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2016年7月 9日 (土)

小姑の束縛がなくなって解放されたマリノスなの?

 中村俊輔の欠場が2試合目となり、4-4-2のオーソドックスな布陣に変更したことが奏功したように見える。俊輔システムとか訳わからん、という外国人の叫びが聞こえるようだった。
(2016年7月2日 湘南ベルマーレ0-3横浜F・マリノス ShonanBMWスタジアム平塚)
 
 マリノスの内情を知っているわけではないので偏見ですけどね。
 この日のマリノスは2トップにカイケと富樫ケイマン、左SHが齋藤学、右SHがマルティノスだった。両SHにドリブラーを配したのが特徴的で、特にマルティノスは自由奔放にコネってた。
 彼のやりやすさを考慮したのかは知らないが、開始当初はシンプルに彼を裏に走らせるボールを蹴って「あわよくば」という感じだった。
 攻撃時には4トップ・前後分断気味になっていたので「これなら耐えきれるかも」と思ったが、徐々に修正されて、両外国人選手が引いてボールを受けるようになってバランスが改善した。オーソドックスな4-4-2なので、1年目の外国人選手にとってはやりやすかったのだと思う。
 俊輔がトップ下に入る4-2-3-1は特殊なやり方なのだと思う。トップ下からボランチの位置まで下がった俊輔が組み立てを行い、機を見てゴール前にも前進する。俊輔の上下動の運動量は多く「大ベテランなのに」と称賛されるが、チームメイトの動きを制約している面もある。屈強な1トップであれば身体を張ったボールキープに専念すればよいのだが、そうでない選手が1トップに起用されると、彼の能力はスポイルされる。
 そういう見方をしているせいか、4-4-2になって両外国人が躍動したのは偶然ではないと感じた。
 
 湘南は例によって奈良輪をエヒメッシ番にするつもりだったのだろうが、逆サイドのマルティノスがキレキレだったのは誤算だった。いや、ベンチは予測していたのかもしれないが、選手にとっては想定以上だったと思う。
 ボールサイドに人数をかけて守る湘南からすると、両サイドにドリブラーがいるのは厄介だ。どうしたって逆サイドが薄くなって1対1に曝される可能性が高くなるから。それが現実化したのは2点目のシーンで、齋藤学にボールが渡った瞬間にアラートが鳴っていた。
 1点目にしたって、カイケが最終ラインを突破した瞬間に、逆サイドでマルティノスは三竿だけをどうにかすればよかった。そして、ニアに飛び込むと見せておいて方向転換して教科書通りのプルアウェイの動きでフリーになった。
 ちなみに、CKから中町に合わせられた3点目は簡単にやられすぎとは思うが、そもそも、中澤祐二のマークについていたのが三竿なので、あちこちにギャップがあったのは明白。
 総じて構造的な問題で、「前からのプレッシャーでどうにかできないとこうなる」という絵に描いたような展開になってしまった。
 
【後半のアディショナルタイムを再集計】
 現地で見ていて「5分」という掲示は短いように感じたので、録画を見て集計してみた。
 主な「時計が止まった時間帯」は以下のとおり。 
●55:35~56:00頃まで25秒
=齋藤学が倒れてCKの体勢になるまで(蹴ったのはさらに14秒後)
●61:45~63:30頃まで105秒
=マルティノスが倒れ込んで前田直輝と交代し再開するまで
●69:33~70:40頃まで65秒
=カイケのゴールが決まってゴール裏へ行きキックオフまで
●73:20~74:10頃まで50秒
=中町のゴールが決まってピッチ外で喜んでキックオフまで
●87:10~88:25頃まで75秒
=金井が脚を攣って倒れ込んだが担架も入れずにただ待っていた時間。なお、湘南がなぜかボールをマリノスに戻し、GKがパントキックを蹴るまでにさらに20秒ほど経っていた。
 
 以上を合計するとざっくり5分(最後の20秒は考慮せず)。
 アディショナルタイムに入ってからは、
●93:25~94:30頃まで65秒
=喜田が脚を攣って再開するまで
もゲームは止まっていた。
 
 そして、95:02にタイムアップ。喜田が倒れていた時間分の追加はまったく考慮されていない。
 まあ、3点差のついたゲームだから「適当なところで終わらせておけばいいだろう」という気持ちはわかるけどさ。

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高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
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