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2014年10月 4日 (土)

格上相手に頑張ったFC岐阜

 今季17試合目のホームゲームで初のスコアレスである(アウェイを含めれば4回目)。「湘南が決め損ねた」と総括するのには飽きたので、岐阜が頑張っていたことを書く。
(2014年9日28日 湘南ベルマーレ0―0FC岐阜 ShonanBMWスタジアム平塚)

 岐阜・ラモスは、2点リードから残り15分で逆転負けを喫した前節から、布陣も選手も変えて臨んできた。
 4-4-2から3-4-3へと布陣を変更した(実質的には5-2-3だったが)。といってもドン引きではなく、DFラインは意外と高かった。裏のスペースはGK川口能活がカバーするということで、実際にペナルティエリアを飛び出してクリアする場面もあった。
 目に留まったのはコンパクトさ。私の座席からは前半の様子はわからなかったが、後半になってもDFラインからの3ラインが短い距離で設定されていて、思いのほかコンパクトだった。こうなると裏へのスルーパスを通せるかがポイントで、岐阜のFW陣はそれを防ぐためにプレスに奔走していた。難波はいつも通りだが、ナザリトも割と守備をしていたように思う。

 岐阜の守備は頑張っていた。とはいえ攻撃面での迫力はほぼ皆無だった。
 基本的にはナザリトへのロングボール一択という状態だったが、4試合ぶりにスタメン出場だったナザリトは守備で疲弊していたうえ、マッチアップした島村毅が競り合いで自由にさせなかった。あと、特筆すべきなのは岩尾憲で、GKのターゲットとなったナザリトとの競り合いで主導権を握らせず、それどころかヘトヘトになった後半などは明らかに競り勝っていたりもした。前回私が書いたことを読んでいたかのような頑張りだった。
 はっきりいえば、岐阜は格上相手のアウェイの戦い方だった。守備にウエートを置いて、ラッキーパンチが出ればそれでオッケー。メンバー選考にもそれは明確で、クレイトン・ドミンゲスや遠藤純輝といった前目の主力選手をベンチからも外し、前節久々にベンチ入りして出場した三都主アレサンドロもメンバー外だった。
 意図していた最低限の結果を得たことは確かで、その意味では褒められるに値するのだが、ラモスのプライドはそれを許さないのだろう。

 湘南に関して言えば、もう少し幅を使いたかった。時間が進むほどにペナ幅だけで勝負するようになっていた。藤田征也がベンチ外だったことが地味に響いていた。
 そのせいかどうかはわからないが、80分頃だったか、永木が左サイドでボールを持ったまま突進していった。打開しきれない重苦しい時間帯のあのプレーはチームを助けるとともに喝を入れるプレーでもあり、「キャプテンのプレー」だった。見ていて燃えた。
 

 余談だが、バックスタンドの「国立競技場から移設した座席」の席番は当初バラバラだったのだが、ふと気づいたらキチンとした通しナンバーになっていた。来季から指定席にできますね!

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高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
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