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2010年11月 7日 (日)

試合そっちのけでJ's GOAL批判。中村俊輔には言及しない

 前半19分のPKによって波乱の芽は摘み取られ、あとは順当に「持てる者」が勝った。マリノス優位であることは誰もがわかっていて試合に臨んだのだから、どちらが1点目を取るかは極めて重要だった。反町でなくてもその判定には言及するだろう。
(2010年11日6日 湘南ベルマーレ1―4マリノスF横浜 平塚競技場)

 で、反町のコメント(湘南公式)。
「ゲームの入り方はそんなに悪くなかったんですけども、PKを取られてしまってちょっと残念でしたね。【W杯の前にはああいうのが全部PKになっていたのですが、W杯が終わってからはああいったものはPKを取らない風潮になっていたのですが。しかも一回注意した後で、映像はまだ確認していないんですけども、】ちょっと対応していただけに。中澤がすごく良く動くのでうまいっていうよりも外そうとするので、【ガンバも中澤のそういった動きからPKを取られているんですよね。】ちょっと可哀想でしたね。」
(http://www.bellmare.co.jp/?p=22589)
 ちなみに【・・・】で括られている部分はJ's GOALではカットされている。前半のカッコ内は、文末の「ちょっと可哀想でしたね」の理由を説明しているものなので、これをカットしたことでおかしなことになった。
 J's GOALによると、反町のコメントは次のようになっている。
「ゲームの入り方はそんなに悪くなかったが、PKを取られてしまって、ちょっと残念でした、としか言いようがないですね。中澤はマークを外そうとするためによく動くが、ちゃんと対応していただけにちょっとかわいそうでしたね。」
(http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00109437.html)
 これだと、DFはちゃんとしていたのにPKになった、ということなってしまう。反町はコンテクストから見て如何なものかと、婉曲に、遠回しに、多少ぼかしながら審判に疑義を唱えていたわけだが、J's GOALの修正によって、意に反して、あからさまな審判批判をしたことになってしまった。審判批判を掲載しない方針のJ's GOALとしては痛恨のミスだ。

 というかさあ、反町は審判を敵に回さないように気を配った言い方をしているのに、ことを荒立てるようなコメントに仕立て上げるなんて、オヤジ向け夕刊紙かよ。「株式会社Jリーグメディアプロモーションが運営するJリーグウェブサイトJ's GOAL」という、Jリーグの公式メディアがやることじゃない。
 まあ、記者も反町の発言をバッサリ削るのではなく最大限掲載しようと苦心した中で起きてしまったことなのだろう。そのことはわかる。いつぞやの木村和司の「レフェリーの下手くそ加減には、あきれる。いい加減にしてほしい。いいゲームをやろうとしているのに、どういう基準や判断でやっているのか分からない。本当に腹が立つ」という会見冒頭の一段落を丸ごと削ったときのようにはしたくなかったのだろう(反町の場合、審判への苦言を巧みに織り混ぜたコメントをするので、段落ごと削ると記事にならないし)。
 そういう、ある種の善意の存在は感じるし、試合後の数時間で監督・選手のコメントを取って記事にまとめることの大変さも理解しているつもりだが、それで免責されることじゃない。

 結局のところ、審判批判を「なかったこと」にするという基本姿勢に問題があるのだ。その「縛り」があるから今回のようなことが起こるのだ。
 いくらJ's GOALが「なかったこと」にしようとしても、記者会見で語られた内容は世に流布する。上記の木村和司の審判批判もスポーツ新聞紙面を賑わせた。将来的にJリーグは試合後の会見映像もコンテンツにすることになるだろうが、そのときにJ's GOALだけが頬被りをしたって何の意味もない。
 リーグとして「公に発すべきでない言葉、発言」というものは確かに存在する。差別的な言辞とか。しかし、審判への苦言までもがそれに含まれるのだろうか? 仮に含まれるとしても、J's GOALが載せなければ済むわけではあるまい。Jリーグが「審判批判はご法度」とするのであれば、なすべきなのはJ's GOALでコメントを編集することではなく、発言者への事後的な処罰であろう。スポーツ新聞の報道を止めることは出来ないのだから、木村和司になにがしかの処分をするということだ(別に彼だけを目の敵にしているわけではない。好例なので)。

 ここまで書いてきたが、いまだ試合内容に言及していないなあ、いかん。
 問題のPK判定には私も違和感を感じた。野々村は「妥当」と言っていたが、きっと彼はダイジェスト映像しか見ていない。
 PKを与えるのであれば、あのシーンではなく、その1つ前の注意を与えたシーンだったと思う。中澤佑二に走り出された山口貴弘が両手で抱きつくようにして中澤を倒した場面だ。主審氏が笛を吹いたとき、私はPKを覚悟した。そのときにはPKにはならず、主審氏は山口を呼んで何事か注意を与えた。実際にPKになったシーンは「微妙」だった。合わせ技一本ってことなのだろう。屋根の上に光る玉ねぎはないけれど。

