全日本選手権2019(および改修後の代々木第一体育館)の感想メモ
女子シングルしかチケットを取れなかった。改修後の代々木第一体育館に行くのは初めてなので、それも含めた感想。
(2019年12月19日・21日 第88回全日本フィギュアスケート選手権大会 代々木第一体育館)
【改修された代々木第一体育館】
パッと見ですぐにわかるのは、車いす席の増加。スタンド1階席の最後方でスペースが拡大されている。それにより、一般座席の一部が減っている。
バリアフリー対策として2階席後方の通路も改善されたということだが、「言われてみれば確かに」というレベル。対して、天井は確かに奇麗になったし、音響は明らかに良くなったと感じる。
南側(ジャッジ側)2階席最後方から見たのがこちら(赤楕円が拡張された車いす席)。
ちなみに2013年のNHK杯の際の写真はこちら。
http://bullcat.cocolog-nifty.com/takaspo/2014/01/2013-5553.html
改修の全体像は「国立代々木競技場 第一体育館改修工事の記録」の特にNo.1に載っている。
スタンド席の椅子は新しいものに交換され、ドリンクホルダーが付いた。武蔵野の森のような安い椅子ではなく、ちゃんと座っていられる。
ただし、椅子の前後の間隔は以前と変わらない印象だった。また、椅子下の謎の出っ張りは塗装されたが相変わらず存在して荷物が置きにくい。
【紙チケットの時代は終わりなのだろうか】
初日(19日)はローチケの紙チケットだったが、本人確認のために大行列になっており、現地に到着して入場するまでに約30分かかった。
【全日本フィギュア初日レポート】
— 三鷹牛蔵 (@mitaka_u) December 19, 2019
紙チケットの本人確認は、私の場合は16:00頃から列に並んで約30分かかった(ペアはギリギリでラストだけ見た)。
どうやら購入者全員が載ったリストを数か所(10弱?)の窓口に置いてあり、それと人力照合をする。
その後、同行者全員に紙リストバンドを巻く。 pic.twitter.com/cDlLE04XeM
翌日以降は改善されたという声も見かけたが、21日は電子チケットだったので、よくわからない。
いや、電子に誘導したいのならそういうアナウンスをすればよいのであって、こんな風に「思い知らせる」必要なんかないのに(単に見通しが甘かっただけとは思わない。彼ら=ローチケは他のコンサートなどでノウハウがあるのだろうから)。
【ペアの感想】
SPは演技の後半しか見られなかったし、FSも、なんていうかウォーミングアップなしで見始めたから勘が働いていなかったのだけど、三浦璃来&木原龍一のペアはやれそうな感じがしますね。
【女子シングルの感想】
・紀平さんは、なんとなくモヤっとした大会を締めて優勝したので、これは立派なエース仕事だったと思う。彼女のFSがモヤっとした演技だったら、ちょっと厳しかった。まあ全日本にはそういうときもあるけど。
・ただ、SPとFSでもうちっと違った傾向のプログラムだとありがたかった。
・川畑さんは今大会のMVPだった。特にSPの「美しく青きドナウ」は出だしからステファン節をきちんと表現して、そこからのジャンプ、さらに連続ジャンプと見事だった。2年前の武蔵野の森全日本のときに印象に残っていたのだけど、いまは樋口先生&太田由希奈さんなんだね。
・樋口さんのFS「Poeta」は帰宅して映像を見たらよい出来だった。なのになぜか現地ではしっくりこなかったんだよね。
・宮原さんのFS「シンドラーのリスト」は、今大会のお目当てだったのだけど、残念でした。ワールドに行けるのであれば完成形を見たい。
・横井ゆは菜さんは、現地で存在感があるね。女子選手に対して適切な表現かは不明だが、重みがあるというか。SPもFSも好きだけど、FSのオペラ座は鈴木明子さんの感じが少し出ていて面白かった。
・坂本さんは大変残念でした。まあ、マトリックスの両手を繋いだ状態でメビウスの輪っぽく動かすところはFOIのときより数段良かった。
・新田谷さんがFSでエクソジェネシスをやると聞いて楽しみにしていたのだが、大変すばらしかった。なまじ独自色を出そうとせず、あこがれのあのプログラムをカバーするという趣旨に徹していたのがよかったのかなと思う。去年、ケガを抱えてうまくいかなかったときの振る舞いに感銘を受けたので、最終学年に良い結果でとてもよかった。
・本田真凜さんのSP「セブン・ネーション・アーミー」は楽しみにしていたのだけど、よかった。彼女の本領という意味ではFS「ラ・ラ・ランド」で突き抜けたかったのかなとは思うけど。
・永井優香さんの4年ぶりの1ケタ順位は、こういってはなんだが偉いなと思う。高校生のときに良い成績を出して早稲田に入ったら、うまくいかなくなってフェイドアウトするというのは珍しくないし、仕方ない面もある。そこを復活したというのはすごい努力があったのだと思う。
・ただし、早稲田ジャージはダメだ。Wがモチーフなのだろうけど、デザインに失敗してMに見える。明治かと思った。
・一部で話題になっていたけど、浦松さんの前髪は最近あまりいない感じで逆にフレッシュだと思った。田中理恵さん以来?
・今大会最年少なのかな? 千葉さんのシットスピンから持ち上がってそのままビールマンになるのは「おお!」って思った。
【推しについてのもどかしさ】
・私にとって3年ぶりの大庭さんは、さっとんのシンドラーと並ぶお楽しみだったのだが、FSに進めず大変無念でした(なぜか私が)。
・なんかさあ、毎回毎回SPで取りこぼしてFSで大挽回しているのだけど、全日本だとそれが致命傷になってしまうよね。なのでSPはもうちょっと確実性を重視してもよいと思う。
・そう。ミキティの無茶ぶりプログラム(といって悪ければ「自分で滑るんじゃないのにプログラム」)はFSだけにすればよいのにと言いたくなる。
・そう言いたくはなるけど、本人がそれを望んでいるのだから仕方ない。やりたいことをやらないのなら現役を続ける意味がないというのもわかるし…。
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