山口智は4バックにしたい(ファイヤーフォーメーションも?)
3バックなのにWBの控え選手をベンチに入れないゲームが増えてきた。それどころか4人のFWがベンチにいたりする。最初からファイヤーフォーメーションを想定しているのであろうか。
(2023年5月20日 湘南ベルマーレ0-2セレッソ大阪 レモンガススタジアム平塚)
(2023年6月3日 湘南ベルマーレ2-2アルビレックス新潟 レモンガススタジアム平塚)
(2023年6月18日 YLCグループリーグ 湘南ベルマーレ2-3川崎フロンターレ レモンガススタジアム平塚)
山口監督がサイドプレーヤーで交代枠を使いたくないというのは昨シーズンから見えていた。最終的に昨シーズン終盤は石原広教と中野嘉大がファーストチョイスとなってフル出場することが多かった。
今季は中野の出場機会が減った(畑大雅の出場機会が増えた)こともあるが、石原広教も含め、両WBが90分出る試合は皆無である。もちろん試合展開による部分もあるし、FW町野修斗を90分使うからWBに交代枠を使う余地があるともいえるけど。
編成面でサイドプレーヤーが薄いということはあるが、とはいえベンチに控えのサイドプレーヤーを置かないのはやはり監督の意思表示なのだと思う(負傷? と思わせつつカップ戦などで彼らは登場するので)。
4バックをやりたいのだろう。もしくは、最終的には4バックにしたいのだろう。ちくんなんだから、といえば納得感があるでしょ?(老害的発言)
湘南が長く3バックを使ってきたといっても、チョウ監督の3バック特殊戦術を遂行するのには、監督の属人的な資質が必要なのだと思う。だから浮嶋監督が緊急就任直後に4バックを採用したのは当然来るべきものが来たとしか思わなかった。
意外だったのは浮嶋監督の2年目以降も3バックが継続されたこと。もちろん編成の事情もあるけど、たぶん「やり方」を大きく変える中で初期配置まで変えてしまうとゼロからのスタートになるからだと想像する(1からのスタートにした)。
山口監督が初めてフルシーズン指揮した次のシーズンである。徐々に4バックに移行するのは予定されていたのではないかと思っている。
私は4バックをめざすことに賛成である。
一つには戦術面でのトレンドがある。トレンドに乗れ、と言いたいのではない。3バック走力&球際勝負が相対的優位さを失っているということだ。チョウ氏もたびたび言っていた「何でもできるようにならないと」というのが修辞的な意味ではなく切実なものになっているのだと思う。
もう一つは、選手の評価額を上げるためには特殊戦術が足枷になるということがある。4-4-2の中でどんなプレーをすることができるのか、日常的に見せないと難しいのだと思う。かつて湘南には海外への直接ルートがなかったという言い方がされるが、どんなにいい選手であっても3バック右を務める身長170cm台の選手では手を出しにくいと思う。
あと一つ、特殊戦術でなくても勝てるだけのクオリティのある選手が獲得できるようになってきている(と、言いたい)。
なので総論として4バックを探るのには賛成なんだが、あまりにも手探り感が強くて、いろいろ疑いたくなる。
あえて遠回りしているというか、無理筋をひとつずつ立証しながら進めているように見えてしまう。小野瀬と阿部ちゃんを両SHとして分断して使うのとか、鈴木章斗に右SBをやらせるのとか、最善手に説得力を持たせるための布石なのではないか? もしくは、編成に対するクレームを実力行使で見せている(さすがにこれは穿ちすぎであってほしい)。
でまあ、最終的な最善手においては、ミケル・アグが2CBの一角を占めるとみた。
そう考えれば、現状いまひとつ使いにくそうにされているのも納得できよう。
【最近のスタグルから】
小田原牧場アイス工房の季節がやってきた。甘夏ピールは果肉が入って食感に変化があり、大変けっこうでございました。
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