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2009年7月 8日 (水)

トルシエの素振り・反町のフリーバッティング

 湘南にとっては完勝といえる試合だったが、それは相手との相対的な力関係による評価でもある。比較対象である横浜FCは、ケガ人も多いし、何よりもこの時期に最下位なのだ。良いパフォーマンスになるわけがない。
(2009年7日5日 横浜FC0―2湘南ベルマーレ ニッパツ三ツ沢球技場)

 選手達のコメントによれば、失点の増えていた状況を踏まえてプレーを見直したという。最終ラインを上げてコンパクトに守り、それによって坂本紘司や寺川能人の位置取りを高くするように心掛けた(前方に飛び出せるよう)と。
 なるほどね。
 相手DFラインの裏を狙うパスが多かったのは選手の「気持ちの持ちよう」ゆえではなく、コンパクトなゾーンと、ボール奪取位置の高さという裏づけがあってのものだったのだ。
 もちろん、そうしたプレーが意図通りに完遂できたのは、横浜の低パフォーマンスにもよっている。印象で語るが、横浜の守備はソフトだったと思う。イエローカードの枚数(この日は横浜には3枚)が問題なのではなく、勝負どころで、球際で激しく当たれるかという点で、ソフトというか淡白な印象だったのだ。

 ただし、「相手がショボかったから参考にならない」と言うつもりはない。少なくとも今回は。
 6月のスッキリしないプレー振りを脱するために、初心に戻り、自分達のプレーを再構築しようという段階であったと捉えるのであれば、この日の試合内容は、相手のプレー水準も含めて意義のあるものだったといえる。

 野球選手が投手の投げたボールを打ち返すために段階を踏んで練習をするように、今のベルマーレも段階を踏む時期なのだろう。
 まずは素振りだ。ボールのことは措いておいてバットを振る。良いスイングの形、良いフォームを作ることだけを心掛ける。
 次にティーバッティング。台の上に置いたボールを打つ練習。素振りで作り上げた良いフォームを崩さないで、バットにボールを当てるようにする。
 さらにトスバッティング。近距離からの緩い球を打ち返す練習だ。ここでも当然フォームを意識する。
 その次はバッティングピッチャーが投げた「打ち易い球」を打ち返すフリーバッティング。この辺りになるとバットをボールに当てることに意識が行くため、フォームが崩れることもある。
 以後はより試合に近い形態でボールを打つ練習を反復する。

 昔トルシエがフラット3を仕込むために、ボールを使わずに選手の動きだけを教えていたことがあったが、それは素振りみたいなもんだ。
 で、この日の横浜FCとのゲームはフリーバッティングぐらいに当たるのではないか。まあ専業の打撃投手ではなく、現役投手が練習を兼ねて投げる場合のような難易度だろう。
 いきなり昇格争いのライバルを相手にして「フォームよりも結果」を求めて固まりかけたフォームを崩してしまうよりも、しっかりフォームを固めるという意味では適度な相手だったのだろう。

 なんか横浜FCを貶めているような文章になったが、それも致し方ないと思ってもらえるはず。
 別に順位だけで語っているわけではなく、今の横浜FCはかなり深刻な状況だ。確固としたストロングポイントを見出せないうえに、監督が授けた戦術に寄りかかって選手自身の判断力が発揮されていない。たとえばこの日の横浜の狙いは、クロスを入れたうえでFWの選手がジャーンと一緒に潰れ、ファーサイドの選手が湘南のサイドバックと競り合おうとしていたのだろう。それはわかるのだが、それに固執するあまり中央でシュートコースが空いているのにサイドへパスを出してしまう場面があった(助かった)。
 とはいえ他人事という気分ではない。シーズン前の予測よりも大幅に下の順位になったとき、チームを立て直すのは至難の業だということは、我々(って誰よ?)にもよくわかるから。ついでに言えば、我々も3年後にこうなってしまうのだろうか、という恐怖感もある。

【キャプテンマーク予想ゲーム】
 3巡目は田村→坂本→ジャーンときた。次は寺川ね。

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高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
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