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2018年5月27日 (日)

Bリーグファイナルの感想。トヨタの人海戦術は…

 普段Bリーグを熱心に追っかけていない一見さんの感想です。事実誤認があるのかもしれませんが、ご容赦を。
(2018年5月26日 B.LEAGUE FINAL2017-18 アルバルク東京85-60千葉ジェッツ 横浜アリーナ)

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 千葉ジェッツの強みは日本国籍選手のマッチアップで優位に立つことなのだろう。帰化選手であるマイケル・パーカーが外国籍選手の起用枠にとらわれずにプレーできることで他チームと差をつける戦略ということだ(アメリカ育ちのアキ・チェンバースが日本国籍ということもある)。
 オンザコート1のクォーターにおいて、外国籍選手同士のマッチアップで互角だとしても、他の4人の選手としてパーカーやチェンバースが出場して日本人選手に対して優位に立つということだ。
 これはJBL時代からの伝統的な強豪チームの手法であって、いわば高橋マイケル方式、桜木ジェイアールメソッド、とでもいえようか。

 実際、このゲームでもオンザコート1の時間帯は、第1クォーター(東京19-18千葉)、第3クォーター(東京18-16千葉)であり、見ていても一進一退という印象だった。
 千葉からすると本当は一進一退ではいけないはずで、そこを互角にとどめたのがアルバルクの地力だろう。

 アルバルク東京は、かつてのトヨタ自動車時代から1ポジションに2選手を必ず用意する編成をしており、このゲームでも10人でローテーションしていた。千葉ジェッツが9人ローテーションであり、30分以上出場した選手が3人いた(アルバルクは1人)ことからも、選手層に差があったことがわかる。
 実際、このゲームを決定づけたのは、ベンチから登場した控えPGの小島元基だった。馬場雄大のテクニカルファウル(誤審は確かだが未熟な印象)で空気が悪くなって5点差に追い上げられた後の時間帯に、オフェンスが滞って24秒が迫ったところを救った3ポイントショット、それに続いてスティールから顔の向きだけでドリブルレーンを作り出してのレイアップ(2点)、と存在感を示した。

 アルバルクでは、田中大貴が目立っていた。決勝らしい一進一退のゲームの中で、ボールをもらってから次のプレーに移るところでクイックな選択が目立った。いままで彼についてはポテンシャル評価が先行している印象だったのだけど、このゲームでのMVPに異論はない。
 得点数ではセンターのアレックス・カークのほうが多かったのだけど、アルバルクはオフェンスの中でセンターの使い方が仕込まれている印象を受けた。単純にポストアップさせることはほとんどなく、ペネトレイトからの合わせが徹底されていた。

 千葉に関しては、4クォーター開始時に15点ビハインドで、追い上げもままならず残り3分で20点差となったあたりで選手はキレてしまっていた。
 マイケル・パーカーはレイアップをボードにぶち当てたあたりで怪しく、サイドステップもせず相手選手に突っ込んで行ったチャージングのときには完全に終わっていた。はっきり言って見苦しかったし、他の選手にも良い影響がないプレーぶりだった。
 千葉ベンチは主力選手をベンチに下げるべきだったと思う。「最後まで全力で」とか、そういう建前は要らない。まあ、決勝が1ゲームだけなので早々に白旗を上げる印象は避けたかったのだろうけど(残り1分を切って、引退する伊藤俊亮をコートに入れた)。

【千葉ジェッツの応援】
 凄いとは聞いていたけど、なるほど。ホームゲームではアリーナ全体がこうなるってことなんですね。

   

 試合前の一番最初のチアの登場の曲が「千葉ジェッツ!」と繰り返すベタな感じなのも客席の反応しやすさを考えたものでしょうし、客席との一体感を意識しているようですね。
 ちなみに、試合中のチアリーダーズの待機位置はゴール裏の通路。後半にはマスコットも座り、「これフリースローに影響ないの?」と思った。

Ft  

【横浜アリーナの感想】
 1996年に行われたというマイケル・ジョーダンの来日イベントには行っていないので、私が横浜アリーナでバスケを見るのは1994年のNBAジャパンゲーム(ブレイザーズ対クリッパーズ)以来24年ぶりだ。
 あのときはコートに近い席だったけど、今回は最上段の3階スタンドB席5000円でした。最後列からの眺めは冒頭の写真。
 ただまあ、1989年開場というだけあって、設計の古さは否めない。
 コートが1段下がった高さになっていて、設備(インタビューボードとか)の移動には段差を降りて行かねばならない。

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 それに、3階席の座席はこんな感じ。左右幅はまだしも、普通に座ると膝が前列の背もたれに当たるくらい近い。これだとフィギュアスケートの競技会には使えないかな。

Isu

 
【演出関係について】
・Bリーグはいつもそうなんだろうけど、常時音楽が流れていて隔世の感を感じた。
・24年前にはバッシュが擦れる音が響く中で、ドレクスラーさんが戸惑っていたのが印象的だった。
・場内ナレーターの人が審判の判定について説明するので「あーこれは堕落する」と思ったけど、すべてを説明するわけではなかった。
・ちゃんとプレーと審判を見てないとね!
・オープニングセレモニーはド派手でしたね。JBLファイナルの頃のこととか考えると隔s

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高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
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