マリノスと殴り合えたと思える根拠は
もったいない敗戦に漂うガッカリ感に対してか、チョウ監督は「やれるようになってきた」と前向きな部分を指摘する。もちろんそれは戦略的な意図のある発言だが、空元気と思えない実質がある。
(2018年8月11日 湘南ベルマーレ0-1横浜F・マリノス ShonanBMWスタジアム平塚)
失点に関しては「一瞬のスキを突かれた」と濁すことも可能だが、まあ山根のミスである(本人も認めているように)。一瞬前に出かけて、裏を取られた。ディレイを優先しておけば防げたが、それはチームコンセプトに反する。その意味では仕方ない。ガンバレ。
オフェンスに関しては、ノーゴールであることは歴然とした事実なのだけど、多くのチャンスを作れていたので「そこを決めろ!」と言ってもよい。中澤のペナルティエリア内でのハンドを強調したければそれでもよい(私は「ハンドはあったけどまあしゃあない」派)。
このゲームを単体で見れば「もったいない」という評価は妥当だが、そもそも、もったいないといえる内容になったことに焦点を当てるチョウ監督のコメントも頷ける。
約19年ぶりにマリノス相手に勝った2016年のアウェイ戦は高山のゴールで1点奪って(奇しくも今回と同じ48分だ)あとは劣勢を守り切ったゲームだったし、4-4乱打戦だった今年のアウェイ戦も、GKが飛び出したところに蹴り込んだゴールだったりバランスを崩した相手に対するショートカウンターだったりしたし、そもそも4失点して、後半は押されっぱなしだった。
そういったゲームと比較すると、シュート数とかボール支配率とか、そういうスタッツではなく「自分たちのペースでゲームを進めている」と感じられたことが大きい。だからこそ「もったいない」と言えるのだし。
その意味で、このゲームは一つの到達点なのだ。もちろん通過点だけれど。
それにしても、ホームゲームでのマリノス戦の最後の勝利が1994年3月というのはすごいね。Jリーグでの初勝利のゲームだ。なんの呪いだ。
だから勝っていれば24年ぶりだったのだけど、DAZNの中の人が「24年ぶり? そんなわけないじゃん。14年ぶりだよね」と判断するのも無理もないかな。
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