために来日したバスケットボールのナイジェリア代表チームも、同じようなキーワードで説明できそうだ。
(2006年8月19日 セルビア・モンテネグロ75—82ナイジェリア 仙台市体育館)
生ジノビリは股抜きドリブルから裏街道、なんていう技まで披露してくれた。1日3試合観戦はなかなかハードであったが、グループA(仙台市体育館)の様子を速報する。
いよいよバスケ世界選手権が始まる。初日となる19日には、私は仙台へ行く。一番のお目当てはもちろん、アルゼンチン―フランス戦。グループAで一番の注目カードだ。開幕を目前に控えて、予選の注目カードをおさらいしつつ、チケットの余り具合を確認してみた。
バスケットボールの世界選手権を戦う日本代表のロスターが発表された。各選手のコメントも出されたが、五十嵐圭の「60万人の競技者の代表選手として恥ずかしくないプレーを心がけ…」という文句に、不覚にも感激してしまった。こういう代表選手を得た喜びに浸りつつも、このチームのキーマンはスピード・スター五十嵐ではなく、伊藤俊亮であることを強調しておきたい。
2002年世界選手権6位、2004年アテネ五輪3位。こんな戦績でもアメリカは優勝候補の筆頭であり続けているのだが、2週間後に迫った今度の世界選手権だってわかったもんじゃない。「本気で優勝を狙っている」と口で言うのはたやすいが、そのために「本気で準備をしている」かどうかは怪しいものだ。
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