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2021年9月11日 (土)

浮嶋監督の(結果的に)ラストゲーム

 このゲームの3日後に監督交代が発表された。唐突感はあるものの、一方で「まあ、それもあるか」とも思った。
(2021年8月29日 湘南ベルマーレ0-0浦和レッズ レモンガススタジアム平塚)

 
 湘南の布陣は、タリクと大橋の2トップに、田中聡をアンカーに置いた3-1-4-2の布陣。
 3バックは、清水戦から3試合続けて、石原広教-大岩一貴-杉岡大暉の並び。広教を中央から右へ移したと言うべきか、大岩を本来の位置に戻したと言うべきか。たぶん両方。広教のセンターはやっぱり奇策であって常用するのは不自然だし、遠藤航の故事もあるように、選手の将来を考えたらいつまでも続けられない。大岩の3バック右はビルドアップで窮屈だったし、本来なら中央で起用すべき選手でもある。ただ、湘南の3バックへの順応の問題があったのかもしれない。正直言うと、まだちょっと違和感はある(清水戦で一番顕著だった)。
 FWはオリンピック明けにウェリントンの1トップを試みたが、2トップに戻した。どうやら1トップは「ウェリントンありき」で採用したっぽいのだが、両WBを逆足にしてアーリークロスを放り込むのも含め、それほど機能したように見えなかった。この日2トップにしたのはウェリントンのコンディション故なのか、戦術的な判断なのかは読み取れないが。
 
 復帰後はじめて生で見た杉岡は素晴らしかった。かつての在籍時に比べてスケールアップしていて、加入を聞いたときの「補強ポイントそこ?」という思いは霧散した。
 一つには、右から来たボールを左前方に回せるようになった。かつては「三竿みたいに左足アウトサイドを使えればいいのになあ」と思っていたけど、トラップでボールを置く位置がよくなったことでスムーズに左前方に蹴り出せるようになったという印象。
 もう一つは、インナーラップでの前進がスムーズ、テクニカルになったこと。前進してボールを受けたときに、次のプレーの選択の幅が広くなったイメージ。ここ数試合の湘南は2ボランチが多かったのだけど、この日1アンカーにしたのは杉岡の上がるスペースを作る意図もあったのかもしれない。かつてはタッチライン際を上がって腰の強さで速いクロスを蹴るのが特長で「ゴリブラー」だったけど、そういうプレーは少なくなっている。
 あとは守備面での改善。かつては3バックの一角としては強さが足りない印象だったけど、そこは薄れた。この試合の終盤にCKから酒井宏樹に競り勝ってクリアしたところとか、かなり好印象だった。
 
 試合内容としては、大岩がユンカーを気分よくプレーさせなかった印象が強い。序盤は特に強いコンタクトで自由にさせなかったし、ボール保持時には最前線のユンカーに(やりたくもない?)チェイシングをさせるように最終ラインでボールを動かすシーンが多かった。まあ、後で映像を見たらそんなでもなかったけど、現地的には嫌がらせ感はあった。
 それでもレッズは大久保、江坂と決定的なシュートシーンを作っていたのだけど。特に江坂のほうは、お得意の形で彼1人のせいでほとんど完璧に崩されていた。
 湘南の方は、明確な決定機はなかったけど、それなりに攻勢は示していたし、ディフェンスでも粘り強く対応していた。
 両チームとも集中していたし、試合としては面白かった。面白くなくてもいいから勝点3が必要だというのが湘南の立場だとしても。
 
【監督交代について】
 この状況、タイミングで湘南強化部が監督交代をすると予想していなかったので、不意を打たれた。
 しかし、腑に落ちるところもある。
 
 2020年に最下位だった湘南において、浮嶋監督が続けることになったのはシーズン終盤の成績が判断材料だったのだろう。
 6連敗を脱した柏戦(10月18日の第23節)から最終節までの13試合をみると
 4勝6分3敗の勝点15、14得点・13失点
であり、これを1試合平均にすると、
 勝点1.38、1.08得点・1.00失点
であった。この平均勝点で38節を乗り切るとすると、52.6である。監督退任の弁で浮嶋監督が挙げていた勝点50はこれだろう。
 
 2021年シーズンは、6月20日の第18節で浦和相手に逆転勝利を収めたところまでの前半戦19試合をみると
 4勝9分6敗の勝点21、18得点・20失点(公式記録にないユンカーの2ゴール含む)
であり、これを1試合平均にすると、
 勝点1.11、0.95得点・1.05失点
であった。38節に換算すると、42.0である。J1残留の可能性は高そうだ。
 
 その後、オリンピックを挟んだ8試合は
 1勝2分5敗の勝点5、10得点・13失点
であり、この日の浦和戦までの27試合の戦績を1試合平均にすると、
 勝点0.96、1.04得点・1.22失点
である。38節に換算すると、36.5。瀕死のセレッソに5ゴールを上げたゲームを含めてである。

20210829

 
 直近3試合で負けがないので監督交代は不思議に見えなくもないが、こうして数字を見ると、監督交代はそれほど不思議ではない。
 しかも、この直近8試合を見ると、1点差での敗戦が3、ドローが2である。2020年からの改善目標として、1点差ゲームに焦点を当てて「苦しい時期に失点しない、苦しいタイミングで点が取れる」チームをめざしていたのだが、そこが崩れかけている印象である。
 数字的には1点差の敗戦が前半19試合で3だったのに早くも並んだということが挙げられるし、失点の仕方がいかにも悪い。勝負所、アディショナルタイムの失点が増えている。
 かくいう私も、この8試合のうち、FC東京戦、鹿島戦はスタジアムで観戦していたのにブログを書く気がまるで湧いてこなかった。オリンピック多忙があったにせよ、それよりも試合内容のガッカリ感もあったよね。今にして思えば。
 
【監督交代について2】
 監督交代の影の理由としては浮嶋さんが雨男だった可能性もある。
 いや、今シーズンはやたらとレモンガススタジアムで雨にたたられてるよ。しかも、最終戦となったこの日は、3時間前の天気予想で雨のあの字もなかったのに、けっこう本格的な雨でしたよ。いや誰かとんでもない雨男がいるでしょう。
 
【監督交代について3】
 2019年の、あの途方に暮れていたチームを立て直してJ1残留を果たした功績は間違いなく浮嶋監督にある。これはもう絶対です。
 浮嶋監督が湘南に新しいプレースタイルをもたらしたということも当然評価されてしかるべきですが、それ以上にあのメンタルコントロールの実績は評価されるべきで、良いコーチであることを証明するものですよ。
 だから、いつか機会があったら湘南でまた指揮を執ってもらいたい気持ちもある。それまでにホームが屋根付き専スタになっていることを前提に。
 
【この日のお買い物】
・畑大雅プロデュース「足が速くなる弁当」(足が速くなった)
・馬場賢治Tシャツ(翌日在宅勤務だから着た)
・ベルマガvol.2(翌日在宅勤務だから読んだ)
・みかんぱん&すいかぱん(在宅勤務用に買ったけど、その日の夜に食べた)

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高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
    高スポの陰の支配者。湘南ベルマーレを愛する先天性ジャパニーズ。

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