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2011年2月22日 (火)

JBLとWJBLの共催ゲームに行ってみた

 同日・同会場で男子バスケのJBLと女子バスケのWJBLの試合が行われた。渡嘉敷来夢と竹内譲次を一挙に見られるということだ。天皇杯・皇后杯であれば珍しくはないが、リーグ戦では画期的な試みなのか?
(2011年2日20日 平塚総合体育館)

 画期的な試みをするのであれば、能動的に、アクティブに事を進めればよいと思うのだが、そうではなかったと思う。ただの経費節減じゃないかと思ってしまう。
 まず告知からしてやる気が感じられなかった。ホームチームたる東芝も富士通も、そして両リーグとも、共催であることをまったくアピールしていない。私だって、JBLの日程表を見ていて「あれ、この日は平塚でWJBLの試合もやっているんじゃなかったっけ?」と気づき、改めて照らし合わせたことでこの日の平塚、前日の横須賀が共同開催であることを知った次第だ。
 自由席のチケットを2試合分別々に買えば計3500円になる。ところがチケット販売サイトに行ってみると、さらりと通し券3000円が売っている。「なんだ、あるんじゃん」。このお得感で集客につなげようという気はなかったのだろう。差額500円の分担に揉めたってことではなく、1試合しか見ない客数について読めなかったのだろうが。
 そして試合スケジュール。1試合目が13時開始、2試合目が16時30分開始。間が空きすぎだ。実際に約2時間空いた。1試合目が終わった時点で観客の8割方は席を立ったのだが、その多くは帰宅してしまったのではないか。2試合目のほうが観客数が少なかった。東芝のチームサイトによれば当初15時30分開始の予定だったのが12月に変更されて1時間繰り下げられている。現場サイドからウォーミングアップの時間を削るなというクレームでもあったのだろうか。

●WJBL 富士通レッドウェーブ58―74JXサンフラワーズ
 まあ消化試合である。プレーオフ進出チームはすでに決定しており、1週間後にはまったく同じ対戦カードでプレーオフが行われるのだから。それでも富士通としてはシーズン中に1度はJXを倒して、良い形でプレーオフに臨みたかったはずなので、そこに期待をしていたのだが…。

 富士通のキープレーヤーは長距離のビッグショットを決められる三谷藍かなと思っていたのだが、第1ピリオドであっさり3ファウル。いったんベンチに下がったものの、苦しい試合展開を受けて第2ピリオド冒頭からコートに戻ったのだが、4つ目のファウル。まったくもってがっかり。
 富士通ではエースの名木洋子がまずまずのプレーを見せ、船引まゆみは相手をかき回そうと奮闘し、畑はJXの間宮と激しくやりあっていて私の目をひいた(間宮の肘使いが気になったが、まあお互い様だろう)。そういう個別の選手の頑張りはあっても、チーム力の差は歴然としていた。
 プレーオフでの富士通の目標は「JXを相手に1勝」ということになるだろう。そのためにはファウルトラブルは禁物だ。今日も、三谷は割合に工夫して渡嘉敷とマッチアップしていたわけで、もう少し長い時間それを見たかった。渡嘉敷対策という観点で言うと、オフェンス時の対策も考えるべきで、WJBLの選手は渡嘉敷から離れようとする意識が強すぎて、かえってブロックの餌食になっているような気がする。むしろ身体を当てることに活路を見出すべきじゃないかな。言うだけなら簡単だが。

 消化試合でもあるし、得点差が開いたし、リーグ最終戦でもあるので、最後は両チームとも普段あまり試合に出ない選手たちがコートに立った。なかでも山田久美子のプレーは日本人離れして面白いよね。もっとも、同行者は山田の強烈な突き押しに絶句していたが。
 それと、富士通の岡里明美ヘッドコーチの立ち姿は良いね。コメンテーターとしての辛口ぶりも良いけど。

