« 宇佐美宏和の起用は公文式? | トップページ | 浦和レッズの6トップ&ステボのこと »

2013年9月16日 (月)

JFL Y.S.C.C.対SC相模原

 SC相模原のゲームを見てみたかった。湘南サポ視点では佐野、小澤、森谷、菅野といった過去の在籍選手もいるし、私からすれば監督が同級生であるので。大和スポーツセンターは交通の便のよい立地なので行ってみた。そしてその結果、、、、相模原よりもY.S.C.C.に魅力を感じた。大敗にもかかわらず。
(2013年9月14日 Y.S.C.C.1―4SC相模原 大和市営大和スポーツセンター競技場)

Bugepeycyaazmdc

 Jリーグ経験者の多い相模原はスキルに勝り、Y.S.C.C.は運動量で勝負するという図式が明白だった。特に前半はその傾向が顕著で、相模原は走り回る相手をいなしているというよりは、サボっているような印象だった。
 両チームの布陣は4-4-2。相模原はDFラインが右から天野恒太-安藝正俊-ウェズレイ-小澤雄希の並び(CBは逆?)。2ボランチが佐野裕哉と鈴木将也。右SHが菅野哲也、左SHが吉村修平。2トップはJFLのさすらい核弾頭・御給匠とその相方に鈴木淳。Y.S.C.C.については開始時には目が届かなかったので選手名は不明だが、2トップの松田康佑(#9)と越水将一(#23)がメッタヤタラにフォアチェックをかけるのが目立つ。

 13時開始のゲームで31.6℃、試合が始まると風も止まって蒸し暑い気候であったが、とてもそうは思えないY.S.C.C.のプレッシングが目についた。高い位置でボールを引っかけてショートカウンターに持ち込もうという意図が明らかで、実際に何度かはそれに成功していた。
 そのうえ、Y.S.C.C.は自陣深い位置からのカウンターでもチャンスの芽を作り出せていた。ただしそれは相模原の怠慢のようにも見えた。カウンターを食らっているのに相模原の選手の戻りは遅く、数的同数ないし数的不利の場面が何度かあった。DFラインとその1列前との間隔が広くなりがちなのも気になったが、選手の配置から推測すると、織り込み済みなのかもしれない。ピンチにはなりうるけどJFLであれば決められることは少ないということなのだろう。

 そんなわけで前半は拮抗していたが、後半になると様相は一変した。
 ハーフタイムに喝を入れられたのか、相模原が運動量を増やしたように見えた。と同時に、Y.S.C.C.は休んだことでかえって疲労感が出たようにも見えた。特に2トップにそれが目立った。そりゃそうだよな。GKへのバックパスを見るとなんでもかんでもプレッシャーをかけに行くんだもの。そりゃもたないだろう。
 ということで47分に相模原が先制。ハーフウェイライン付近左サイドから安藝が右前方へロングパスを出し(現場では小澤が右脚でロングパスを蹴ったのかと思っていたけど公式記録を見たら安藝だった)、PA右側で御給がヘッドで折り返し、飛び込んだ鈴木淳が合わせた。
 49分には、天野のミドルシュート(だと思った)をY.S.C.C.の選手がクリアし損ねてボールがゴール方向に転がり、スルーパスのようになったところで鈴木が決めた。鈴木はオフサイドポジションにいたのだけど、いわゆる「新解釈」でゴールが認められた。
 さらに52分にもインターセプトからカウンターで御給がゴールを決めた。5分間ほどで3点のリードを奪い、ほぼ試合を決めてしまった。

 相模原は個々のクオリティの差を生かしていた。御給の高さはやはり脅威で、Y.S.C.C.の選手たちが疲れてくると空中戦での優位が目立ち始めた。佐野裕哉のキープ力と展開力は観客席に声を上げさせた。菅野哲也は高い位置でボールを持てたし、彼のドリブルは1人では止められないようだった(しかしシュート4本はいずれもゴール至近からのものだったのに1つも決まらず「持ってない」感が満載だった)。
 いかにもな格上チームの戦い方をしていて、嫌味だなと思った。走り回るY.S.C.C.にやらせておきながら、「最後は1対1でなんとかする」「まあ相手がミスするし」っていう声が聞こえてくるようだった。実際にY.S.C.C.はチャンスになりそうなシーンでボールコントロールに手間取ることもあったし。
 戦術的に気になったのは2ボランチのところが空きすぎること。佐野裕哉に守備の役割を多く期待するつもりはないのだろうが、相方である鈴木将也との組合せは「これでよいのだろうか?」と思いながら見ていた。鈴木は広範に動き回っていて、特に前方へ進出するのは攻撃に厚みをもたらしていたし、ファーストディフェンダーとしても機能していたのだけど、後ろはお留守になっている。CBの片方が前に出てカバーすれば気にならないのかもしれない。

 3点リードされたY.S.C.C.は、中盤の選手を一気に2人替えて運動量の再注入を図った。それが奏功してカウンターからチャンスを作り出した。69分には途中投入された吉野喜貴がゴールを決めた。その後にもフィールドプレーヤー3対1の局面から越水(だったと思う)がGKとの1対1でシュートに持ち込むが枠外。
 この決定機を決められれば面白かったのだけど、そううまくはいかず、逆にアディショナルタイムに相模原がCKから菅野がダイレクトで折り返し、飛び込んだFW松本祐樹が4点目を決めて試合終了。

