« ベガルタとベルマーレの共通の悩み事 | トップページ | 今日こそ坂本紘司を褒めるとしよう »

2007年9月 3日 (月)

9位の山形に勝てない湘南の課題

 なぜ湘南は山形に勝てないのか、というよりも、なぜ山形が上位に食い込めないのか、を問うべきなのだろうか?
(2007年9月2日 湘南ベルマーレ1—1モンテディオ山形 平塚競技場)

 これで今シーズンの湘南は山形との対戦成績が2敗1分となった。数字だけで話をするのならば、上位争いから脱落しかけている山形と引き分けている場合ではない、と言えるが、内容を見ればとてもそんなことは言えない。ホームでの前回対戦では0—4という大敗で内容も完敗、今日も内容的には勝てそうな試合ではなかった。
 山形は4—4のブロックをカッチリと固め、中央突破には両ボランチがコンビを組んで対応する。サイド攻撃にはサイドハーフとサイドバックが目を配ったうえで、ボランチの選手も顔を出すことで囲いこみ、ボールを奪う。時折突破を許しても中央のレオナルドや小原章吾がカバーして決定機を作らせない。高い位置でボールを奪って仕掛ける速攻は鋭さを秘めており、走り回る2トップはポジションチェンジを頻繁に行い、相手DFラインにギャップを作り出そうとする。
 こう書くと、とても9位のチームを紹介しているとは思えない。なんで山形は上位にいないのだろう?

 山形は35試合終了時点で36得点・39失点と、失点数はリーグ3位の好成績なのに対して得点数は9位だ。得点が不足しているのは明らかだ。
 まず思い当たるのが2トップへの負荷が重いということだ。前線からのチェイシングも盛んに行うし、攻撃時にも左右のポジションチェンジやDFライン前後の出入りに動き回る。そのうえゴールまで求めるとなると、厳しかろう。それから、4月に私の目を引いた豊田陽平が先発から外れていることも影響があるのかもしれない。彼が本調子であればチーム得点がもっと伸びたのかもしれないし、あるいは、FWの選手を消耗させる戦術ということなのかもしれない。
 それから、中盤の選手起用がディフェンス重視なのだろう。今日の佐々木勇人はキレキレだったが、途中起用だった。彼がディフェンスをしないとは言わないが、前半の守り合いには似合わない選手である。
 ディフェンスに関しても札幌ほどの「堅守」ではないので、得点できない中で堪え切れずに失点という結果なのだろうか。強いて挙げると、両SBの守備が課題なのだろうと推測できる。

 湘南が山形に勝てないのは、両者の特徴がかっちり噛み合い、山形の長所がうまいこと湘南の課題にハマっているからだろう。
・サイドで単独突破できる選手がいない
・クロスへの飛び込みで圧倒できるFWがいない
・サイドチェンジが少ない
 これらの課題が、山形に対したときにはごまかしが効かずに露呈しているように思う。他のチームに対するときは湘南の長所が発揮されてカバーできることが多いのに。

 今日のゲームについて。
 どちらのチームも勝てそうな感触は持てなかったのではないか。湘南が尾亦のクロスから先制するも、山形もセットプレイでゴール。この日の内容で勝てというのは無茶だろう。ドローで御の字だと割り切るべきだろうな。
 湘南に関しては、エドワルド・マルケスのポジションがかなり良くなったように思う。少なくともストレスを感じなかった。一方でアジエルに元気がなかった。特に後半、左サイドで置き去りになったのは、チームがアジエル頼みから脱皮する一歩目であれば良いのだけど、そうではないだろう。
 北島義生の出場停止でボランチ起用となった田村雄三は、ボランチの動きを把握するまで45分かかった。後半は湘南のボランチらしい動きになったが、坂本紘司とユニゾンで全く同じ動きをしたときは笑った。

【以下は23時間後に加筆・修正】
 いくつかの誤りを修正しました。特に湘南の先制点はセットプレイではなく流れの中で尾亦のクロスに原竜太が合わせたものでした。山形のセットプレイもそうですが、チーム戦術での得点というよりは個人の技量が実った得点という印象で、その意味で同列に論じています。
 それから豊田陽平はケガからの復帰戦でした。そういえばケガしていたのだった。彼が2か月もいなかったというのは、山形にとってはしんどかっただろう。横山は技術があるし、この日もゴールを決めているが、山形のチーム戦術の中では異質な感じがするので、豊田の代わりにはならなかったのではないか。
 あと、斉藤俊秀先生の御託宣がありました。
「今日のような展開の試合で、負けなかったことはチームのひとつの進歩だと思います」
と、一見いつもの前向き発言かと油断させておいて、実はこの後に意外なフレーズが。
「今日は勝つことができなかったですが、順位表を見て次の鳥栖戦に勝てば3位になれるということが分かり、疲れが吹き飛びました。鳥肌がたったくらいです」
http://www.bellmare.co.jp/bellmare/view/s.php?a=3010&PHPSESSID=fac808caf99774cbd2c90494ed6cdd5d
 鳥肌かよ。
 この力づくのコメントで、チームメイトもサポーターも、今日の苦しかったゲームから、3日後に控える次のゲームに向けて前向きに切り替えることになる。いやあ、なんというコメント力。

« ベガルタとベルマーレの共通の悩み事 | トップページ | 今日こそ坂本紘司を褒めるとしよう »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 9位の山形に勝てない湘南の課題:

« ベガルタとベルマーレの共通の悩み事 | トップページ | 今日こそ坂本紘司を褒めるとしよう »

高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
    高スポの陰の支配者。湘南ベルマーレを愛する先天性ジャパニーズ。

姉妹ブログ


三鷹牛蔵twitter

無料ブログはココログ