3月初旬のフライデーナイトJリーグはやっぱりツラい
(2018年3月2日 川崎フロンターレ1-1湘南ベルマーレ 等々力陸上競技場)
恥ずかしながら、前半30分ぐらいで「もう試合終了にならないかな」と思った。風で寒くて。調べてみたら横浜では19時40分時点で、北風・平均風速5.6m/s・瞬間最大風速10.2m/s(気温9.2℃)を記録しており、風速はこの時間が一番強かった。気温は時間を追って下がっていくのだが、体感的には風が問題だった。
もちろん、風がなくとも気温が3℃だとか雨天だとか、そういうシチュエーションもあり得たわけで、それを考えれば好条件だったといえるのだけど。
たぶん両チームとも神奈川都民サポーターの割合が高いので、仕事を終えてから武蔵小杉に集結する人が18時以降に増える構図だったと思われる。シャトルバスへの誘導が間に合わず列が伸びていた。私は18時30分頃に着いて列に10分ぐらい並び、ヒヤヒヤした。
22,000人を超える集客は慶賀すべきことなのだけど、平日夕方ならではの限界があることも明らかになったように見える。
試合のほうは、注目ポイントその1は予想通りだった。松田天馬を中盤ではなく2シャドウとして起用するということが。
長崎戦でやっていた秋野アンカーは守備面で無茶だろうと思っていたので、石川俊輝を先発起用して2ボランチにしたのは予想通り。
予想を超えていたのは天馬のディフェンスで、前半の30分くらいまでは意識的に大島僚太へのパスコースを切りに行っていたのだが、単に位置取りがよいというだけでなく、いざ大島にボールが入った際の圧力のかけ方・奪い方が上手だった。あれほど守備ができるのだとは知らなかった。
この「大島消し」についてDAZNで解説していた都並は強調していたのだけど、あれは途中までだったと思う。中央突破は難しいと判断した川崎がサイドチェンジを多用し始めたので、それどころではなくなった。
川崎の逆サイドの選手がタッチライン際に張っているのだけど、湘南のWBは半ば放置している。半ばというのは、ボールが入ってから寄せに行くという意味で、それまでは距離を置いていた。つまり、中央突破への警戒を優先していた。
だから、家長が左サイドでほぼフリーな状態でクロスを入れたのは、最優先で抑えに行ってはいなかった結果だ。そして逆サイドから飛び込んでピンポイントで合わせた小林悠のヘディングは見事だった。湘南からすると、小林悠のほうを抑えたかったのだけど、大野が遅れた。
湘南のゴールについては、CKからバイアの落としに松田天馬のトラップ&反転シュートで素晴らしかったのだけど、その前にCKを得ることになった山根視来のミドルシュートが特筆ものだ。
3バック両脇の攻撃参加で必須の技能が「外に開いてのクロス」と「中に入ってのミドル」で、これらがあると直接ゴールにならなくても、オフェンスの流れが悪い時に払拭できる(別に遠藤航の幻影を追って言っているのではない)。
山根は、2017年の終盤にはクロスを会得しつつある印象だったが、ミドルについては不発弾ばかりだった。それがこの日は豪快な無回転気味のミドルを放ってきた。これはとても意義深いプレーだった。
あとは終盤の野田の逸機か。まああれは仕方ない。逆サイドの味方にパスを通せればチャンスは最大化しただろうが、そのパスは難しいし、直前に投入されたFWが選択するプレーと考えればシュートは悪くない。次は入れよう。
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