 試合を通じて、相模原にはフラストレーションがたまった。地力がある割には試合内容に反映されていない。3点リードしているのにカウンターを食らいすぎ。1点返されてから鈴木健太をボランチに投入して、鈴木将也をSHに上げたところを見ると、開始時の布陣はやはり攻撃にウエートを置いたものなのだろうけど。
 9月半ばにして高温多湿のコンディションだったからY.S.C.C.の運動量が早くから落ちてしまったが、もう少し涼しければ面白かったのに、と思った。この感想を持っている時点ですでにY.S.C.C.寄りなのだが、この日の出来事を振り返るとY.S.C.C.に好感をもつのも当然だと思う。

 この日はY.S.C.C.のホームゲームだったが、いわゆる「街クラブ」らしいスケジュールだった。
 11:00から「Y.S.C.C.コスモス対大和市シルフィード」のU15レディス対決。13:00からJFLのゲームを行い、それが終わった後はピッチ上で「ふれあいミニサッカー」。トップチームの選手が参加して小学生たちとのイベントだ。いろいろなユニフォームを着た子供たちがピッチに下りて行ったので、下部組織限定ということではないようだ。
 それに参加する女子選手も小学生も、みんなでトップチームを応援するわけで、こういう複数カテゴリを保有するチームにふさわしいイベントになっている。もちろん、その親が一緒に来るという動員面での効果もあるけれど、それ以上に「全員参加」を感じやすい運営に対して好感を持った。Jリーグクラブが真似できるかというと、なかなか難しい方法だし。

 なんといっても特筆すべきはU15の女子選手たちで、トップチームの応援にものすごく一生懸命なのだ。成年男性のサポーターがそれほど多くないこともあって、彼女たちの声が鳴り響いている。しかも、2点、3点と奪われて劣勢になるとさらに声が大きくなるという優等生ぶり(私も見習うべきだと自戒した)。
 別に相模原や湘南のサポーターが悪いというわけではないが、「一緒に応援したいのはどっちだ?」と問われれば「Y.S.C.C.の女子中学生!」と即答してしまう(オッサンモード全開)。

【写真1】会場のパノラマ写真

Dscn0492

【写真2】大和トラップ。黄色いペンキで注意を促しているけれど段差が危険

Dscn0493_2

【写真3】大和の流行に敏感な理髪店

Dscn0491_2

« 宇佐美宏和の起用は公文式? | トップページ | 浦和レッズの6トップ&ステボのこと »

コメント

「相模原嫌い」が前提な文章なのがヒシヒシと伝わってきましたよ。

>通りすがりの相模原サポさん
コメントありがとうございます。
どうなんでしょうね。期待値が大きすぎたのかもしれませんね。
哲昌は現役時代にジェフのゲームも見に行ったし、神大での実績を考えれば、選手もチームも成長させられると思っていたのですよね。もっとも、スタート地点を知らないので「すごく成長したんだよ!」と言われると返す言葉はないのですが。
哲也は新卒で入ってきたときに「大丈夫か、この子は」と思ったのがスタートで、パラグアイから半年で帰ってきちゃうし、金沢でもはっきりした数字を残せなかったことを思えば、随分たくましくなったと思うのですが、もっとやれるだろう!と思ってしまいます。実際にプレーを見たらなおのこと。
鳥栖相手に2ゴールを決めたのに尻すぼみだった森谷や、反町に名指し同然に批判されて出場機会を失いながら最後に川崎戦で片鱗を見せた小澤や、私があれこれ言うまでもない佐野裕哉が、輝きを見せてくれることを期待していたのだけど、期待ばかりが膨らみすぎていた気がします。
まあ、あれこれ書いても、読み手が感じたことは厳然としてあるのですし、「そう読まれたのなら仕方ない」と思うしかないです。私の不徳の致すところです。

返信されたのが本当の気持ちでしたら謝ります、ごめんなさい。
文章を読む限りそう受け取ってしまったもので。
でも三鷹牛蔵さんの思い描くように彼たちが毎試合、そして一試合通して常に動けていたら、既にここにはいないのじゃないですかね?もしかしたら日本にもいないかもしれないのでは?
おっしゃる通り期待が膨らみすぎていたのではないでしょうかね。

>通りすがりの相模原サポ さん
謝る必要はあまりないですよ。
相模原に対してかなり辛辣に書いていることは自覚していますので(たぶんそれは過大な期待に由来しているということも)。
彼ら(だけじゃないですけど)の目標なり、20歳の頃の期待値なんかを考えると「JFLならこのぐらいでも」というプレーをしてはいかんです。でもこのゲーム(の特に前半)はそういう内容に見えたのでがっかりしたんですよね。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/106060/58204347

この記事へのトラックバック一覧です: JFL Y.S.C.C.対SC相模原:

« 宇佐美宏和の起用は公文式? | トップページ | 浦和レッズの6トップ&ステボのこと »

高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
    高スポの陰の支配者。湘南ベルマーレを愛する先天性ジャパニーズ。

姉妹ブログ


三鷹牛蔵twitter

無料ブログはココログ