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2013年5月14日 (火)

ティム・ダンカンは優勝リングを増やせるか(2013年版)

 昨年一昨年に続いて同じタイトルでNBAプレーオフのことを書くが、どう見ても本命はヒートだ。スパーズはその対抗馬には挙げにくいのだが、それでも可能性はある。

 マイアミ・ヒートが優勝候補の筆頭であることには疑いがない。それどころか頭一つ二つ飛び抜けたダントツの優勝候補である。
 昨季の優勝をもたらしたレブロン、ウェイド、ボッシュのビッグ3は健在で、レイ・アレン、クリス・アンダーセン、ラシャード・ルイスといった経験豊富な選手を安く調達した。弱点がありながらそれをカバーして優勝を果たしたチームが、わずかな不安材料すらも埋めている。対抗馬を論ずること自体がバカバカしく感じられるほどだ。

 昨年のウェスタン王者オクラホマシティ・サンダーは苦しい。シーズン前にジェームズ・ハーデンを手放しながら、レギュラーシーズンでの西1位を確保した辺りはさすがだ。しかし、プレーオフに入ってからラッセル・ウェストブルックが怪我で離脱したのは痛すぎる。ケヴィン・デュラントがボール運びをしているが、なんだか悲壮感を感じてしまう。

 打倒マイアミを考えるならば、最も期待感があるのはメンフィス・グリズリーズだろう。マルク・ガソルとザック・ランドルフのフロントコートは強烈で、今のNBAで最も強力なインサイド陣といってもよい。マイアミが弱点を埋める戦い方をするとはいえ、彼ら2人を止めるのはなかなか困難だ。というより、彼ら2人は絶対的なストロングポイントである。特に、ガソル弟は現在のNBAにおいてはナンバーワン・センターである(私はドワイト・ハワードのシュート力が物足りない)。
 グリズリーズは、シーズンオフに6マンのО・J・メイヨを手放し、シーズンが始まった後にはエースであったルディ・ゲイをトレードに出してテイション・プリンスを獲得した。プリンスのほうが6歳年長であるし、スタッツの得点を見れば収支マイナスであるが、うまい補強だ。プリンス兄さんは優勝経験のある頼れるベテランだし、ルディ・ゲイはスタッツほどの貢献度はなく煮え切らない印象だったから。
 そのほかにも、PGマイク・コンリーが着実に力をつけてきているし、これまた優勝経験のあるトニー・アレンは相変わらず嫌らしいディフェンスで存在感を示している。ベンチの層が薄いきらいはあるので、ファウルトラブルや怪我人発生で終わってしまう可能性もあるが、まあそこはそれ。

 さて、長い前置きだった。サンアントニオ・スパーズがどうしたら優勝できるかを考えるのが本稿のテーマだ。
 スパーズファンの私ではあるが、さすがに「ダンカン、ジノビリ、パーカーのビッグ3で今年こそ優勝やで!」と能天気に書くだけでは駄目だとわかっている。話を盛っていかないと優勝させられない。
 いや、真剣なんだ。毎年「これがラストチャンス」と思ってきたけれど、今年はジノビリの契約最終年だしビッグ3の解体だってありうるのだから(まあ実際にはダウンサイジングして再契約だと思うけど)。

 ダンカン37歳、ジノビリ35歳、パーカーだってもうじき31歳だ。サポーティングキャストの活躍なくして優勝はあり得ない。そして、2012年の教訓を考えれば単なる層の厚さではなく、彼ら3人に匹敵するような存在が必要である。
 2年目のカウィ・レナードは完全に中心選手だ。ディフェンス能力は初めから言われていたが、今季は得点も増えている。なんといっても使い勝手の良い若人で、相手のエースをマークさせてもよいし、ベテラン達には心許ないフィジカル・ゲームでも役立つ。いやはや、パシリ扱いだな。
 でもいい。カウィなのかクワィなのか、レナードなのかレオナルドなのか、呼び名が定着するような活躍をしてほしい。

 そしてティアゴ・スプリッター。ブラジル代表の211cmのセンター。2007年のドラフト28位で指名されてNBAにやってきたのは2010年という、スパーズお得意の先行投資である。もう3シーズン目、そろそろブレイクする頃あいだ。その兆しはある。シーズン後半はスタートから使われて30分程度のプレイタイムをもらっていた。ファーストラウンドで負傷して今は時間制限されているようだが、今プレーオフでブレイクしてほしいなあ。
 実際のところ、ダンカンともども211cmの2人が並ぶ威力はバカにできない。インサイドでのダンカンの負担を軽減するという、スパーズにとっての課題を克服できる。ボリス・ディアウやデュアン・ブレアも良い選手だが、如何せん高さが足りない。
 ダンカン&スプリッターのフロント陣は、メンフィスのコンビに対しては劣勢かもしれないが、それでも「好き勝手にはやらせねえ」ぐらいのことは言える。

 この2人がそれなりに活躍すれば、スパーズの芽も出てくる。レナードについては書き損ねていたが、スティーブン・ジャクソンが不満分子になったのも、プレーオフ直前に放出できたのも、レナード(とダニー・グリーン)の成長あってこそである。スプリッターと同様にブレイクの兆しはもう見えている。
 個人的にはナンド・デ・コロにも期待したいのだが、まだ今季は早そうだ。
 トレーシー・マグレディに関しては獲得の意図がよくわからないのだけど、でもさ、多くのNBAファンを味方につける意味はあるかもね。「スパーズは嫌いだけどT-MACがリングを手にするなら」とかそういうの。
 いや待てよ、デビッド・スターン最後のプレーオフだ。スーパースターにトロフィーを手渡したいコミッショナーに向けたアピールなんじゃね? ならないか。

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高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
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