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2007年8月20日 (月)

荒川静香の全盛期と2年目のジンクス

 ライサチェク、高橋大輔に続いて演技をしても、荒川静香はまったく遜色がなかった。アイスショーでの存在感の示し方を心得てきたような感じがする(偉そう)。なんだかんだいっても絵になるという点では随一の存在で、リンクの上に立つ姿を拝めるだけで十分なのだろうな。
(2007年8月19日 フレンズオンアイス2007 新横浜スケートセンター)

 このショーは「荒川静香・座長公演」なので、ライティングなども彼女中心なのかもしれない。が、オープニングの全選手登場からして、荒川の存在感は群を抜いている。少し遠慮してみても、渡り合っていたのはライサチェクだけだろう。身長はこの世界では武器だ。2人はそれを我が物としてキッチリ生かしている。
 身長だけで説明してはあんまりだ。もちろん、それだけではない。
 荒川は前後半で2つのプログラムを演技したのだが、「You Raise Me Up」じゃない曲だったのが私には大きなポイント。あれも良いのだけど、あまりにも乱発気味だったから。違う表現で説明するのなら、「ザ・荒川」なプログラム、はっきり言ってしまえばイナバウアーをひとしきり見せた後に、別の顔を見せられるのかが、プロ2年目の課題だったはずなのだ。
 1つ目の「If I Had My Way」(って言ってたと思う)は2003~04シーズンのエキシビション・ナンバーということで、まあ「定番・荒川スタイル」を見たい人に向いていただろう。今回のショーに佐藤有香が出場することになったので、佐藤が降り付けた曲を引っ張り出してきたら「ジャンプが多かった」とのこと。言われてみればそうかも。でもまあ、ジャンプに入れ込みすぎていなかったので、見ている分にはプレッシャーがなかった。
 2つ目は「Fly Me To The Moon」。アップテンポなジャズに乗せたキュート&コミカルな振り付け。いつもいつもクールビューティ路線では観客が緊張を強いられるので、こういう路線に進むのは正解だろう(偉そう)。
 どちらにせよ、今の荒川静香は高いレベルの演技をしてみせる。ジャンプがどうの、スピンがどうの、という個々の要素では他に勝る選手がいるのだが、総合的な存在感という点で一歩先んじている。これがアメリカ巡業の成果なのだろうか。

 その全盛期の荒川静香にフューチャーされて登場した佐藤有香は、荒川の全身を生かした演技の直後という難しいシチュエーションであったが、円熟の演技。もっとも、この日最大の見所はエンディングだったかも。ライサチェクにエスコートされて2人でステップを踏んだ場面はなかなかよかった。さすがに欧米の人は若くして心得ていらっしゃる。
 ライサチェクの「カルメン」は70%の出来。しょせん私は回し蹴りの鋭さだけが判断材料ですけどね。70%の回し蹴りとはいえ、氷上で冴える姿かたちを再確認した。わかっちゃいるけど、こういう長身で手足の長い(そう見える)人が完璧に決めてきたら、高橋大輔もジョニー・ウィアーも並大抵のことでは対抗できない。
 今日の高橋大輔は地味でした。いや、いいんです。それで。日本人選手はオフシーズンに張り切りすぎるきらいがあるから。張り切りすぎずに客をつかんでしまえばよいのだが、それは今後の課題ということで。

 そんなわけで、「もうイナバウアーは見たから」と言わず、機会があれば荒川座長公演を見た方がよいですよ、皆さん。確かにアイスショーのチケットは良い値段なのだけど、ちゃんとした会場を選べば席に不満は持たないで済む(新横浜はこじんまりとして席に不満はなし。トイレが少なくて女性は大変そうでした)し、何よりも荒川静香のこの全盛期がいつまで続くかは分からないのだから。

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高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
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