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2007年11月14日 (水)

J2終盤戦によくある「しょうがない」敗戦

 長いシーズンも、もうすっかり終盤なのだ。ザスパ草津のこの日の敗れ方はそれを思い起こさせた。終盤戦ならではの、上位チームとの対戦で下位チームが見せる脆さは、去年までの湘南の姿だ。
(2007年11月11日 湘南ベルマーレ2―1ザスパ草津 平塚競技場)

 アジエルの緊急帰国、ジャーンの試合直前での欠場、そしてエドワルドマルケスは累積警告で出場停止。3人のブラジル人選手を欠いた湘南は、梅田直哉と石原直樹で2トップを組み、右サイドにはスピードスター鈴木将太を起用した。
 試合序盤の湘南は、縦への意識が強く、シンプルにシュートまで持っていこうという意図が見えた。アジエルに代えて鈴木将太を起用したことと整合する戦術といえるだろう。草津も速いカウンターを意図していたようで、結果的に蹴り合いの様相を呈した。
 その後、草津FW高田保則が退いたことなどもあって試合のペースが変わり、湘南はFW梅田直哉のポストプレーから鈴木や石原直樹が突破を見せるなどして再三のシュートチャンスをつかんだ。今季いまだ無得点の梅田だが、ポストプレーの信頼感は健在だ。ただし、ボールをはたいてからのゴール前へのダッシュが物足りないか。また、ゴール前では草津CB尾本敬に抑えられた格好だ。
 湘南の先制点は38分、左サイドの加藤望がゴール前のスペースめがけて上げたアーリークロスに、鈴木将太が飛び込みヘディング(肩?)でゴール。いつも右サイドライン際に張り付いている印象の鈴木将太だが、中央へ走り込むこともできるんじゃん。まあ、先発起用と試合途中の切り札起用では動き方を変えるということなのかもしれないが。

 後半開始直後から草津は猛烈にプレスをかけ、湘南を押し込む。幾度かチャンスもあったが徐々にパワーダウン。湘南が梅田直哉→原竜太とFWを入れ替えて前線からのプレスと逆襲速攻にシフトチェンジすると、湘南ペースになった。ペースをつかんで今度はゴール前にターゲットが欲しくなったので、鈴木将太に代えて外池大亮を投入。意図のわかりやすい交代が続いた。
 湘南の追加点は85分、草津のボランチからの浮き球でのバックパスに、ペナルティエリアから前に出ていたGK本田征治が下がりながらトラップ。そのボールが無人のゴールへ転がるオウンゴール。珍プレー風の捉えられ方をしているようだが、実際には秋葉と本田に激しくプレッシャーをかけた湘南FW石原直樹の殊勲だろう。

 この後、草津が1点返すのだが、これは競技場の温い空気で湘南DFが緩んだというよりも、天罰だと思う。2点目の後に、再び草津がGKへのバックパスをしたときのスタンドのドヨメキがよろしくなかった。明らかに「またやらかすんじゃないの?」という揶揄の響きを伴ったドヨメキだった。
 サポーターや観客が相手チームを侮蔑したり嘲笑したり、サッカーを冒涜するような行為をすると、サッカーの神は天罰を下すというのが私の経験則だ。たとえば浦和レッズや柏レイソルのJ2降格はそれだと、私は確信している。その意味では、1失点で済んだのなら感謝し、反省すべきだろう。

 ともあれこのままタイムアップ。アクシデントを乗り越えた湘南の底力もあるだろうが、むしろ下位チームの脆さが出たゲームだと思う。
 この時期の下位チームは、やはりなかなか集中できない。下部リーグへの降格がないJ2ならではなのだろうか? この日の草津のように前後半の序盤には攻勢に出ても、それでゴールを奪えないと、攻勢を持続できないばかりか、脆さを露呈する。去年までの湘南を思い起こせば、よくわかる。個々の選手の頑張りはあってもチーム一体となった粘りは見られない。故障を持った選手に無理はさせないし、モチベーションを維持するために若手選手を起用したりして、その結果「来年につなげる」「しょうがない」敗戦になってしまうこともよくある。草津はまさにこの状態だった。
 昨年と今年で異なる立場に立っていることを確認できたという意味で、この日の結果は、湘南の成長を再確認できた喜ばしい勝利である。が、それと同時に、他の下位チームがライバルチームの足を引っ張ることの困難さ、望み薄であることをも再確認させられたのだ。

 いや、そう言いながらも、次節に草津が意地を見せてセレッソを止めることを期待しているけどね。あと札幌が京都を木っ端微塵にしてくれることも。
 
【今日のテクニカルエリア】
 前回の平塚での草津戦では、草津ベンチから大人数がテクニカルエリアに出て行くことを非難した。が、今日は湘南だった。監督、通訳だけでなくコーチ陣までもがテクニカルエリアに出て行くのは見苦しい。いくら昇格の可能性が残っているとはいっても、私はそういうのは好まない。というか、ブラジル人選手が出場していないのだから、通訳だって出て行く必要ないじゃん。
 対する草津の植木監督は今日はスーツ姿で決まっていた。ジャージより断然いいよ。最近はジャージにスポンサーのロゴを入れるチームが多いので制約もあるのかもしれないけど、私は、監督(ヘッドコーチ)にはスーツを着てほしいのだよね。

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コメント

2007ベルマーレの総括を心待ちにしているのですが・・
ないのでしょうか?

アイアムベルサポさん、リクエストをいただいていると解釈してよいでしょうか? 光栄でございます。
総括、というほど大それたものではありませんが、書きかけのものはあります。期待を煽るほどのものになるかはわかりませんが、気長にお待ちいただけば幸いです。

不躾なコメントにわざわざお返事いただきありがとうございます。
気長に待たせていただきます。^^

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高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
    高スポの陰の支配者。湘南ベルマーレを愛する先天性ジャパニーズ。

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