« 真駒内ガイドを優先して高橋大輔への感嘆は後回し | トップページ | 川崎に勝って、次勝てば2000万円! »

2011年11月28日 (月)

アグレッシブだが結果の出ない反町時代の終焉

 前からプレスをかけ、セカンドボールを拾い、相手陣内に押し込みながらゲームを進めるのだがゴールが奪えない。そうこうするうちに失点。今シーズン何度も見たパターンでホーム最終戦も敗戦。はっきりいえば玉砕覚悟のシーズンだったわけだが、この経験は今後の糧にはならないだろう。
(2011年11日26日 湘南ベルマーレ0―2コンサドーレ札幌 平塚競技場)

 今季の湘南は、2010年のJ1での不本意な結果を受けて「J1で戦えるチームを作りながら再昇格を目指す」ことを謳った。その内容は、DFラインを下げすぎず高い位置でボール奪取をめざす、ボール保持力を上げる、ということだったろう。2009年のようなガッツリ引いてカウンター一閃、というサッカーからの転換を目指した。
 単に1年での再昇格を目指すというだけでも困難な目標だが、チームを作り直すことを併せて行うということで、湘南のような予算規模のクラブが掲げる目標としては無謀といってもよいものだ。その意味で、この低迷は避けられないものだったとも思う。でも、それを避けることが出来ただろうか?

 反町監督の続投を決めた時点で「2009年と同じように昇格すること(そして同じように降格すること)」を目標にするわけにはいかないだろう。
 さらに、2009年のストロングポイントであった、ジャーン・村松・田村のトライアングルが崩壊した以上、「引いて守る」のは現実的ではない。「前から守備をする」といえば聞こえがよいが、実態としては「下がっては守りきれない」ということでもあった。
 ファン心理、スポンサー営業の面を考慮しても、「若返り・チーム再生だけを目指します」ってわけにはいかなかった。無謀であっても、二兎を追う目標を掲げるしかなかった。

 無謀ではあっても可能性がゼロではなかった、と思いたい。少なくともシーズン序盤は目論見通りに進んでいたのは確かだ。うまく上位に食い込んだまま日程をこなして、初めはあやふやだったプレーに徐々に自信がつき、実力を上回る衣を身につけることになりかけていた。
 そういう面では反町はうまくやっていたのだが、その危うい綱渡りはやはり成功しなかった。6月の栃木戦で完敗したことが、傍で見ている以上に大きかったのだろうか。その後、連敗が始まり、あとは修正、修正、の連続になってしまった。
 良い感じで攻めているのにゴールが遠いのは、真の意味での力がなかったこともあるが、選手たちが自信を持ち切れなかったことも影響していると思う。「決定力」の問題でもあるが、プレーの選択に余裕がないように見えた。

 でまあ、反町の退任が決まり、アジエルがチームを去り、ほかにも主力選手がチームを去るだろう。来季の湘南はどういう目標設定で進むのか。
 今のところ、皆目見当がつかない。反町退任を報じる神奈川新聞(半ばオフィシャルペーパーである)の記事では
「大倉智強化部長は「昇格争いに関われなかったこと、ベルマーレらしいアグレッシブなサッカーができなかったことについてクラブとして分析し、監督と話し合ってきた。改善の余地は見えているが、最終的に監督の(退任の)意思は固かった」と話し、同日までに慰留を断念した。」
「後任について大倉強化部長は「反町監督の築いたものをうまく引き継ぎ、世代交代を押し進めていかないといけない中でもベルマーレの目指すサッカーを体現できる人、選手の持っているものを引きだせる人」と話した。」
とあるが、これらの発言はただの慣用句、外交辞令だろう。そう信じたい。
 少なくとも「アグレッシブなサッカーができなかった」という現状認識は理解不能だ。
 反町が自身の目標に照らして「実現できなかった」と言うのならば理解できる。しかし強化部長が言うとなると話は違ってくる。私は上記のように「無謀にアグレッシブだった」と思っているので、正反対の見解となる。強化部長にとっての「アグレッシブなサッカー」の定義を示してもらう必要を感じる。

 湘南を応援して幾年月の私からすると、2011年は仕方ないけど、2012年はリアリティのある目標設定をしてもらいたい。
 J1に昇格しても通用するサッカー、というお題目は過去何度か聞かされたが、それを言って昇格できたことは一度もないのだ。20億円ぐらいの予算規模であれば、J1を視野に入れるべきだが、湘南はそういうクラブではない。「反町監督の築いたものを引き継ぐ」なんていう制約を新監督に課すべきではないし、そもそも目標設定としては抽象的すぎて有害無益な文言だ。

 札幌戦について述べていなかった…。でも別に言うべきこともないかな。
 監督の退任が公式にリリースされて、アジエルのホームラストゲームという空気になり、来季の契約について話が進んでいる中にあって、平常心ではなかっただろう。決定的と見えたシュートが枠を外したり、フリーで走り込んで撃ったシュートが宇宙開発したりするのはその影響があるだろう。
 本当は札幌の4バックから3バックへの変更とかに言及すべきなのだろうけど、そういうのは今回はパスする。

« 真駒内ガイドを優先して高橋大輔への感嘆は後回し | トップページ | 川崎に勝って、次勝てば2000万円! »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: アグレッシブだが結果の出ない反町時代の終焉:

« 真駒内ガイドを優先して高橋大輔への感嘆は後回し | トップページ | 川崎に勝って、次勝てば2000万円! »

高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
    高スポの陰の支配者。湘南ベルマーレを愛する先天性ジャパニーズ。

姉妹ブログ


三鷹牛蔵twitter

無料ブログはココログ