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2012年9月 3日 (月)

ヴェルディ戦と栃木戦が分岐点だったのか?

 ドロー続きのヴェルディ戦、徳島戦の後で、栃木と京都に連勝した。昇格に向けての雰囲気が出てきたので、放置していた2試合分のメモを今さらまとめておく。

【2012年8日19日 湘南ベルマーレ1―1東京ヴェルディ ShonanBMWスタジアム平塚】
・湘南はいつもの3-4-2-1。遠藤航が3バック中央で先発。16日にU―19日本代表でSBSカップ・U―19ポルトガル戦に80分フル出場していたから中2日。
・この日の3トップはキリノ、古橋、菊池。
・2試合続けて先発の坂本紘司は25分で負傷交代。6週間の離脱。

・ヴェルディは4-4-2。GKは土肥洋一。DFラインは右から森勇介、高橋祥平、深津康太、刀根亮輔。2ボランチは柴崎晃誠と和田拓也。右SHに小池純輝、左SHに飯尾一慶。2トップは阿部拓馬とアレックス。
・アレックスは3月11日の甲府戦以来の出場で初先発。まったくの予想外。
・そのアレックスはハイボールをバックヘッドですらすなどしていたが、草津時代のイメージと全然違う。もっとも草津時代はラフィーニャとのコンビプレーのイメージのみだが。
・清水から移籍したジミー・フランサは発熱で先発を回避したとのこと。
・私は、ジミー・フランサはナビスコカップの累積警告で出場停止なのかと思い込んでいた。
・ルールを読み返して、彼がこの試合に出られることを確認した。でも釈然としない。
・ナビスコカップ敗退チームの選手が累積警告で出場停止となった場合、J1リーグ戦の試合でそれを消化するのだが(たとえば昨年は鹿島の青木)、今回のジミーの出場停止は霧散した。
・「立法趣旨」からみて整合性がないように思える。予選リーグから決勝トーナメントに進んだ時に消滅するのが例外規定なのであって、事情が異なるだろう。

・試合は、ヴェルディが思いのほか蹴ってきた。
・味スタの芝が悪いから繋げないんじゃなかったっけ? 平塚の芝でもご不満ですか?
・まあ西がいなくて人材不足という話は本当なのかもね。
・コバショーと対面する左SBが刀根だった。守備にウエートを置くサイドバック起用とは、ヴェルディさんらしくもない。
・それにしても、ヴェルディ様が「湘南対策」でやり方を変えてくるとは、妙に満足感があるね。

・といいながら攻めあぐねる湘南は前半無得点。
・カウンター崩れからの先制点は、キリノ様が奇妙なタイミングで撃ったシュートが相手DFの脚に当たって入ったもの。
・キリノ様のゴリゴリドリブルを発揮する場面をうまく作れるようになってきた。
・で、コーナーキックからジミー・フランサのヘッドで同点。ヴェルディのシュートは1試合を通じて3本だったのだけど。
・これで湘南は3試合連続でセットプレーからの失点。まあ課題ではあるけど問題と言うほどでもないと思う。
・問題なのはセットプレーから得点できていないこと。14節大分戦を最後に、CKやFKからのゴールがない。序盤戦はセットプレーで負けをドローに、ドローを勝ちにしていたのだし。
・追いついたヴェルディは「同点でオッケー」なプレーに終始する。これまた優越感をくすぐられる。

【2012年8日26日 湘南ベルマーレ2―1栃木SC ShonanBMWスタジアム平塚】
・栃木は前節(22日)と同じ先発メンバーで4-4-2。
・湘南は水曜日にターンオーバーを行ったこともあり、大きく変わった。むしろ1週間前との比較が重要か。
・ヴェルディ戦との違いは2点。負傷の坂本に代わって下村東美がボランチに入ったのはよいとして、左WBが高山薫から宮崎泰右に変わったのは注目される。
・高山はこのところ精彩を欠いていたし。ヴェルディ戦では対面の森に押されているのかと思ったが、水曜日の徳島戦も含めて考えるとちょっと消極的になっていたと感じる。

・そんなわけで宮崎を見ていたのだが、不安いっぱい。
・守備時のポジショニングがね。自陣深くまで下がることを免除されていたのならばボールにアプローチすべきだと思うが、どちらでもない。
・3バック左の大野和成が積極的に外に出て対応していたのだけど、あれでバランスが悪くなっていたように思う。
・19分の先制されたシーンは、相手FW佐々木竜太を大野が深追いし、宮崎が栃木右SB赤井秀行に裏を取られてクロスを入れられ廣瀬浩二が流し込んだ。
・高山と同じことをするのは大変だとは思うが、しかし人が変わってやることを変え過ぎだろう。
・スローインの際にタッチライン沿いではなくピッチ中央に向けて投げるのも気になった。いや、悪くはないのだけど普段やらないことなので。

・27分の同点弾は古橋達弥の直接FK。お待ちかねのセットプレーからの得点。
・相手GKが向かって右のエリアを空けていたので誘っているのかなと思ったが、そこへズドンと決めた。駆け引きを寄せ付けないスピードとコースだったか。
・さらに34分には下村東美のスーパーゴール。
・右サイドを駆け上がった古林将太のクロスが跳ね返されたところを胸トラップで落とし、ワンバウンドしたところを蹴って一直線にゴール右上隅に突き刺さった。
・いずれもペナルティエリアの外からのシュートだった。

・栃木はやけに積極的だった。湘南の選手は面食らったのかもしれない。
・佐々木竜太は相変わらずという印象。もう鹿島スタイルは忘れた方がよいと思うのだけど。
・最後3トップにして菊岡拓朗を下げたのだけど、これは助かったと思う。彼のキックは潜在的な脅威だし。
・パウリーニョが攻め上がっていてスペースがカブっているという判断なのかもしれないが。
・87分のPKは、ポストに当たって跳ね返ったボールをキッカー自身がトラップして押し込んだので、いわゆる「2度蹴り」で間接FKですか。そのルール、久々に聞いた。
・映像を見ると、鎌田翔雅は直後からそのルールをアピールし続けていますな。
・試合終了後はキリノ様とパウリーニョが肩を抱き合いながらピッチ中央に歩く姿が印象的だった。なぜかキリノ様が慰められてるような絵柄。

 個人的には、この栃木戦でようやく昇格を云々する気が出てきて、京都に勝ったことで説得力を増したと思う。今季の湘南のサッカーを踏まえたうえで真っ向勝負を挑んできた強豪2チームを退けたわけで、相当に意義のある2連勝だからだ。
 もちろん、引いて守る下位チームを崩せるかという課題は残る。けれど、それをねじ伏せるセットプレーに光明が差し、個の力でスーパーゴールを決められることも示した。
 というわけで残り10試合は、いよいよ昇格に向けた話をしようと思う。

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キングベルとマドロスどーもくん。ピンボケを感じさせないデザインのお二方。

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高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
    高スポの陰の支配者。湘南ベルマーレを愛する先天性ジャパニーズ。

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