 でまあ、リードを奪われると苦しい。2点目については映像を見てからコメントしようと思っていたが、時間切れなのでノーコメント。3点目、4点目はボール保持時のミスから失点。当然前がかりになっているので、ミスでボールを失ったときの安全弁までは用意できていない状態だった。
 エメルソンの精力的な動きと坂本紘司の果敢な飛び出しがハマった時間帯もあったが、反撃はPKの1ゴールのみ。ちなみこのPKには文句は出ないだろう。エメルソンにGKの手がかかったように見えたところはスルーで、栗原のスライディングで田原豊が倒されたところで笛が吹かれた。

 この日の主審氏は、残念でしたね。1か月半前に「レフェリーの下手くそ加減には、あきれる。いい加減にしてほしい。いいゲームをやろうとしているのに、どういう基準や判断でやっているのか分からない。本当に腹が立つ」と批判されたことでビビっていたのでしょうね。木村和司の顔色をうかがっているのかなと、感じられた。
 田村雄三がスライディングでボールをカットした後にマリノスの選手が倒れ込んだシーンで田村のファウルを吹いたシーンとか、マリノスにはアドヴァンテージを取るけど湘南の同様の場面ではすぐに笛を吹くとか、「まさか湘南の選手にそういうプレーができるとは」と言わんばかりに見えた。ええ、私の目には湘南応援フィルターが付いているんでしょうよ。
 反町コメントのカットされたもう1つの部分は、これと同じ感想を含んでいるような気がする。

 なんか反町のコメントにばかり触れたが、ほら、今の湘南の隠れた楽しみは試合後の反町のぼやき芸だからさあ。めざせ野村克也。
 そうそう、木村和司の監督会見はラジオでは何を言っているのか全然聞き取れなかった。記者の質問に答える第一声「そうですね」だけは聞こえたから機材の問題ではないだろう。J2チームの監督でもここまで話せない人はいなかったように思う。まあ、目の前にいる顔なじみの記者にだけ聞こえれば良いと思っているのだろう。そう考えれば「あとは反町が髭を剃ればね、あしたトレーニングマッチをやるみたいですから、剃ってくるでしょう、たぶんね(会場笑)」とかいう、半年以上前の戯れ言を今さら引っ張りだしてくることも説明がつく。じゃあ私も半年以上前の「マリノスF横浜」のミスをあげつらっておくか。

【キャプテンマーク予想ゲーム】
 3巡目は寺川→坂本→エメルソン(天皇杯)→阿部→臼井→山口ときた。次こそ都築でしょう?

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コメント

反町のコメントって、文字で読む限りは「他人事かよ!」って感じで、芸には思えませんが・・・・・・。
個人的には、批判できる立場にある人間に批判と文句の区別がないこと、また、批判できる環境があるからこそ物事が改善するという意識がないこと、が問題なのだと思います。Jリーグの監督なんてしょせん、結果の責任を問われるだけで、主審と違って「レベルが低い」と批判されることはないですから。それでいてマスコミは、まだ1試合もこなしていない代表監督に対し、「本国ではもう終わった監督と言われている」とか書くわけで、個人的には一方がどうという問題でもない気がします。

 コメントありがとうございます。手厳しい感じですが。。。
 反町のコメントについては、まあ「芸」は言い過ぎですね。他人事か!という評価にも同意します。でも、試合内容を語りにくい状況にあって、彼のコメントは話題にしやすいのは間違いないのですよ。苦しいファン心理といいますか。
 後段については、私がちゃんと読解できているのかわかりませんが、Jリーグの監督全般についての批判ですよね? そうすると私も批判される側になりそう。「監督のコメントなんていつだってポジショントークであって、俯瞰的に批判なんてしないぜ、奴らは」と私は思っていますので。客観的な観点から批判したり改善を促したりするのはリーグのすべきことなんじゃないかなと。

いえいえ、監督もリーグもマスコミもという意味です。つまり、審判は神なんだけれど、それゆえに公に言い訳する場はないわけで、「ジャッジを憎んで審判を憎まず」で行きましょうという話です。確かに、Jリーグの対応は「彼らも人間なんです」って庇い方にしかみえないけれども、そのことに対する憤りが審判個人への批判に転化しているのだとしたらどうだろう、と思うのです。少なくとも、オーナーへ言い訳するためにジャッジ批判せざるを得ないほど、日本人監督は厳しい立場にはないはずでしょうし。だから、今回の反町のジャッジ批判のやり方自体はありだと思うのですが・・・・・・もう少しうまく話さないと厳しくないですか? もちろん、内容じゃなくて。

 なるほど、おっしゃることはわかりました。
 相対的に見れば反町の会見は上手な部類だと思っていますが、絶対的な尺度で見ればもっと上の水準があるだろうということですね。確かにそうなんでしょう。
 これは全体的な向上しかありえなくて、監督達だけの問題ではないですね。聞き手であるファンに理解できるように話そうとすれば、ファンの程度に見合った話し方しかできないわけですし。いや、他人事じゃなくて私自身の問題として受け止めていますよ!

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  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
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