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2008年9月 1日 (月)

トゥットはフィットするのか

 湘南ベルマーレの新戦力、トゥットはいきなりゴールを決めた。が、起用されたポジションはFWではなく左SHだった。FWとSHの両方で起用しようという意図が透けて見えたが、この欲張りな起用法は案外ハマるかもしれない。
(2008年8日30日 湘南ベルマーレ4―0ザスパ草津 平塚競技場)

 2点リードの66分にトゥットの交代出場が告げられたが、左SHの加藤望に代わっての登場であり、ポジションもそのままSHに入った。トゥットの加入を聞いた湘南サポの多くはFWとして最前線で起用されることを予想していたと思うが、その予想に反する起用だった。
「今日は僕自身サイドで使うプランを持っていた」と監督はコメントしているが、穿った読解も許されるだろう。つまり、このコメントでいうプランとは「セカンドプラン」なのだろう。FWとしての投入を第一に考えていたが、ゲーム状況から、第二プランであるSH起用を採用したと見るのが妥当なのだろう。
 ベンチ入りしていたのが、GK伊藤、DF山口、中盤の永田、新外国人コンビのナザとトゥットの5人である。トゥットをSH専任と考えていたとは思えない。トゥット投入の前に、中盤の底に位置する田村雄三から永田亮太に交代しているが、この交代は不本意な交代だったのだろう。菅野監督の用兵を見ると、2CBと2ボランチは1試合通して出場させるのが好みのようなので、田村のコンディションに不安があったと考えるのが妥当だろう(その前に痛んでいたし)。この不本意な交代によって、加藤望、菊池大介、原竜太のうち1人をピッチに残す必要が生じた。選ばれたのが2得点を上げていたFW原竜太で、このため、トゥットの交代相手が加藤望になったのだろう。計画通りなら原竜太との交代になっていたと思う。

 事情はどうあれ、トゥットをSHで起用することを事前に考えていたことは事実だろう。トゥットの適性云々ではなく、湘南のチーム事情がそれを求めていた。アジエルの離脱によりSHのポジションにテコ入れが必要だからだ。その点、トゥットは求められた役割にマッチしているように見えた。ボールを収め、2トップへ配球する。前線に飛び出してシュートを放つ。これらについては申し分ない。ディフェンス面ではやや物足りないが、途中出場で攻撃面での推進力をもたらす存在としては相当心強い。
 FWとして起用される場合でも、ボールキープ力、突進力、高さがあるので、これまたパワーアップにつながるので、もちろん心強い。
 湘南ベンチは、ゲームの流れに応じてトゥットをFWとしてもSHとしても使う気だろう。どっちつかずの使われ方は選手にとってはやりにくいのではないかと思うが、彼のようにキャリアがあればこなせると希望しているのだろう。

 この日の試合内容について言えば、湘南には恐ろしいほど風格があった。
 序盤は草津の2トップ都倉賢・後藤涼の組合せがよく、これに島田裕介が絡むと厄介だと思わせたのだが、15分ほどでしっかり対応した。セットプレーと相手のミスで2点をリードすると、その後はセカンドボールを拾いまくり。原竜太のバー直撃ミドルあり、坂本紘司の飛び出しあり、ゆったりしたパス回しから一転してゴール前に菊池が飛び込む場面あり、と様々な攻撃を見た。後半には少ない人数でのカウンターで原竜太の2点目ヘッドに、混戦からトゥットのゴールで止めを刺した。言うことのないゲーム。

 ガーナから来た18歳・ナザもデビューを飾り、瞬間的なスピードは一目瞭然で、それだけでも期待を抱かせた。ドゥンビアにように「スペースめがけてドカン」というわけにはいかないので微調整が必要かもしれないが、観戦者の楽しみがまた増えた。
 ちょっとこれ、本当にチケット代がお得なチームになってるよ。

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高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
    高スポの陰の支配者。湘南ベルマーレを愛する先天性ジャパニーズ。

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