« 村松大輔にやっと試練が来た | トップページ | 遂に動いた反町康治 »

2009年7月28日 (火)

柿谷システムにはまった強豪湘南

 5バック2ボランチでガッツリ守備をして、カウンターとセットプレーでの得点を目指す。そんな徳島の狙いが的中しての敗戦。なんだか強豪チームになったみたいな感覚を味わった。今シーズンは色々と新鮮だ。まあ、負けておいて強豪もなにもないのだが。
(2009年7日26日 湘南ベルマーレ1―2徳島ヴォルティス 平塚競技場)

 徳島は監督コメントによれば3バックとのことだが、湘南がボールを持っている時間には左右の両ウイングバックが引いて5バック状態だった。2人のボランチと合わせ、中央を固めてアジエルのドリブルを中心とした攻撃を防ごうとしていた。攻撃は、最前線のFW羽地登志晃をターゲットマンとして、その周囲をもう1人のFW石田祐樹がうかがうという形。そして後方とFWをつなぐ役割を柿谷曜一朗に託していた。
 このゲームプランは羽地と柿谷がキーマンになるのだが、柿谷が効果的だったため、かなりの脅威だった。柿谷のボール扱いは徳島の選手の中で際立つレベルにあり、トラップ1つで相手選手を抜き去ろうという意図を見せていた。彼のようなプレーヤーがいるので、少人数でのカウンターをゲームプランとすることが出来るのだろう。その意味では、まったくの下位チームにはとり得ない戦術である。中位チームらしい戦い方と言えようか。

 この対戦相手となると、サイドの攻防がカギになる。徳島の右WB三田光に関しては、前半に1度フリーでアーリークロスを蹴る場面があってヒヤリとしたのだが、トータルで見れば抑えていた。湘南の左SB山口貴弘やFW阿部吉朗がしっかり対応していた。それに対して徳島左サイドは、柿谷の存在感があり、湘南右SB鈴木将太は押し込まれていた。序盤は鈴木将太が攻め上がり、徳島DFラインの裏へ抜け出してビッグチャンスを得たのだが、徐々に柿谷に引きずられた。湘南の意図としては左SBの山口貴弘が重心を後ろに置いて、右肩上がりに鈴木将太を前に押し出したかったはずだ。それができなかったために徳島の左WB藤田泰成はかなり内に絞っており、湘南の中央突破はますます困難になっていた。
 徳島がこの守り方をしてきた以上、打開策としてはミドルシュート打ったり、サイドからのクロスでDF陣の目先を変える必要があった。しかしながら、ミドルシュートは開始早々にアジエルが放ったきり。クロスについてはここ数試合増えているものの、このチームは今までクロスを使ってこなかったために未成熟な印象が強い。

 そんなわけで、序盤の攻勢で湘南は得点できず、攻めあぐんだところで前半終了間際に徳島が先制。CKを跳ね返したボールがサイドの柿谷にわたり、クロスから羽地のヘディング。
 後半もその流れのまま湘南は徳島の守備を崩せずにいたのだが、ここで田原豊が一人で打開する。徳島DFラインの前でボールを受けると、懐深くボールをキープしてピッチ中央から右へドリブル。飛び込んできた徳島DFをかわして時間とスペースを作ると、右足を一振りしてゴール。このところドフリーのシュートを外し続けてきたのに、この場面で高難度シュートを決める。
 試合の流れに関係なくエースが決めて劣勢を覆してしまう。まるで強豪チームのようだ。
 
 この後、湘南は息を吹き返すが徳島はさらに守備を固めて逆転を許さない。防戦一方というわけでもなく、柿谷のほか、途中出場の徳重隆明、ファビオを中心に湘南右サイドからカウンターを狙う。
 徳島の2点目は、湘南にとってアンラッキーだったともいえるし、再三同じような形のカウンターを食らっていたので時間の問題だったとも、どちらともとれる。結論を出さなくても良いかなと思っている。
 それよりも気になるのは、湘南のベンチワークが、どうしても相手の出方を待ってしまうということだ。もちろん、スターティングメンバーに全幅の信頼を置いているのだろうが、それよりも、切り札不在という印象だ。田原が、アジエルが、突然決定的な仕事をするので彼ら以上の「切り札」を用意するのが困難なのはわかるが、そうはいってもフレッシュな選手で打開すべき試合もあるはずだ。去って存在感を増すトゥット、ということだろうか。

【キャプテンマーク予想ゲーム】
 3巡目は田村→坂本→ジャーン→寺川→野澤→臼井→アジエル→阿部ときた。次は田原豊が本命だが、山口じゃないかな。

« 村松大輔にやっと試練が来た | トップページ | 遂に動いた反町康治 »

コメント

続けて投稿、失礼いたします。。
とはいえ、今はアジエルと田原のテクニック、さらには、坂本の精神的&技術的な成長を見るために平塚競技場へ足を運んでいると言っても過言ではない私にとって、
彼らがベンチに下がってしまうのは、仮にトゥットの決定力をもってしても、テンションが下がってしまいそうです。。
幸い今の順位ならば、まだまだ彼らのプレーを見れるだけでも、十分満足できてしまうのは私だけでしょうか・・?(笑)

S_Rさん、どうも。
アジエルや田原に代え得る選手がいるのならば交代要員といわず、先発で使いたくなるわけですから、我ながらかなり贅沢なことを書いているなあ、と思いました。
トゥットの名前を挙げましたが、リアルな「トゥット残留希望」というわけでもないのです。ただ、よく考えると私たちは万全な体調のトゥットを1度も見なかったわけですよねえ。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 柿谷システムにはまった強豪湘南:

« 村松大輔にやっと試練が来た | トップページ | 遂に動いた反町康治 »

高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
    高スポの陰の支配者。湘南ベルマーレを愛する先天性ジャパニーズ。

姉妹ブログ


三鷹牛蔵twitter

無料ブログはココログ