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2011年5月23日 (月)

底力を伺わせるFC東京と反町の饒舌

 平山、高松と軸になるFWを相次いで失ったFC東京がどのような布陣で臨んでくるのか、そこが注目点だった。ところが開始50秒でゴールが決まったので、ニュートラルな状態を見ることは出来なかった。FC東京のイケイケぶりはリードを奪ったからこそのものだろう。
(2011年5日22日 FC東京1―1湘南ベルマーレ 味の素スタジアム)

 戦前には「1トップ3シャドウ」とか「流動的サッカー」といった言葉が飛び交っていたが、登録上はロベルト・セザーと羽生直剛の2トップだった。羽生は湘南DFラインと細かく駆け引きをしながらしきりに裏を狙っていた。一方のセザーは、先制ゴールを決めた後は左ウィングのような位置取りをすることが多く、そこからドリブルで持ち込んで湘南ゴールをうかがっていた。2人とも、ポストプレーをすることはなく、基本的に前を向いた状態だった。各選手の技量に自信があるからか、ショートパスをつなぐことで打開を図っていた。
 もう一つ特徴的だったのは、前線での頻繁なポジションチェンジ。試合開始当初は羽生の1トップに近い状態だったが、徐々に羽生はいつもどおりの神出鬼没なプレースタイルに変わって、サイドや下がった位置でボールに触るようになった。その代わりに鈴木達也がFWのような位置に入ったり、梶山陽平が高い位置に進出したり(田邉草民が下がっていたらしいですね)、「流動的」というのにふさわしい内容だった。そしてそれは、リードしているチームらしい、選手たちが楽しそうなサッカーでもあった。

 それでも、開始から30分ぐらい経ったあたりから湘南がペースを取り戻す。
 反町監督コメントを見ると、システムの変更をしたらしい。この試合については反町がいろいろ種明かしをしているので、いつも以上に読み応えがあった。
 http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00119318.html
 私が感じたポイントは反町が言及しなかった箇所だ。湘南FW巻佑樹が、いつもより気分よくプレーしているように見えた。後方からのボールをバックヘッド気味にすらして高山薫を走らせたり、ポジションを動かして相手DFを外してボールを足元に収めたり。率直に言って、あそこまでマークを緩めてくれるチームはあまりないんじゃないかと思った。東京のCB2人は、下がる巻を追いかけるよりもDFラインを保つことを優先していたのかもしれない。
 そこが目についていたので、東京ベンチはハーフタイムに、巻へのプレッシャーを強めるように指示するのではないかと思った。が、その心配は杞憂だった。そのため、後半になっても引き続き、得点の匂いを感じながらの観戦となった(一発で失点する可能性も常にあったが)。
 
 しかしゴールに結びつかない。高山薫のシザースで場を温めて(芸人的な意味で)もいたのだが、もうひとつ決定的な場面にならない。
 65分に2枚替えで2トップの巻・高山を下げて佐々木竜太と菊池大介を投入。反町コメントではこれ以後1トップにしたというが、実態は佐々木とアジエルの2トップだったと思う。で、75分に坂本紘司を中村祐也に交代したことを評して「1トップを2トップに変更して」とコメントしているが、中村はトップに張るよりも2列目の辺りからボールに絡みつつ前線に飛び出すようなプレーをしていたと思う。投入直後から前方向へアグレッシブに動いていた。
 湘南の同点ゴールについては映像を見ればよいのであって、説明不要だ。中央よりやや左の菊池大介から東京DF3人の背後を斜めに通した見事なグラウンダーが右サイドを駆け上がった臼井幸平に通り、臼井が2タッチ目でほぼ真横方向へのクロスを入れ、DFと並走しながら飛び込んだ中村が最後のジャンプで頭一つ前に出て押し込んだ。3人の素晴らしいプレーが連動したファインゴールだった。

 ゲームの流れからいうと追いつくだけでなく逆転したかったのだが、FC東京の各選手の技術、パワーによって、危うい試合運びを強いられていたのも事実だ。平山、高松、石川直宏、ペドロ・ジュニオール、ホベルトと主力に怪我人が続出しながらパワーを見せつけるFC東京の底力を感じたであろう反町は、次回対戦時にはまた別の策が必要になると考えているだろう。だからこそ自らの采配について事細かに種明かしをしたのだろう。そのコメントは興味深い反面、「もう私が書くべきことはないな」と思わせた。でも頑張って捻り出して書いた。湘南の選手たちの頑張りが胸を打ったから。

【キャプテンマーク予想ゲーム】
 日替わりキャプテンは開幕から、坂本→西部→大井→アジエル→石神→臼井→巻ときた。次は永木かなと思うが、ハングギョンの線もあるかな。

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  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
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