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2011年7月18日 (月)

松尾直人のプレーに惚れ惚れする

 前回の千葉戦では、1年半のリハビリから帰ってきて湘南デビューを果たした松尾直人を褒めた。そのときはご祝儀込みだったのだが、もうそんな色眼鏡は要らない。フラットに見ても素晴らしかった。あとはもう少しスタミナを。
(2011年7日17日 湘南ベルマーレ2―0ジェフユナイテッド千葉 平塚競技場)

 半月ぶりの対戦でどういう修正をするのかと思ったが、湘南はオーロイへの守り方を変えてきた。前回はアンカーに松尾直人を入れて、CB大井健太郎と2人で挟み込む守り方をしていた。今回はオーロイに対してはCBコンビの片方が1人で対応していた。オーロイには反転してシュートというプレーがないと見切っていたようだ。彼がさばいて2列目の選手たちが飛び出すことへの対処に、よりウエートを置いていた。
 したがって湘南のフォーメーションは通常どおりの4-2-2-2。松尾とハングギョンの2ボランチが最終ラインに吸収されないような位置取りをしていた。両SHには坂本紘司と菊池大介、2トップは佐々木竜太と中村祐也、と動ける選手たちを配してアジエル、田原豊はベンチスタート。

 前回と比べて松尾の位置が高くなったことが大きかった。ビルドアップの際のボール回しも安定したし、セカンドボールにいい具合に絡んだし、なんといってもDFラインの裏を狙う2トップへ中盤の底から好パスを何本も出していた。これによって千葉のDFラインは牽制されていた。
 松尾は、前回の千葉戦でいきなり先発して74分の出場、3日後のヴェルディ戦はベンチから外れ、翌週の岡山戦では後半に27分間の出場、そしてこの日は90分フル出場と、徐々に完全復調に近づいているようだ。前回の千葉戦でも感心したが、改めて惚れ惚れするプレーぶりだった。やはり2010年のキーマン足りうる選手だったのだ(くどいか)。まあ、最後はバテバテで怪我でもしないかと冷や冷やだったけれど。

 先制点はいささかラッキーだった。鎌田翔雅のクロスに対して千葉のDFがGK岡本昌弘の前をクロスするような形になって岡本がボールを弾き、前に出ていた大井が押し込んだ。
 それまでは千葉の各選手のクオリティによって危うい場面もあったのだが、先制後は千葉のほうがペースを乱した。こうなると松尾が元気なうちに追加点が欲しいなあと思っていたら、松尾に負けじとハングギョンも前線への素早いパスを出し、中村祐也が例によって落ち着いて決めた。
 
 千葉にとってはDFマーク・ミリガンの出場停止が痛かったのだろう。監督のコメントとは裏腹に、用兵を見ると神経質になっている様子がうかがえた。ハーフタイムにCBの茶野隆行を下げて坂本將貴を投入し、左SBの青木良太を中央に移して坂本を左に入れた。58分に2ボランチを削ってFW久保裕一を入れたのはともかく、3人目の交代枠で右SB山口慶から村井慎二へ交代し、左右を入れ替えて右SBに坂本、左SBに村井、とした。負けているのにDFラインにばかりフレッシュな選手を投入するのは、どうなのだろう。
 戦術的な意図はわかる。オーロイと久保の2トップで湘南の両CBと対峙させ、そのこぼれ球に人数をかけようということだろう。2列目の選手たちが中央に集まり、サイドのスペースにはSBが上がれ、という指示だろうことも想像はできる。しかしチグハグな印象だった。
 実際には深井正樹が左サイドに出て伊藤大介が中央に入っていたのだが、湘南からすればむしろ脅威が減じていたのではないだろうか。もちろん深井のドリブルには手を焼いていて、普段は右SBの臼井幸平を3ボランチの右として起用するという対応を強いられたのだが、それでも深井に2トップ下でワンタッチで仕事をされることのほうが怖かった。伊藤にしても、右サイドから精度の高いクロスを供給されるほうが脅威だった(前半から伊藤のところの対応が甘めだったということもある)。
 千葉の選手たちのコメントに不完全燃焼感が漂っているのは、自チームの混乱を感じていたからなのだろう。オーロイと久保の2トップは相手からすれば十二分に脅威なのだが、2人のコンビはあまり練習していないように見えた。同じボールに2人が同じ狙いで突っ込んで行って潰し合った場面が印象的だった。
 
 千葉の出来がイマイチだったとしても、湘南の選手たちは集中していたし気合を見せていた。「そのファウルは要らねえ」と思った場面が多かったのだが、勝っていないチームはあのぐらい激しいプレーをするべきなのだろう。まあ、連敗しているときにはカッコよくは勝てないという斉藤先生の至言を噛みしめることにしよう。

 ところで、いつになく早く着いたので被災地の子どもたちに夏休みを!チャリティTシャツを買って、東北人魂の募金箱に何か投げ込んだ。そしたらこの効果テキメンぶりだ。みんなもやってみよう!

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高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
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