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2017年11月23日 (木)

「ザ・2017年湘南」からコアを引いた最終節

 昇格が決まってからの4試合で3分1敗なのだが、失望もしていないし悲観もしていない。ただひたすら称賛し、祝福し、ねぎらう気持ちだ。
(2017年11月19日 湘南ベルマーレ1-1FC町田ゼルビア ShonanBMWスタジアム平塚)

 
 最終節は、2017年の湘南の縮図といった様相だった。
 優勝シーズンの縮図なのに勝てなかったのは、シーズンの正負両面が出ていたからでもあるし、本当の意味での集中力がなかったのだと思う。
 でもそれを非難しようとは思えない。彼らは昇格・優勝というミッションを達成したのであり、残り試合でのモチベーションは付け焼刃のものだから。「横綱を破った力士に、帰りに八百屋へ寄って大根を買ってこい、と言うようなものだ」というウェーキ空襲評を思い起こさせる状況だし。
 
 メンタル面は措くとしても、シーズンの縮図観あふれるゲームだった。
 
 まずはウイング不足。3-4-2-1の両WBに苦しんだシーズンだったが、この日もそれが再現された。
 シーズンオフに菊池大介が移籍し、早々に高山薫が負傷離脱、藤田征也もケガで長期間の不在となり、WBに起用したいオフェンシブな選手がいなくなった(夏に移籍してきた高橋諒も来て早々にケガしちゃうし)。敵陣コーナー付近でのアイソレーションがなくなり、それに伴って1トップの孤立傾向も強まった。相手チームとしても守りやすかったことだろう。
 この日も藤田征也が投入されるまでは突破力のないゲームとなっていた(復帰後初先発の高山薫はまだまだ、と見る)。
 
 ウイングの突破力に欠けたシーズンだったが、杉岡大暉のWB起用は、攻撃面での効果が思いのほか大きかった。彼が力づくのドリブル突破で打開することが拠り所になっていた時期もあった。ただし、シーズン終盤にそれが減ったのは、奇襲的に効いていたということなのかもしれない。プレーのバリエーションは多くない印象だし。チームも本人も、あくまでもセンターバック志望みたいだし。
 岡本拓也の右WB起用も、予想に反して結果につながっていた。最終節に至っては相手選手との並走ドリブルからクロスを入れたりして、驚かされた。
 
 ウイングのアイソレーションが期待できず、ジネイがなんでもかんでも収めてくれるわけでもない中で、キーマンだったのが山根視来だ。
 3バックの右で起用され、相手FWのプレスを剥がしてボールを持ち上がる山根のプレーは、前線で時間を作れない中で大きなアドバンテージになっていた。元FWという履歴からすると、山根をWBに置いて岡本を最終ラインに置くのが自然だが、それを逆にしたのは、最終ラインだからこそ剥がすプレーがしやすいし、有効だという判断だろう(岡本のプレーの幅を広げるという狙いもあったろうが)。
 山根についてはドリブルに注目が集まるが、守備能力の向上も著しい。最初はどうなることかと思ったが、J2クラスのFW陣には問題なく対応できるようになっている。J1クラス相手でどうかが問題になるのだが。
 最終節は、前からガンガン来る町田に対して後ろからボールをつなぐ正面衝突なゲームだったのだが、前半途中で交代させられた(代わりに征也が登場して流れが変わった)。退いた山根に対して監督・コーチは出迎えず、教頭(たぶん高橋コーチ)が「ちょっと校長先生に謝ってこい」的に促してチョウ監督の説教タイムが始まる流れだった。どこかでやりたかったんだろうな。
 
 2017年の縮図と思うのは齊藤未月の処遇も。ボランチで先発したが途中で菊地俊介と入れ替わってシャドウに上がり、またボランチに下げてみたりして、途中交代。
 本当はボランチで育てたいのだけど当たり負けする場面もあるので悩ましく、シャドウでプレッシングさせるとかなり効果的なので重宝するのだがゴールに縁遠いし、踊り場感。
 こういうのは、我々のような部外者が気づかないうちにブレークスルーが終わるってのが相場(突破できない場合もあるが)。なので、ある日突然「できるんじゃん!」と言いたいね。
 
 という感じのことを考えながら最終節を見ていたのだけど、冒頭に述べたように、勝ち切れないからって「来季が心配だ」とかそういう悲観はない。
 来年はまた来年のチーム編成になるのだし。どうせ。
 
 何はともあれ、今シーズンもお疲れさまでした。

20171119

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高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
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