« チョウ監督は賭けに勝ったのか? | トップページ | 高山薫は2人いる・・・神戸戦の感想 »

2015年5月 4日 (月)

湘南のシュートセレクト問題

 「シュート撃て!」というメッセージは「勝て!」というメッセージと同じで、一般論としては常に正義だが、それゆえに何も言っていないに等しい。観客のストレス度を測る指標にはなるだろうが。
(2015年5月2日 名古屋グランパス3-0湘南ベルマーレ パロマ瑞穂スタジアム)

Dscn9764

 
 1試合に数十回の攻撃機会があるバスケでは「シュートセレクション」が重視される。確率の高いシュートをするべきで、ボールを持つと闇雲にシュートしてしまう選手は頭が弱いとみなされる。
 もちろんこの確率は単純なシュート成功率というだけではなく、リバウンドに入りやすいリズム・テンポも考慮されるべきだし、相手の速攻を防ぐ「セイフティ」の選手の位置だって把握しておくべきだ。点差と残り時間によっては24秒を使い切ることが最優先だったりもする。
 
 サッカー選手も同じように確率を考えてプレーを選択すべきで、コースがないのに無理にシュートを撃つのは賢くない。湘南にとってはシュートの跳ね返りからカウンターを食らうことは警戒すべき、というのが最近の印象のはずだ。
 もちろん撃てる時に撃たないことは非難されてしかるべきだ。チョウ監督のいつぞやのハーフタイムコメント「誰がシュートを決めるの?」はそういう意味だ。
 しかし、このゲームでは非難に値するシーンは1回か2回しかなかった。シュートを撃ちたくても撃てるチャンスが少なかった。
 
 サッカー箴言「シュートを撃たなければゴールは生まれない」は言わずもがなの真理だが、「シュートを撃てば何かが起こる」は計算の立たない不確定要素を期待する言葉だ(もしくは事後に使う言葉)。
 両者は全然違うが、具体的なアドバイスとして機能しそうにないところは共通している。むしろ、いつぞやのチョウ監督のハーフタイムコメント「シュートに自信がないならパスをしろ」のほうが実践的で私の好みだ。
 
 遠方アウェイということもあり、いつもよりサポーター中央の近くにいたのだが、思いのほか「シュート撃て!」と絶叫する人が多くて驚いた。私にはそれはピントのずれた檄だと思われるので。
 的外れな反応だと思ったのはもう1つあった。
 1点目の直前、名古屋がボールを回しながらも中に入れられず下がって行った場面。あそこでブーイング基調になるのには違和感があった。
 
 24秒以内にシュートを撃たなければならないバスケとは違って、サッカーではシュートを撃たずに過ごしてもよいし、自陣にボールを戻してもよい(バスケではバックコートバイオレーション)。
 ルール上まったく非難に当たらないし、スコアレスな状況であって時間を稼ぐ行為でもない。なぜブーイングになるのか意味不明だ。湘南が守備ブロックをつくって押し返したと見れば拍手すればよいのだし。
 
 まあ、湘南の選手たちを前に引き出してカウンター用のスペースを作るというのが湘南対策の定番になりつつあるので、警戒する意味だったのかな。
 名古屋は引いてスペースを作るか、右に寄せておいて左WB永井謙佑が走り込むためのスペースを作る、という狙いが明らかだった。普段は、左に寄せておいて右WB矢野貴章の高さ・強さを生かすという狙いもあるのだけど、この日は矢野が欠場。
 湘南は三竿雄斗を3バック左ではなく左WBに起用したが、これはやっぱり矢野が飛び込んでくることを警戒したんだろう。ハーフタイムに坪井慶介をベンチに下げて三竿を最終ラインに下げたのは、そういうことなのでは?
 
 ゲームについて書きたいことはもうない。

Dscn9763 

 瑞穂には初めて行ったが、平塚と比較しても五十歩百歩ですね。
 ゴール裏に高さがある、駅からの距離が近い、キャパが大きい、という点は優れているが、劣っている面もある。導線の細さ&無駄な階段の昇り降り、地下鉄の輸送能力(駅が近くても相殺される)、音響設備。
 あのメインスタンド中央にぶら下がっているデカスピーカー1つで賄う音響には結構驚いた。音が遠くて聞こえにくい。

Dscn9767

  事前の告知はなかったが瑞穂区のゆるキャラも来ていたのですね。知っていれば写真を撮りたかった。代わりというわけでもないが、グランパスくん。

Dscn9771

【今日のメモ】
 名古屋はボールパーソンを使い倒している印象。ゲーム中に椅子に座らないのはもちろん、試合が終わると警備員役もこなしていた。

Dscn9772

【審判メモ】
 ハイボールへの競り合いに関するジャッジ基準が開幕当初と変わっているみたいね。ボールに競りに行かないで相手に身体を当てるとファウルを吹かれていた(小笠原PK)けど、あまり吹かれなくなってきた。むしろ「乗っかる方」を厳しく取るようになっている。
 今日の主審は西村氏で、ジャッジのスタンダードを確認するにはもってこいだ。だからなのか、ウチのキャプテンは途中でそれを実地に確認していたみたいだ(相手の下に入ろうとしていた)。
 
【名古屋めし】
 終了後は、その筋の人々の間での聖地「る・るぽ」で、あんかけスパゲティ(かに玉)を食べた。

Imag0316

« チョウ監督は賭けに勝ったのか? | トップページ | 高山薫は2人いる・・・神戸戦の感想 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 湘南のシュートセレクト問題:

« チョウ監督は賭けに勝ったのか? | トップページ | 高山薫は2人いる・・・神戸戦の感想 »

高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
    高スポの陰の支配者。湘南ベルマーレを愛する先天性ジャパニーズ。

姉妹ブログ


三鷹牛蔵twitter

無料ブログはココログ