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2009年2月14日 (土)

2008年・湘南ベルマーレのセットプレー(攻撃編)

 加藤望も大山俊輔も、永里源気までチームを去った。セットプレーに関してはイチから作り直しだ。今さら2008年のデータに意味があるのか疑わしいのだが、自分用のメモとして残しておく。

 各シーズンにおける、セットプレイを起点にした得点は、
  2000年 FK5 CK7 合計12(90分当たり0.29点)
  2001年 FK7 CK4 合計11(90分当たり0.24点)
  2002年 FK4 CK5 合計9(90分当たり0.20点)
  2003年 FK3 CK4 合計7(90分当たり0.16点)
  2004年 FK7 CK3 合計10(90分当たり0.23点)
  2005年 FK9 CK3 合計12(90分当たり0.27点)
  2006年 FK6 CK6 合計12(90分当たり0.25点)
  2007年 FK10 CK8 合計18(90分当たり0.35点)
  2008年 FK7 CK5 合計12(90分当たり0.29点)

 セットプレーからの得点者は、
(2005年)佐藤悠介4、加藤望2、バリシッチ2、梅田直哉1、柿本倫明1、坂本紘司1、OG1
(2006年)アジエル3、佐藤悠介3、坂本紘司1、加藤望1、外池大亮1、北島義生1、松本昂聡1、横山聡1
(2007年)アジエル4、原竜太4、加藤望3、ジャーン2、斉藤俊秀2、田村雄三1、山口貴弘1、北島義生1
(2008年)アジエル3、加藤望3、ジャーン1、原竜太1、田村雄三1、石原直樹1、トゥット1、阿部吉朗1
となっている。直接FKをゴールできる選手以外で目立つのはアジエルと2007年の原竜太ぐらいか。確かに2007年前半の原は、ニアサイドにスルスルと入ってくるポジションが目を引いた。ジャーンに関しては、正直言って物足りない。もっとも、特にCKにおいては、ジャーンに一発で決めさせるというよりも、ジャーンが競り勝ったこぼれ球を他の選手が決めることを意図していたようだが。

 得点に結びついたセットプレーにおけるキッカーを見ると、
(2005年)佐藤悠介6、加藤望6
(2006年)佐藤悠介7、加藤望4、ニヴァウド1
(2007年)加藤望10、アジエル4、永里源気2、ジャーン1、鈴木将太1
(2008年)加藤望7、トゥット2、大山俊輔2、北島義生1

 さらに、FKを直接決めたゴールとキッカーをまとめると、
  2000年 なし
  2001年 パラシオス2本、栗原圭介1本
  2002年 パラシオス2本
  2003年 なし
  2004年 なし
  2005年 佐藤悠介4本、加藤望2本
  2006年 佐藤悠介2本、加藤望1本
  2007年 加藤望3本、アジエル1本
  2008年 加藤望3本、トゥット1本
となっている。2009年はトゥットに蹴らせるのだろうか。個人的には、湘南はサイズが不足しているので、トゥットにはゴール前にいてほしいのだが。

 さらに、セットプレイを得点に結びつける確率を見ることにする。手元にある資料でその近似値を得るために、次のような計算をした。
「セットプレイを起点にした得点÷(CK+直接FK+間接FK-オフサイド奪取数)」
 仮に「純粋セットプレイからの得点率」とでも名付ける。オフサイドで得た間接フリーキック以外のセットプレイのうち、ゴールにつながった率を出すという意図だ。
  2000年 1.43%
  2001年 1.18%
  2002年 0.90%
  2003年 0.70%
  2004年 1.05%
  2005年 1.28%
  2006年 1.07%
  2007年 1.73%
  2008年 1.43%

 こうして見ると、2007年ほどではないが2008年も、セットプレーの成功率がそれなりに高かったことがわかる。しかし、2008年シーズン序盤の12試合はセットプレーから高確率で得点できていたのだが、その後は一気にペースが落ちた。序盤12試合と13試合目以降について数字を比較すると、
・「純粋セットプレイからの得点率」 2.93%→0.84%
・1試合当たりセットプレーからの得点 0.58点→0.17点
・1試合当たり得点 1.83点→1.53点
という変化を見せている。
 特に13節に加藤望のFKからアジエルがゴールして以降、33節に加藤望のFKから原竜太がゴールするまでの間の17試合において、セットプレーからの得点はわずか1点である。しかもそれは、16節横浜FC戦における北島義生の素早いリスタートから阿部吉朗のゴール(例の「常磐ホットライン」)だから、本稿の趣旨からするとカウントしづらい。

 2007年はシーズン序盤の14節まではセットプレーが不振であったが、15節以降は一転して好結果を残した。2008年序盤の好調はこの流れを引き継いだものとも捉えることができる。そう考えれば丸1年にわたって好調を維持したことになる。悪くない話だが、もう過去の話だ。問題は、2009年のセットプレーをいかにして再構築するかだ。監督もキッカーも変わったので予断を許さないところである。

注:本稿のデータは湘南ベルマーレ公式サイトをもとにしている(昨年同様)。しかし、2005年以前のデータはサイトデザイン変更時に削除されており、検証不能になっている。

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高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
    高スポの陰の支配者。湘南ベルマーレを愛する先天性ジャパニーズ。

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