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●JBL 東芝ブレイブサンダース56―53日立サンロッカーズ 
 こちらは熱戦を期待された試合。4位と5位の直接対戦で、プレーオフ進出の4位を争う。前日の同カードで日立が勝ったことで両チームの「勝率」は並んだ。「当該チーム間の対戦成績」によって辛うじて東芝が4位をキープしている状態。
 この日の試合で日立が勝てば対戦成績は五分になり、残り11試合の結果によっては「当該チーム間のゴールアベレージ(※ゴールアベレージ=得点÷失点)」さらには「レギュラーシーズン全試合のゴールアベレージ」で順位が決められるのだが、試合前の段階で「当該チーム間」は東芝が上回り、「全試合」では日立が上回っている。

 日立は間違いなく竹内譲次のチームだ。前日も24得点13リバウンドでチームを勝利に導いた。したがって東芝の竹内対策が注目されたのだが、策はあったのだろうか? マッチアップする桑原義典は、完璧に抑えることは難しいなりに頑張っていた。しかし、あれは策ではない。選手の頑張りに頼っているだけのように見えた。とはいえ竹内は前半のうちに3ファウルを犯し、試合終盤の勝負どころでもドライブからのシュートを外すなど、結果的に不振だった(野投5/23)。
 東芝ではコーリー・バイオレットが大当たり。ローポスト近辺での1対1で圧倒的に優位に立って、前半だけで15得点をあげた。

 そんなわけで前半は東芝ペースだったのだが、後半になると一転して日立のペースになった。竹内も3ファウルをした後はノーファウルでコートに立ち続けた。
 第4ピリオド冒頭から日立が2―3のゾーンディフェンスを始めると東芝は完全にペースを狂わされ、3分間無得点。その間に同点に追いついた。いったん離されたものの、残り4分12秒の時点で再び同点に追いつく。
 ここで東芝を救ったのは宇田康利。残り5分から2本のシュートを決めたことだけでなく、オフェンスリバウンドを拾ったのもビッグプレーだった。

 勝ったものの東芝はパッとしなかった。
 昨季のエース石崎巧がチームを去った一方で、ポイントゲッターとしてチャールズ・オバノンを獲得したわけだが、使い方に意図を感じられなかった。パス回しが詰まって苦しくなった後で「よろしく」とオバノンにボールを渡すシーンが気になった。いやまあ、正しいエースの使い方と言えなくもないが。
 地味だの華がないだのと言いながら、神奈川県民たる私は東芝のことは気にかけているつもりだ。スクリーンを使ってチャンスを作るスタイルは一つの個性だと認めていたのだが、もはや何の特徴もなくなってしまったのだろうか。
 東芝のフィールドゴール成功率は39.7%と低調だったのだが、日立はそれに輪をかけてひどく28.8%だった。オフェンスリバウンドを18も拾って、良い形で外からのシュートを撃つ機会も多かったのに外し過ぎ。2人のPG(西村文男と佐藤稔浩)を同時起用したりしていたが、戦術的な判断だけでなく2番3番の選手に信頼感がないからなのかもしれない。

●その他
 第2試合のハーフタイムに登場した平塚学園高校チアリーディング部は結構良かった。難しいことをしていたとは思わないが、20数人が動きをそろえて若人らしい溌剌とした演技だった。来週にも平塚で東芝の試合があるが、来るのかなあ? ハーフタイムだから席を立つ人が多いのだけど、見る価値があると思いますよ。
 高校生の後はチーム付のチアガールの演技もあった(さすがに大人の演技だった)のだが、彼女らが演技を終えて手を振っているうちにコートに出て行ってシュート練習を始めた東芝の選手はいかがなものかと思った。彼女らはゲームを盛り上げようとする「仲間」なのだし、ほんの十数秒待てばコートから去ったわけで、それを邪見にあしらったと受け止められかねない振る舞いは、ベテランのあるべき姿とは思われなかった。

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高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
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