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2007年5月20日 (日)

アマレ・スタウドマイヤ-を信じてよいのだろうか

 バスケファンの95%が応援していたフェニックス・サンズは、またしてもサンアントニオ・スパーズに敗れた。「爽やかで正々堂々としていて、好感度の高いサンズのランニングバスケが、地味で汚く神経戦を得意とするスパーズのハーフコートバスケに敗れ去った」という言い方も出来るが、その前にアマレの自滅という線を考えておく。

 スパーズを応援する5%のひねくれ者である私ではあるが、もちろんサンズを買っているし、ああいうチームが優勝すると夢があるなあ、とは思う。だから昨2005―06シーズン、スパーズが敗れた後はサンズの勝ち上がりを期待していたのであるが、そのときサンズにはアマレ・スタウドマイヤーがいなかった。怪我していたからだ。
 故障が癒えたアマレの今シーズンは、当初こそ心配させられたが、徐々に復調して、シーズン後半以降はほぼ完調の状態と思われた。が、それは思い過ごしで、やはり故障の傷跡は残っていたのかもしれない。

 サンズとスパーズのカンファレンス・セミファイナルを振り返っておく。
 第1戦:終盤にスパーズのPGトニー・パーカーが激突したためにサンズの司令塔スティーブ・ナッシュが出血。土壇場でナッシュを失ったサンズが敗れる。スパーズ1―0サンズ。
 第2戦:サンズが勝つが、試合後のアマレの発言がクローズアップされる。曰く、スパーズのブルース・ボウエンやエマニュエル・ジノビリは汚い。ボウエンは試合中にアキレス腱を蹴ってきた。スパーズ1―1サンズ。
 第3戦:サンアントニオのファンがアマレに「ダーティ」コールをする中、ジノビリが目から出血しながら大爆発し、スパーズ勝利。スパーズ2―1サンズ。
 第4戦:サンズ3点リードの終了18秒前に、スパーズのロバート・オーリーがナッシュにフレグラントファウル(危険なファウル)。両チームがもみ合う中にサンズのスタウドマイヤーとボリス・ディオウがベンチからコートに飛び出す。これによりオーリーは2試合出場停止、スタウドマイヤーとディオウは1試合の出場停止(ベンチにいる選手がコートに入ったことが罰せられた)。試合はサンズが勝利し、スパーズ2―2サンズ。
 第5戦:スタウドマイヤーとディオウを欠くサンズは逆転負け。スパーズ3―2サンズ。
 第6戦:復帰したスタウドマイヤーは38得点12リバウンドと活躍するも、ホームのスパーズが勝利。スパーズ4―2サンズ。

 はっきりいえばアマレ・スタウドマイヤーの独り相撲だ。
 第1戦から血を見る戦いだったとはいえ、相手を名指しで「汚い」と非難するなんて、脇役の選手ならいざ知らず、エース(候補)のすることではない。サンズのダントーニHCも、チームメイトもアマレに同調するどころか、むしろ発言が大きく取り上げられないように鎮静化させようとしたのは当然だ。いたずらに相手を刺激することが適切でないということもあるが、そんなコメントをする時点で、スパーズとの心理戦で劣勢に立たされていることを周囲に示してしまうのだから。
 それだけでも大きな過失なのに、第4戦の不始末に至っては言及に値しない。ただでさえ(スパーズに比べて)選手層の薄いサンズが、2人の主力選手を欠いて戦うことになったのは、彼らの若さ、未熟さのせいだ。どんなときでも冷静さを失わないナッシュを間近に見ながらこの有様だ。

 確かにボウエンは審判の死角でファウルまがいの手出しをしているし、相手選手の落下地点に足を出すという声もある。ジノビリだって、南米人らしくマリーシアに長けているし、相手心理を突くペテン師的な振る舞いも見られなくもない。しかし、優勝を狙うチームのエースともなれば、それに口で反撃したりはしない。黙って正攻法で応じろ、とは言わないが、少なくとも表向きは冷静さを装うべきだ。
 アマレにそれが出来なかったのは、まったく残念なことだ。
 もしかすると、再度怪我することに神経を尖らせているのかもしれない。そうだとすれば、今シーズンのアマレについいては、復帰できたことを祝福し、真のエースになるのは来シーズンの課題としておけばよいのかもしれない。

 しかしねえ、悠長なことは言っていられないはずなのだ。サンズの選手達、特にアマレ・スタウドマイヤーは、早く一人前であることを立証すべきなのだ。なにしろ彼らは、スティーブ・ナッシュのおかげで過大評価されているのではないかと疑われているのだから(少なくとも私に)。「ナッシュさえいれば、スタウドマイヤーもショーン・マリオンも、ラジャ・ベルも、交換可能な駒だ」とかいう雑音を封じるためには、勝つのが一番だ。
 それよりなにより、彼が健在なうちにナッシュに優勝リングを取らせてやってくれよ、と言いたいね。

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  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
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