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2009年5月24日 (日)

原竜太待望論をかき消す中村祐也

 珍しく反町のスカウティングミスかと思ったら、個々の選手の技量によって黙らされた。個々の能力差で勝つ試合に慣れていないので戸惑ってしまう。
(2009年5日23日 湘南ベルマーレ5―0カターレ富山 平塚競技場)

 アジエルのドリブルが脅威であるのは富山も覚悟していただろうが、それ以上に田原豊がボールを奪われない。2人、3人と相手選手が群がるのをものともせずにキープし続けた。最前線でこれだけの個人能力差を見せつけられて、富山がどのようなゲームプランで臨むのかに関心を持って見ていたのだが、プランは早々に崩壊したのだろう。田原のフォアチェックから決定的なピンチを招き、さらに、一息つく間もなく9分にアジエルの先制ゴールが決まった。富山の本来のプレーであれば、アジエルはオフサイドポジションのはずだったのだろうが、左SBの選手(?)がラインを崩していた。たぶん、左SBの選手が正しく、ボールホルダーの寺川能人やアジエルに寄せるべきだったのだろう。
 先制点を奪った湘南は、その後すっかりペースダウンしてしまう。富山のDFラインは高く、オフサイドトラップをかけようという動きまで見せていたのに、湘南は裏を狙うことなく、ショートパスでじっくりとビルドアップしようとしていた。確実性を重視していたというよりは、マイボールを保持しながら体力の消耗を防ぎたいという雰囲気を感じた。
 両SBの攻め上がりを絡めてクロスを入れる攻撃に脅威がなかったとはいわないが、やや不愉快なプレー振りだったと思う。相手DFラインを押し下げないでもそれが通用したのは、正直なところ、ボール扱いの能力に差があればこそだ。テクニックに奢った強引なプレーだったと思う。拮抗する相手であればラインの裏へ誰かを走らせてラインを下げさせるなど、あの手この手の工夫を凝らすべきゲームだったはずだ。

 そんなわけで私は中村祐也の先発起用に不可解さを感じていた。この相手であれば原竜太を走らせて相手DFラインを牽制すべきだろう。中村にそういうプレーを求めるという選択肢もあるが、そうはなっていなかった。中村が怠慢だったのか、ベンチの指示が甘かったのか。あるいは、富山のDFラインが高いのがスカウティングで予測できていなかったということなのか。 
 といいつつ、そう責めるべきか迷うところもある。あの炎天下のゲームで、富山のDF陣は必要以上に果敢だったともいえる。それに対して湘南が前半抑え目にプレーし、相手を消耗させるのも間違いとはいえない。

 私の不満を見透かすかのように、後半は中村祐也ショーだった。53分のチーム2点目のゴールは、アジエルが斜め前に入れたパスに走りこんでのシュート。エリア内・ゴール正面とはいえ、時間もコースも限られた状況で落ち着いてコースを突いたもの。彼らしい技量を発揮した見事なシュート。
「あんなに消えていたのに、一仕事するんだもんなあ」
と苦笑いしていると、その10分後にはオーバーラップした臼井幸平のクロスを頭で叩きつけて自身2点目。ジャンプの最高点で見事にとらえている。これで私の原竜太先発説は完全に沈黙。3―0となったことで富山の選手たちも意気消沈。
 さらなる追加点はオマケのようなものではあるが、個々の技量を見せつけるという意味では富山にはズシリと響く容赦のないゴールだった。
 4点目は、アジエルから右サイドライン際を駆け上がる臼井へパス。その臼井が間髪を入れずゴールへ向かう斜めのパスを出すと、走りこんだ坂本紘司が左足アウトで左ゴールポスト際へ流し込んだ。5点目は、アジエルのシュートをGKが跳ね返したところに田原が駆け寄り、富山DFがシュートコースを防ぐと見るやトゥットに柔らかくパス。トゥットは例によって確実にシュートを決めた。もう満腹です。

 この日の殊勲者は中村でも臼井でもよいのだが、私は相変わらず村松大輔のプレーを楽しんでいる。オーバーラップはまあもちろん良いとして、相手FWの前に出るときのスピードと勇気と判断力が見物。長身FW永冨裕也をマークして後ろにいながら、タイミングよく前に飛び出してインターセプトする様は、何度見てもビックリする。
 
【キャプテンマーク予想ゲーム】
 2巡目は田村→坂本→ジャーン→寺川→野澤→臼井ときた。もうそろそろ、中村祐也でいいじゃんねえ。

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高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
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