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2009年7月20日 (月)

村松大輔にやっと試練が来た

 2点リードしながらラスト10分で逆転負け。ひどい負け方であることは間違いないが、よく考えれば過去10年の湘南では体験し得なかった負け方であるので、この辺りで痛い目にあっておくのも悪くないかもしれない。それはチームにとってもそうだし、今季ここまで順調だった村松大輔にとってもそうだろう。
(2009年7日19日 湘南ベルマーレ2―3アビスパ福岡 平塚競技場)

 開幕からフル出場してきた村松大輔は、ここまで順調すぎるほど順調だった。明らかなミスもなく、ちょっとしたミスはチーム全体が帳消しにしてくれていた。シーズン半ばを過ぎて、私にとって村松の信頼感はチームの中でも上位にあり、DFラインの裏のスペースの守護神と思っていた。
 しかしこの日は、その村松のプレーが逆転されるきっかけだった。福岡の中盤・宮原裕司が岡本英也に出したタテパスに対して村松が対応に行き、五分五分のボールだったが、岡本のワンタッチで村松はかわされ、そのままドリブルで持ち込んだ岡本が1点目のゴール。一言でいえば村松の対応は「軽かった」。おそらくクリアしようとしたのだろうが、そのために歩幅を合わせようとしたのではないだろうか? そのためいつもよりもボールに到達するスピードが緩かった気がする。相手選手とボールの間に体をねじ込むのが村松の良い所だと私は思っているが、この場面では楽なプレーを選んだように思える。あるいは、すでにイエローカードを1枚もらっていたのでボディコンタクトを避けようとしたのかもしれないが。
 この1点で試合の流れが変わったとまではいかないが、敗戦を受け入れかけていた福岡の選手達が息を吹き返したことは確かだ。この後の2ゴールは村松のせいではないが、敗戦については村松の責任が大きい。

 ゲーム全体については反町康治の総括が、すべてを語っていると思う。
 http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00086204.html
 サッカーはメンタルゲームであり、チームの中に「色気」を持った選手がいるとそれはチーム内に感染する、と。いやまったくその通り。
 端的にいって、3点目を取れなかったのが最大の敗因ではある。「いつでも取れるだろうという雰囲気」が競技場を支配していたのに、取れなかった。こういうゲームは今までにも何度かあったが、結果的に破綻せずに済んできた。でもこのゲームではダメだった。
 28試合を終えて、まだ残り24試合もある。「緩んだネジを締め直す」という表現を監督が用いたことはあったが、この日の内容からすれば、選手達が自発的に締め直すべきだし、その良いタイミングでもあろう。残念な敗戦ではあるが、この敗戦を必ずどこかで喫しなければならないのであれば、時期、対戦相手ともにベストだ。「中だるみ」を防ぐためには、中途半端な敗戦よりも、このぐらいショッキングな敗戦の方がよいかもしれないし。

 それにしても、「相手を見下して心の隙が出来ての敗戦」なんて、過去10年間の湘南にはありえないものだったので、変な意味で感慨深かった。サッカーにはこういう負け方もあるってことを、教科書で知るのではなく実体験を持って知るというのも、考えてみれば貴重な体験だ。こういうことを繰り返すチームになってほしくはないが、成長の過程で1回ぐらいは経験してもよいのかもしれない。
 
【キャプテンマーク予想ゲーム】
 3巡目は田村→坂本→ジャーン→寺川→野澤→臼井ときた。次は順番どおりなら中村だが、アジエルじゃないかって気がする。

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コメント

いつも深いコメントを感慨ぶかく拝読させていただいて降ります。
たしかに村松のプレーに関しては、おっしゃるような問題点があったと思いますね。
ただ、「色気を出した」というと選手にばかり責任があるような印象が残りますが、あの試合で2点取っただけでガッチリ守って、仮に勝っていたとしても、逆に不満を言い出すサポもいたと思います。(私はたぶんその一人ですw)
ですので、あの試合はただ一方的に選手やチームを非難する気にもなれないかな・・と思っております。
色気を出すのは当然、ある意味セレッソ戦での「伝説の勝利」の喜びをホームのサポにも届けたいという選手のファンサービスだったようにも思います。
それは有難いのですが、しっかり押さえるべき所は押さえて欲しかった。という所ですね。。
1点取られたのは仕方がないとして、その後の追加失点の方に湘南のチームとしての未熟さが露呈されてしまったと思っています。

S_Rさん、コメントありがとうございます。

私も2点取っただけで守りを固めるべきだったとは思っていません。3点目を取るべきだったと考えています。そして、それは実現できて当然の試合内容でした。
ただ、今季は追加点が取れないことでスッキリ快勝できないことが多かったのですが、だからといってリスク管理を誤ってまで点を取りにいくというのは、このチームの流儀ではないと思うのです。そこが反町監督の言う「色気」ではないかと推測しています。

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  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
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