ベガルタに翻弄された印象
渡邉晋さんは良い監督なんだね。なにしろベガルタがどういう狙いなのかわからないままに押されまくっていたので。
(2018年5月6日 湘南ベルマーレ1-3ベガルタ仙台 ShonanBMWスタジアム平塚)
そもそも、先発メンバーを見ただけでは、ベガルタがどういう配置なのかイメージできなかった(予習していなかったにせよ)。
とりあえずスタートポジションは3-4-3の布陣で、石原直樹がトップなのはわかる。西村拓真と野津田岳人が2シャドウなんだけど、野津田の動きはよくわからない。シャドウなのか、ウイングなのか、あるいは2列目なのか。
実際、仙台サポの書いているものを見ると、3-1-4-2という見立てもあるみたいだ(むしろそれが常態なのか?)。
確かに、奥埜博亮はアンカーみたいな振る舞いだった。中盤の低い位置で頻繁にボールをさばき、前に出てこない。初めは中野嘉大との2ボランチなのかと思ったのだが、中野は気づいたら最前線に進出していたりするし。
2ボランチであれ、アンカーシステムであれ、2人ともオフェンシブなMFだと思っていたので「これで中盤を守れるの?」と、私の頭の中には疑問符が駆け巡っていた。
結論から言うと、2人で中盤を守り切るとか蓋をするとか、そういう狙いではなかったのだろう。ボール保持をしながら押し込んでいくための布陣なのだろう。
前半は狙い通りにゲームを進め、後半になって湘南が攻勢を示したら、あっさりその2人を交代させて、本職ボランチ感の強い富田晋伍と板倉滉を投入した。戦術の中心であるべき2ボランチを揃って途中交代させるというのは普通のことだとは思えず、仙台ベンチの「してやったり感」を強く感じる。
そうそう。左WBに関口訓充という起用にも違和感があったのだけど、後半になって対面の高山薫が調子に乗ったとみるや、すかさず本職・永戸勝也を投入していたわけで。連戦最後の先行プランがまんまと成功したのではないかな。
湘南サイドについていうと、チョウ監督は「原因は相手じゃなくて自分たちの中にあった」という総括の仕方をしている。
それが的外れだとは思わないけど、戦術的に後手を踏んだという面もあると思う。それによって、選手たちが様子見になってしまったことが前半の低調につながったんじゃないかな。
【石原直樹について】
改めて良さを痛感した。単純にハイジャンプの高さもだし、身体的な優位がなくてもポストプレーが上手なこと、プレスバックの獰猛度もある。PKゲットのシーンについては、相手DFとのマッチアップで勝っていたことは明らかだったので、吹かれても仕方ないかなと思って見ていた。
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