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2013年9月 2日 (月)

開幕ダッシュに失敗してもミランのドタバタ劇は続く

 ミランは今季も開幕ダッシュに失敗した。敵地に乗り込んだとはいえ、明らかな格下のヴェローナ相手に負けるのは口惜しい。移籍市場が閉まる寸前まで慌てている現状を思えば、堂々たる勝利で優勝候補に名乗りを挙げるなど、望むべくもないのかもしれない。なんといっても、その直後にチャンピオンズリーグ本選出場を決めた立役者をあっさり手放すのだから恐れ入る。資金難は承知しているが、開幕後のドタバタ劇は勘弁してもらいたい。

 開幕戦で勝利を拝めないのは、もはやミランファンにとって甘んじて受け入れるべき行事なのかもしれない。敵地だったとはいえ、一部残留が目標となるであろうヴェローナ相手の敗北は、先行きへの不安を抱かせるのに十分だった。
 試合後、「先制した後にゲームの展開を読むことが出来なかった」とアッレグリ監督がコメントしたように、ミランには常勝チームの風格がみられなかった。最も警戒すべきトーニに2得点を許したことは、何よりもそれを物語る。前半13分に新戦力ポーリのゴールで先制したにもかかわらず、同点弾に続いて決勝弾まで決められてしまう展開は、強豪クラブにあるまじき姿だった。攻撃面についても、リスクを犯して追加点を狙う姿勢がみられたとは言い難い。
 開幕戦を挟んでチャンピオンズリーグのプレーオフがあったという事情は、もちろんわかる。CL本選へ出場できるか否かが経営に大きな影響をもたらす以上、チームとしてはこちらを優先せざるを得ない。だが、そうであっても無難に勝ち点3を稼ぐのが、自らを欧州屈指のクラブと考えるミランのノルマだろう。
 思えば、昨シーズンの開幕戦もサンプドリアにホームで負けたし、その前のシーズンでは実質的な開幕戦となった第2節ラツィオ戦に引き分けたはず。開幕戦でつまづくのは、もはや規定路線になってしまっている。

 こうしたスタートダッシュの失敗が続いている背景に、うまくいかない移籍市場の影響があるのは否めない。資金不足で満足な補強ができないのは仕方がないとしても、マーケットが閉まる直前までバタバタしているのは問題だろう。売りたい選手をさばけず、意中の選手の獲得が未定という状況でシーズンを迎えるのは、監督からすれば頭が痛い。出て行くかもしれない選手を不動のスタメンに想定するわけにはいかないし、獲得の保証がない選手を主力に当て込むのは無謀だ。開幕に合わせたチームづくりなど、できようはずもない。
 とはいえ、開幕戦に続いて行われたプレーオフ第二戦では、ホーム迎えたPSVを3-0で下し、CL本選への出場を決めた。序盤にボアテングが先制点を挙げ、その後追加点を重ねて行った試合運びは、横綱相撲といってもよい。第一戦では孤立しがちだったバロテッリがパスをさばくようになり、PSVの守備陣を慌てさせることに成功。初戦の引分けで自信を深めていたであろう彼らは、両サイドをカバーできずに自滅の道を歩んだ。リーグ戦ではこううまくはいかないだろうとは思ったものの、選手とっても手応えを感じる試合だったに違いない。
 ところが、その快勝の余韻覚めやらぬ8月30日、ミランはボアテングの移籍を発表する。当初から資金獲得のための放出要員にリストアップされていたわけだが、ここに来てCL本選出場の立役者を放出するというのは、どうだろう。同時にユベントスからマトリを獲得したわけだが、ダブついているFW陣に今さら新戦力が加えるのも疑問だ。補強すべきポイントはどう考えても他にあるだろう。アッレグリ自らが欲したとも言われているようだが、それもまた微妙に思う。あくまで3トップをベースにするための補強なのか、全く逆にオーナーが望む2トップへの転換するための布石と捉えるべきなのかが、わからない。個人的には、成長が期待されるニアンの出番が減ってしまうのではないかと懸念を覚える。ただでさえ、伸びしろのある選手が多いとは言えないのに。
 ボアテングの放出は、カカの移籍話まで再燃させている。トップ下を務められる中盤のアタッカーを失ったのは事実だが、今さらレアルの控え選手に大枚をはたくのは馬鹿らしい。かといって本田圭佑の加入など、これっぽちも望まないが……。
 だいたい、移籍市場が閉じる寸前になってトップ下のレギュラーを探すなんてのは、強豪クラブにはあってはならない事態だ。アウェーで迎える開幕戦に勝利を願うこと自体、そもそも間違いだったのかもしれない。

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高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
    高スポの陰の支配者。湘南ベルマーレを愛する先天性ジャパニーズ。

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