川崎相手にシーズンダブル
レアンドロ・ダミアンとジェジエウがいる中で勝ちたいけど、残留争いに巻き込まれている中では欲張りな希望であって、6ポイントを素直に喜びたい。
(2022年9月3日 湘南ベルマーレ2-1川崎フロンターレ レモンガススタジアム平塚)
中2日の川崎と中12日の湘南。先発11人、ベンチメンバー7人をまったく変えなかった川崎の選手たちに躍動感はなかった。彼らは躍動感でどうにかするチームではないが、それにしてもコンディションの差はあったと思う。
なかでも最重要選手であるジェジエウが先発しながら途中で退いたのは大きかった。
そういった川崎側の事情もあるが、私としては湘南の事情に注目せざるを得なかった。
湘南は、田中聡が移籍し、米本拓司が累積警告で出場停止。アンカーポジションをどうするのかが試合前の最大の関心だったが、蓋をあければ茨田陽生がアンカー役を務めた。
3-1ー4ー2の布陣は、GK谷晃生、3バックは右から岡本拓也、大野和成、杉岡大暉。アンカーが茨田でIHは右がタリク、左が平岡大陽。WBは右が石原広教、左が移籍後初先発の中野嘉大。2トップは町野修斗と瀬川祐輔。
茨田のアンカー起用は配球面での期待感はあるが、最終ラインの前のフィルター役としてはどのように機能させるのか注目点だった。
で、その問題には平岡が2人分動くことで解決を図っていた。茨田の守備タスクはほぼ右半分に限定されているように見えた。左をどうするかというと「平岡が頑張って戻ってくる」だった。
とはいえ最初から引いているのではなく、スタートポジションは通常どおりより微妙に引き気味なIHの位置で、そこから長い距離を走ってプレッシングしていた。前半にジェジエウにアタックしてボールを奪うシーンがあったが、あれはとんでもなく素晴らしいプレーだった。アリバイプレスじゃなくて奪う気があると相手に刷り込めたんじゃないかな。
逆に言うと、平岡が対応に迷うシーンが頻発すれば湘南にとってはツラかった。
山根視来が偽サイドバック的にピッチ中央に進出したのは嫌らしい牽制だった。湘南の布陣では山根にマッチアップするのは左WB中野だが、山根が中央に行くと中野がケアすべき相手が曖昧になるし、平岡もジェジエウと山根と脇坂を気にしながら動く必要が出てくる。実際、山根が偽SBポジションからヌルヌルドリブルで前進したシーンは危なかった
しかし、それも散発的だった印象。この試合に関していえば右ウイング家長が効果的じゃなかった。家長が定位置でいつものようにボールをキープすれば脅威になっただろうが、家長は割と長く左サイドにいた。まあ茨田のところを突破口にしようとしたのかもしれないが。
後半は、長い距離を走ってプレスをしていた平岡の消耗が焦点だったが、それについては山田直輝の交代投入が容易に予想された。平岡が前半にやっていたのは山田直輝のプレースタイルとそっくりだったから。
さらに、復帰2試合目で足を攣っていた岡本を舘に替え、IHのもう1人のタリク&2トップの2人を交替させて、途中出場の山田&阿部浩之のコンビで逆転弾に結びつけた。采配的中といってよいが、むしろWBで交代枠を使わずに済んだのがその要因だ。山口監督は本来、WBで交代枠を使いたくないみたいなので、狙っていた形をやっと実行できたということかもしれない。
【ヒサと共に。2022】
去年も今年も、押せ押せムードから後半ATに勝点を引き寄せるゴールが決まった。
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