ジュビロにとって痛恨なのか、諦めがつくのか
杉岡大暉のクロスからの1点で湘南が勝ったのだが、あそこはこのゲームの焦点だったので、ジュビロベンチがどう捉えているのかに興味がある。たぶんコメントしないだろうけど。
(2018年5月19日 湘南ベルマーレ1-0ジュビロ磐田 ShonanBMWスタジアム平塚)
3-4-3どうしの対戦なので左右ともにWBのマッチアップが重要なのは言うまでもない。しかし、そういう一般論の範疇を越えて、ジュビロベンチは杉岡を警戒していたように思う。
秋野央樹や坂圭祐が杉岡をめがけて蹴ったサイドチェンジが失敗してオヤっと思ったのだが、磐田の右WB小川大貴のいる位置が杉岡に近い。
湘南が右サイドでボールを回しているときに、もちろん磐田の選手たちはそっちサイドに寄せていくのだが、小川は中央へと絞らず杉岡を視界に入れて離さないようにしていたように見えた。たとえタッチライン際であっても、フリーで杉岡がボールを受けるシーンを作りたくないように見えた。
普段の磐田の守り方を把握していないので、あれがいつも通りなのかもしれないが。
それともう一つ。
試合開始直後のジュビロは4バックだったのではないか疑惑。3バックを右にスライドして、左WBの宮崎をSBの位置に下げているようにも見えた。小川大貴を1列前に出し、山田大記と2人で杉岡との2対1を作っていたのではないかと疑っている。
これはあまり確信はないのだけど。押し込んでいたのでそう見えただけという可能性もあるかな。
1週間前の清水戦を見ていれば杉岡がキーマンであることは一目でわかるので、警戒していたことは間違いないだろう(ウエートをかけていたかはともかく)。
その警戒していた杉岡のクロスから失点したのだが、あの「抜ききらないで蹴ったクロス」は絶品すぎて、ジュビロベンチは諦めがつくのではないかな。最優先で抑えたかったのは抜かれることだったろうから。
それに、ゲーム自体はどっちに転んでもおかしくなかったし。試合開始直後の攻勢でゴールを決めていれば、そのままジュビロが勝利していた可能性は高い。素早いショートコーナーから川又堅碁のシュートが当たり損ねた場面とかも危うかった(端戸のポジション取りが遅れたのだと思う。直後にベンチが絶叫していた)。
でもまあ端戸仁や野田隆之介、齊藤未月のプレーはよかった。
特に未月は壁を越えた感がある。柏戦でクリスティアーノと肉弾戦を演じていたのでそうかなと思っていたのだけど、フィジカル的に1段登った印象を受ける。この日のプレーで目を引いたのは、ヘディングを枠に飛ばし損なったシーンではなく、右サイドで走り出した岡本拓也へパスを出したシーン。やや無理目な体勢から1ステップで強いパスを蹴り出していて素晴らしかった。
このゲームを語るに当たっては、後半の湘南の布陣変更(3-5-2)が奏功して田口泰士をゲームから追い出したことに触れなければならないのだけど、それは割愛。
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