« 志高く前のめりに突き進むのが湘南の新目標 | トップページ | 永木亮太とアジエルの共存へ道半ば »

2011年5月14日 (土)

2トップで機能しなかった佐々木竜太

 87分に追いつかれたドローゲーム。「母さん、僕らの勝点3、どこへ行ったんでしょうね」と言いたくもなる。追いつかれたことも2点目を奪えなかったことも残念だったのだが、試合全体を見渡せば「1対1」というスコアはそれほど不相応なものでもない。
(2011年5日8日 湘南ベルマーレ1―1愛媛FC 平塚競技場)

 巻佑樹が先発復帰した湘南は、巻と佐々木竜太の2トップを前線に並べた4―2―2-2だった。開幕戦の佐々木は2列目に入っていたので、2トップになるのは初めてだ。
 このフォーメーションの意図は「リアリズム」だと推測する。中3日、中3日ときた3戦目である。前節のような「前からどんどんボールを奪いに行く」試合をするのは困難だということだろう。いや、前節においてすら早々に失速したわけだし。そのうえ気温は26℃もある。運動量勝負に持ち込むのは現実的ではないので、能力の高い2トップ(+アジエル)で得点しようということだったのだろうか。
 ところが佐々木が機能しない。ここまでの数試合で1トップを務めた佐々木が巻との役割分担に戸惑っている印象を受けた。ターゲット役は巻が担うことになり、下がってボールを受けようにも中央にはアジエルがいる。開幕戦ではアジエルと佐々木のポジションチェンジが見られたが、それをしてしまっては2トップ起用の意味が失われる。
 ハーフタイムで佐々木→高山薫と交代したことで、2トップの分担が明確になった。「受けに行く巻」と「裏を狙う高山」。佐々木だって単純に裏を狙うことは出来るだろうが、何でもこなせる佐々木にとって、単純すぎる役割は逆に不安定要因になったのかもしれない。
 後半開始早々のカウンターで左サイドライン際に飛び出した高山がドリブルで切れ込んでチャンスを作った。試合の流れを一挙に湘南に傾けたキープレーなのだが、しかしあのプレーは高山の選択ミスだと思う。今までのようにSH起用であればあれでよい。だけどこの日は2トップでの起用である。巻から離れていくプレーよりも、巻の近くをすり抜けていくべきだったろう。得点シーンは正しくその形で、ボールを持っているのがアジエルである以上、前線の選手は「一発」を狙うべきだ。

 愛媛は登録上は3トップだったが、実質は純然たる4-4-2だった。FW登録の杉浦恭平は左SHだった。愛媛の攻撃時には全体が左にシフトし、SHの杉浦は押し出されるようにウイングのような位置取りとなっていた。アジエルがスペースを空けがちな湘南の右サイドを狙う意図だったのか、愛媛のいつも通りの形なのかはわからない。
 4-4の2ラインの守備は湘南のアタッカー陣にとって難敵だったわけだが、これはある程度は当然である。2トップを軸にしてどのぐらいの攻撃を作れるかが課題なのであろう。どうも、そういう布陣が今のJ2中位陣におけるトレンドのようで、湘南からすれば今後も同じような苦戦が続くのかもしれない。

 湘南の失点シーンに関しては大井が自らミスと認めているので隠れているが、1点リードの終盤にフリーでロングキックを蹴らせたことにも一因がある。今季の湘南は1点のリードを守りきることを志向しているようには見えない。中盤より前の選手が積極的に守備に参加してボールを奪い、追加点を奪うことが理想のゲーム像なのだと見える。
 何が言いたいかというと、このゲームのような現実主義的な試合運びは「勝ってナンボ」であって、ドローや敗戦だとモヤモヤするということだ。前節のようなカミカゼサッカーは、結果はどうあれ高揚する。いや、だからといってイケイケドンドンで玉砕することを是とするわけではない。

【キャプテンマーク予想ゲーム】
 今季も日替わりキャプテン。開幕から、坂本→西部→大井→アジエル→石神ときた。次は臼井か。

« 志高く前のめりに突き進むのが湘南の新目標 | トップページ | 永木亮太とアジエルの共存へ道半ば »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 2トップで機能しなかった佐々木竜太:

« 志高く前のめりに突き進むのが湘南の新目標 | トップページ | 永木亮太とアジエルの共存へ道半ば »

高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
    高スポの陰の支配者。湘南ベルマーレを愛する先天性ジャパニーズ。

姉妹ブログ


三鷹牛蔵twitter

無料ブログはココログ