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2008年2月11日 (月)

五十嵐圭の人気に頼りきりでもない新JBL

 まさか立ち見で観ることになるとは思わなかった。バスケ人気復活なのか、五十嵐圭の人気なのか、地元協会への無料券配布の効果なのか。いずれにしても、プロ化を模索する新JBL1年目の成果は、それなりにはあがっているようだ。
(2008年2月11日 東芝ブレイブサンダース74―70日立サンロッカーズ 平塚総合体育館)

 今日の日立はひどかった。五十嵐圭(#7)、竹内譲次(#15)、カール・トーマス(#30)、ピーター・コーネル(#44)の4人で70点中66点を取っているという事実が、チームの不出来を示している。各個人の能力で取った得点ばかりで、スクリーンを使った2対2も満足にできていなかった。たとえば、ボールを持っている五十嵐の相手DFに対してコーネルがスクリーンをかける→コーネルについていた相手選手が五十嵐のマークにつく→もともと五十嵐についていたマーカーも五十嵐を追う→ターンしたコーネルがフリーになっているがパスが出ない、という場面が実に多かった。
 逆に、ディフェンスの場面でも日立はスクリーンに対して非力で、スクリーンを生かした東芝ガード陣の動きに翻弄された。単純な2対2だけでなく、2対2の局面でドリブル突破をしたうえで、第3の選手がカバーリングに行くことでフリーになった選手がアウトサイドから3ポイントシュートを決めるシーンが後半には特に目立った。
 日立にとっては、個人技で得点を重ねて追いすがったゲームだったわけで、それ自体が不満なのだが、何よりも物足りなかったのは速攻を出す気配がほとんどなかったことだ。確かにチャンス自体が少なかったのだが、行けそうな場面でもSGの選手が走らず、残ってボールキープしようとする場面に苛立った。
 ついでに言うと、エンドラインからのスローインをするのが五十嵐というのは疑問だった。このチームで外角シュートの信頼性の高さで1、2を争うPGなのだから、外にいてあわよくばキャッチ&シュートでもよいのではないかと思ったが。(フロントコートでの話)

 東芝は、内容面では完勝。ディフェンス、特にカバーリングが素晴らしかった。もっとも、ランディ・ホーカムの負傷欠場で長時間のプレーが望まれていた伊藤俊亮(#34)が早々に2ファウルを犯すなど、ファウル・トラブルに見舞われたため、薄氷の思いだっただろうが、日立はそのウィークポイントを突き切れなかった。
 オフェンスは上記のようにスクリーンを駆使したチームプレーで、相変わらず地味に味がある。
 それにしても今日の東芝のスタメンを見ると、伊藤俊亮とジャマール・スミス(#5)はともかく、バックコートの3人、石崎巧(#0)、菊地祥平(#13)、加々美裕也(#20)がキッチリとしたプレーをしたことが注目される。北卓也も節政貴弘もベンチに追いやり、それでいて物足りなさを感じさせなかった。北や節政はベンチからの出場ながら要所で求められるシュートを確実に決め、ゲーム終了時にはコート上にいて逃げ切りに貢献した。なんとも自然な世代交代が実現しつつある。しかも、玄人好みの東芝バスケを継承しながらである。これは立派なことだと思う。
 東芝に不満を言うなら、タイムアウトの取り方。以前から気になっていたのだが、「このタイミングでのタイムアウトは相手チームにとって嬉しいだろうな」という取り方があると思う。私の印象では、自チームの選手を信用して突き放すことができないように見えるのだよね。

 さて、私にとっては新JBLになって初めての観戦だったわけだが、気づいた点を、今後振り返るときのためにメモしておく。

・11月の平塚競技場で、湘南ベルマーレの試合を観に行った際にハガキ大のチラシを配っていた。「神奈川のバスケットボールチーム 東芝ブレイブサンダースの試合を観に行こう!」という、12月から2月までのホームゲームスケジュールを案内したものだ。これはたぶん初めての試み。評価したい。
・この日は3連休の3日目だが、3連休の初日にはすでにコンビニでのチケット購入は出来なかった。Jリーグであればちょっと考えられない。ま、事情は薄々察するけどさあ。
・前売券が買えなかったので当日券を買うことを決意。500円損した気分になった。この時点でライトなファンは行くのをやめるよな。
・当日券を発売するのか、それは何時からなのか、ネット上では確認できない。興行の主体がリーグなのかチームなのか曖昧(確か東芝は自主興行ではないはずだとは知っているけど)なことの弊害が出ていると思う。
・開場時間(試合開始の1時間前)に現地に着くと、当日券は予定枚数を売り切ったので立見席しかないとのこと。
・立見席は1000円だったので、当日自由席より1500円安い。
・入場待ちの行列は体育館の入り口から体育館入口(ろう学校の裏辺り)まで並んでいる。
・行列には中高生のバスケ部グループがものすごく多い。タダ券を配ったのか?
・オレにチケットを売れば1500円の増収だったのにね。
・会場は思ったより小さい。でも座席はほとんど埋まり、立ち見も出ていい雰囲気。

・両チームの応援団がそれぞれアンプだかスピーカーだかを持ち込む風習はなくなったらしい。大歓迎。
・というか応援団が消えた? 存在感薄い。
・ハーフタイムなどのショーは、神奈川大学チアリーディングクラブやらアマチュアダンスチームを起用。地元密着路線?
・場内DJは好きではないのだけど、それほど耳ざわりではなかった。
・むしろ東芝の選手が3ポイントシュートを放ったときのロケット花火みたいなBGMが脱力する。
・サポーターっぽい人たちが自主的に声を出していて、DJの指示を逸脱していたりする。「サンダース!」と煽っているのに「東芝」コールが沸くとか。
・DJの誘導をあまり必要とせず東芝ホームの雰囲気が出ていた。
・五十嵐圭様のファンで埋め尽くされているのかと思っていたが、それほど目立ってなかった。
・でも日立カラーのバンバンスティックを持っている人が3分の1ぐらいいた(スティック所持者の中での割合)。
・指定席では8割が日立カラーだった。圭様ファンだろうな。
・グッズ売り場では日立グッズが先に売り切れていた。仕入れが少なかったに違いない。
・モップ係の若者は、初めと終わりにコートに向かって一礼するので、多少モタモタしても許す気になる。

 一昔前の東芝VS日立なんていえば、両社のスピーカーの性能合戦の様相を呈していたのだが、それがなくなっただけでも大きな進歩。ホームコートっぽさの演出にはこの効果がデカイのだろう。

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コメント

五十嵐圭は7番だよ

瀬野さん、ご指摘ありがとうございます。本文訂正しました。
ボックススコアを見ながら書いていたのに間違えるなんて、不覚でございました。

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高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
    高スポの陰の支配者。湘南ベルマーレを愛する先天性ジャパニーズ。

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