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2008年5月20日 (火)

西カンファレンスファイナルの注目はズバリこれだ!

 サンアントニオ・スパーズの次の相手は、最大の障害であろうレイカーズだ。シーズンMVPのコービー・ブライアントは、自らの真価を誇示するチャンスだととらえていることだろう。そういうときのコービーは手に負えない。スパーズに勝機はあるのだろうか。

 スパーズファンの私でも、ホーネッツに勝つのは難しいだろうと思っていた。クリス・ポールを抑えることは案の定無理だったし、デビッド・ウエストはティム・ダンカンを前にしてもいつもどおりにプレーできたし、タイソン・チャンドラーはリバウンドを拾いまくった。
 一方のスパーズは、ダンカンが奮わず、パーカーはポールに対して劣勢で、ジノビリだけが気を吐いたような状況だった。そんなスパーズを救ったのはポポビッチの采配だろう。
 当初はポールに対してパーカーやブルース・ボウエンをマッチアップさせたが、止めきれないと見るや、ボウエンの仕事を切り替えて外角シューターのペジャ・ストヤコビッチを止めにかかったのだ。第1戦で22点、第2戦で25点を上げていたストヤコビッチを、3戦以降は、8点、6点、9点、13点、7点に抑え込んだ。
 ポールやウエストにある程度やられることを受け入れつつ、外角のキーマンを封じたことは効果的だった。第7戦のスタッツを見てもスパーズは、速攻からの得点で2―13、ペイント内(ゴール下)の得点で18―46、おまけにターンオーバー(ミスでボールを失った回数)でも14―8と劣勢を表す数字ばかりで、とても勝利チームとは思えない。救いとなったのが3Pシュートで、成功率で42.9%―23.5%、成功数でも12―4とリードしたことが勝因となった。
 数字面だけでなく、若いチームと言われるホーネッツにあって随一の経験を有するストヤコビッチを封じたことは、勝負のかかった第7戦に精神的な支柱を奪うような効果があったのかもしれない。

 レイカーズに同じ手は通じない。「コービーにやられるのは仕方ない」などと言っていたら、50点、60点取られてしまう。どうあってもコービーを止めなければならない。
 最近数年間はボウエンがそれに成功していた。遮二無二シュートを打ってくるコービーを苛立たせ、リズムを狂わせていた。しかし今回もそれに成功するかはわからない。今季のコービーは一皮剥けた印象だ。自分が得点しなくてもチームメートが得点すればよいという姿勢が強くなり、プレーの幅が広がっているし、精神的にも落ち着いているように見える。
 シーズン途中でチームに加わったパウ・ガソルはインサイドで核となれるし、コービーの信頼を勝ち得ている。セカンド・オプションとして重圧に苦しんでいたラマー・オドムは、3番手となって本領を発揮している。経験豊富なデレク・フィッシャーへのコービーの信頼は厚い。
 レイカーズにとって誤算だったのは、アンドリュー・バイナムの今プレーオフでの復帰がなくなったことだろう。インサイドでガソルと併用できればインパクトが残せただろうに。ただ、これは対スパーズということだけで考えると好材料になりうる。ガソルに対してファブリシオ・オベルトやカート・トーマスがマッチアップし、オドムに対してダンカンがつくとなると、効果的になりうる。オドムがアウトサイドでのプレーを選択してダンカンをゴール下から引き離せば、ガソルがゴール下を支配できる可能性があるからだ。世界選手権の時の印象からは、オベルトではとても止め切れない。被害をどの程度に留めるか、という戦い方をコービーと2方面で繰り広げるとなると苦しすぎる。
 スパーズからすると、コービーに関しては20点台に止められれば万々歳、30点を覚悟しなければなるまい。となると、ガソルに20点取られるのもキツイ。

 レイカーズにとっての不安材料はPGのマッチアップだろうか。フィッシャーがパーカーのスピードに翻弄されるようだとそこを突破口にされる恐れがある。
 あとはウラジミール・ラドマノビッチ。好みの問題もあるのかもしれないが、私の目からすると、彼のディフェンス意識の薄さは信じがたい。このレベルの試合では致命的に見える。フィル・ジャクソンは辛抱しているのだと思うが、彼のプレータイムが20分を超えるようならレイカーズは相当優位にゲームを進めているということだろう。
 というわけで、西カンファレンスファイナルの注目指標はラドマノビッチのプレータイムに決定。

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  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
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