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2015年9月21日 (月)

松本山雅の切ないドローゲーム

 湘南戦、ガンバ戦と2試合続けて後半アディショナルタイムに追いつかれたのだが、私が言及するのは湘南戦についてだ。
(2015年9月12日 湘南ベルマーレ1-1松本山雅FC ShonanBMWスタジアム平塚)
 
 湘南の同点弾は、CKにゴールキーパーが前線に上がったところから押し込んだものだ。当日は遠藤航のゴールとされたが後日、藤田祥史のゴールに訂正された。誰のシュートだかよくわからない、チームとして押し込んだゴールだったが、そういうドロドロのパワープレーはむしろ松本の得意とするところなので、それを逆に食らってしまうのは切ない。
 
 もちろん試合展開だって切ないものだ。
 前半の早い時間にお得意のセットプレーで先制し、ブロックを作ってガッチリ守り、カウンターのチャンスを窺いながら時間を進めてきたのだ。プラン通りのゲームだったのに、最後の最後にやられてしまった。
 
 松本山雅はこの夏、積極的に補強に動いた。安藤淳、工藤浩平、キム・ボギョンの3人がこの日は先発メンバーに入っている。それはよいのだが、夏に加入したブラジル人選手2人が戦力化していないのもツラい。
 1点リードで1トップのオビナを交代させるときに、ウィリアンではなく阿部吉朗がチョイスされるのは、客観的にいうと「そこで使わないならいつ使う?」というものだ。1人や2人でカウンターを狙うシーンを増やしたい展開で阿部ちゃんというのは、どうなの?
 
 テクニカルな新戦力を加えて、松本のサッカーは依然としてパワーサッカーだ。シーズンの途中でやり方を大きく変えるのは非現実的なので、それ自体は当然だ。パワー系のサッカーをやるとしても技術があるに越したことはない、というのが狙いなのだろう。
 ただ、ちょっと齟齬を感じなくもない。せっかくリードしたのだから、もう少しマイボールで時間を使えるとよいのだけど、あまりにも5-4の2ラインブロックで守る時間が長い。
 
 現地で見ていて、松本の布陣は4-2-3-1なのかと思っていた。映像を見ると確かに3-4-2-1なのだけど、流れの中での変形が目立つのだ。具体的には右WBの田中隼磨の位置が低く見える。
 あと、左WB安藤と3バック左の喜山康平の位置が逆だと思っていて、後半になってから「入れ替わった」と思っていた。これは単に遠目で見間違えたのだけど、松本の左サイドはWBのいるシステムというより、キム・ボギョンが張っているイメージに見えたせいでもある。それ以外にボギョンを生かす方法が感じられなかったということでもある。
 
 湘南については新戦力のアモリンについて注目していたのだが、早々に登録抹消という荒業で驚いた(代わりにキリノが登録された)。
 あまりにも噛み合っていなくて驚いた。大竹が下がってボールを受けに行っているのに、一緒になってもらいに行くところとか。ただ、リーグ戦の出場がこの1試合だけだと本人はわかっていたのだろうから、気負うのも当然かな、と今は思っている。
 同点になった後のカウンターの抜け出しとか、藤田に合わせたクロスとか、良いものも見せていたとは思う。

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高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
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