札幌のペトロビッチを見直すべきなのだろう
今季のコンサドーレは、順位はもちろん、あらゆる面で私の予想を覆している。無謀にも「強者の戦い」を志向して自滅に向かうのだと思っていたんだけどなあ。
(2018年10月20日 湘南ベルマーレ2-2北海道コンサドーレ札幌 ShonanBMWスタジアム平塚)
ペトロビッチの招聘は脱「弱者のサッカー」をめざしたものであることは間違いない。だけど、無謀に「強者の戦い」をしようとはしていない。段階を踏んでいるように見える。
てっきり、ジェイや都倉を使わずに、宮吉を寿人や興梠のように重用すると思っていたのだけど、今のところ、そうはなっていない。この日も、ジェイ&都倉のツインタワーを先発起用してきた。
無闇にショートパスを繋ごうとするのでもなく、必要なら前線めがけてロングボールを蹴ってきた。対湘南ということでは最適なやり方だし、強豪相手でも嫌がらせのように効き目があるだろう。
ペトロビッチっぽさは3バックの構成に現れている。進藤亮佑・宮澤裕樹・福森晃斗の並び。上背の足りないキッカー(福森)を入れることをネガティブに捉える向きもあるだろうが、湘南サポ的には違和感ない。しかし、3バックの中央が宮澤というのは、実際に見るまでは信じていなかった。
ちょっと選手としてのタイプが違うが、菊池大介を3バックの真ん中に置いているということだから。
しかし、予断に反して3バックと2ボランチは、なんというか、フィジカルだった。盤石だとか堅牢だとは感じなかったが、肉体的・物理的に抵抗していた。
今季のコンサドーレは、現時点で18チーム中最多のイエローカードを受けている。一発レッドはないものの、退場者数もリーグトップだ。そのデータが頷けるということだ。
湘南の2失点目の直前とか、抜け出しかけた高山薫のシャツを宮澤が引っ張って自由を奪い、その後でスライディングでボールを奪っていた。主審の位置からは見えなかっただろうし、副審もオフサイドラインしか見ていなかったけど、ああいう感じの守り方なんだろうなと思う。「まず身体を当ててから」っていうシーンも多かったし。
そういう、コンサドーレの物理ディフェンスに対して、あまり嫌悪感はなかった。「こういうやり方で順位を上げているんだね」という納得感があった。城福的に言うと「プロヴィンチャの戦い方」というか。
こういう土台があればこそペトロビッチを連れてきて次のステップに進もうということで、その真意が理解できた。それでいて、いきなりオシャレサッカーに転換するのではなく、泥臭さを残しているのに好感を持った。
……とここまで書いてきて思ったのだけど、四方田コーチ(前監督)の功績が大部分なのかもしれない。
だって、私が生でコンサドーレを見るのは2014年4月以来で、この4年半の変化・成長なんだとしたら、その功績の多くは四方田さんに帰するべきなのでは?
まあ札幌の事情はわからないのであるが。
【本日のスタグル】
シュラスコバーガー600円。様々な種類の肉、チーズ、レタス、トマトを挟んでいる。カリっと焼いたパンが私の好みでした。「ブラジリアンフーズ ビーバス」ですよね、確か。
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