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2011年3月 7日 (月)

佐々木竜太の存在感が際立った開幕戦

 5点差をつけた爆勝だが、お互いの戦術のかみ合わせが湘南にとって都合よく働いたという側面が強い。4年前の山形戦での大敗を思い出した。山形の素晴らしいサッカーに感嘆したものだが、終わってみれば山形は9位で6位の湘南よりも下位だった。つまり、相性のよさで勝っただけなのかもしれず、絶対的な力があるのかどうかはよくわからない。
(2011年3日6日 湘南ベルマーレ5―0ファジアーノ岡山 平塚競技場)

 岡山の布陣は3―4―2―1とされるようだが、実際のイメージはちょっと違った。「2」は2シャドーというよりはウイング的な位置取りが目立ち、両WBと2人がセットでサイドに張り出していた。つまり、「3バック・2ボランチ・両サイドに2人ずつ・1トップ」であり、サイドにおいて数的優位を作り出そうという意図が強く出ていた。
 この戦い方はそれなりに脅威だった。岡山の攻撃時には常に2人(時には1トップの選手も流れてきて3人)がサイドで数的優位を作って決定機を作り出そうとする一方で、逆サイドにおいても2人が待ち受けている。そのため相手チームは、逆サイドにおいてもSB1人では対処しきれず、中盤の選手も下がらざるを得なくなる。また、守備から攻撃に転じた時も、複数の選手が斜めに走って相手守備陣を混乱させようとしているのが目についた。

 湘南のフォーメーションは噂された「中盤をダイヤモンドにした4―4―2」ではなかった。外見的には「4―2―3―1」、意図としては2トップを縦に並べた「4―2―2-2」だったらしい。巻佑樹の1トップに、2列目は右からアジエル、佐々木竜太、菊池大介。永木亮太と坂本紘司の2ボランチに、4バックは右から臼井幸平、大井健太郎、遠藤航、石神直哉。GKは西部洋平。
 アンカー役を任せる予定だった選手が怪我したことで、「いる選手」で守る布陣にシフトしたということなのだろう。
 2011年モードはフォーメーションよりも、フォアチェックに行こうとする姿勢に現れていた。オフサイドを取りに行くということではなく、相手選手の前に出てインターセプトを狙うことをコンセプトにしているようだった。

 この日のゲームにおいては、湘南の新しい守備組織(意識?)が機能したのかどうかはわからない。しかし、岡山の狙いと湘南の布陣のかみ合わせは、湘南にとって好都合だった。岡山がサイドに数的優位を作るのに対して、湘南はボールの出所へのプレッシャーをかけることができ、それによってゲームの流れをつかんだ。岡山の2ボランチや最終ラインの配球役であるストヤノフに対して、湘南の前線がプレッシャーをかけていた。
 特に目立っていたのは佐々木竜太で、アジエルとポジションチェンジをしながら、中央から右のエリアにおいて鋭いチェイシングを見せた。彼のプレッシングからボールを奪い、あるいはミスを誘発し、高い位置からのショートカウンターが炸裂することになった。2ゴールを決めたことも含め、この日の勝利の立役者は佐々木だと思う。後藤健生氏と反町が2人で口をそろえて、巻と佐々木の2トップはもっと出来る、と高い望みを表明していたが、それはそれとして。
 湘南は、ボールを奪った直後にターゲットの巻に当てる選択肢を第一としつつ、3バックの泣き所(岡山にとってはWBが高く攻め上がるのでなおさら)であるサイドに選手が走りこんで、そこへボールを送り込むことにも成功していた。

 5ゴールを決めての勝利であるし、リーグ戦では昨年7月以来の勝利なのだから、完璧な内容までを求めるのは贅沢というものだろう。まずは、2010年の悪い流れを払しょくすることが大事だし、新加入選手が持ち味をまあまあ発揮したし、1年間プレーできなかったアジエルにPKとはいえゴールが生まれた。だから、この日の結果にはおおむね満足している。
 もちろん問題はいくつかあって、ユニフォームの胸スポンサーが決まっていないのもその1つ。社長の「今日は胸にプライドを貼りつけて戦ってほしい」という言葉は綺麗すぎて一瞬酔いそうになるので、あまりよろしくないと思う。
 この日最大の、許しがたい問題点は、「勝ったらベルマーレクイーンとハイタッチ」企画が有耶無耶のうちになくなっていたこと!
 ハーフタイムに手を洗ってウキウキしていたアタクシのトキメキは、モヤモヤとともに持ち帰られることになった。べ、別に気にしてないからね!

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高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
    高スポの陰の支配者。湘南ベルマーレを愛する先天性ジャパニーズ。

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