カテゴリー「サッカー国際試合」の記事

2014年7月14日 (月)

ワールドカップ・ブラジル大会についての記事

高スポ編集雑記にて、本誌主筆・荒木又三郎の記事を集中掲載しています。
抜き出した一文は、三鷹牛蔵セレクトですので、あしからず。

オランダの変わり身と自信家ファンハールの離れ業 (準々決勝 オランダ0-0コスタリカ)
--もはや5バックでもゼロバックでもない。代えの利かないデ・ヨングを失ったオランダは、死のグループを勝ち上がってきたコスタリカを120分の戦いの末に下した。

カウンター偏重のフランスは未だ強豪にあらず(準々決勝 ドイツ1-0フランス)
--リベリーの不在は小さくなかった。デシャンらしいカウンターアタック偏重の戦術でここまで勝ち上がってきたものの、結局のところ、強豪相手には打つ手がなかったともいえる。

チリのポリシーはすべての競り合いに勝つこと (決勝トーナメント1回戦 ブラジル1ー1チリ)
--チリのサッカーはいつだって攻め急ぎ、そういってよければいつだって守り急いでいる。

裏切られたのはザックも同じ(グループC・第3節 日本1ー4コロンビア)

己を見失ったチームはマインドゲームにも勝てず(グループC・第2節 日本0ー0ギリシャ)

両翼なきバイエルンの大勝とC・ロナウドに重なるベッカム(グループG・第1節 ドイツ4ー0ポルトガル)
--こうしたワンサイドゲームを目の当たりにすると、なぜだかやはり憎らしくなってくる。90年代前半に刷り込まれたものがあるのかもしれない。

本田の目標はチームの目標と同じか(グループC・第1節 日本1-2コートジボワール)

チリに残るビエルサの遺産と変われないオーストラリア(グループB・第1節 チリ 3-1 オーストラリア)
--注目しているのは、もちろんチリの方だ。

ファンハールのオランダはゼロバック (グループB・第1節 スペイン1ー5オランダ)
--これを守備的だというなら「ボール支配率を上げればそれだけ失点のリスクが減る」という発想だって、十分に守備的とみなせよう。

腐らなかったドス・サントスにエール(グループA・第1節 メキシコ1-0カメルーン)
--二度にわたりゴールを認められなかったドス・サントスは、ちょっと応援したくなる。

安心させないブラジルの初戦(グループA・第1節 ブラジル3-1クロアチア)
--普段はクリーンにプレーしている選手たちが、W杯のために効果的な反則を学ぶなんて方がよっぽどどうかしている(西村主審の判定に関して)

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2010年7月 3日 (土)

フィジカルで守る王国の自滅~オランダ対ブラジル

 あのブラジルをクライフがボロクソに言うのは当然だ。センスではなく体力と勤勉さで守る彼らに、王国を名乗る資格はない。自殺点と退場による自滅は、彼らが取るべき責任の大きさに十分見合うものだろう。対するオランダにしても、幸運な勝利を得たことは間違いなく、ブラジルの鼻っ柱を折った74年のチームには到底及ばない。スペクタルなサッカーをリードしてきた両雄の対戦がこの程度とは・・・・・・。あんまりだ。

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スアレスの神ならぬ悪魔の手~ウルグアイ対ガーナ

 延長戦終了間際に飛び出した最悪の反則は、神ならぬ悪魔の手だったのかも知れない。間違いなく決勝点になっていたはずのボールをかき出されたガーナは、その代償として得たPKをエースのギャンが外し、そのままもつれ込んだPK戦で敗れ去った。たった一つの反則によって敗者が勝者になれるというのなら、意図的かどうかによらず、その手は悪魔のものに違いない。ガーナが勝者に値するプレーをしていたとは全く思わないが、自らのプレーを恥じないスアレスには大きな違和感を覚える。

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2010年6月26日 (土)

岡田ジャパンなんて存在しない~日本対デンマーク

 3戦全敗は必至ともいわれた岡田ジャパンが、まさかの決勝トーナメント進出を決めた。デンマーク戦の勝利は歴史に刻まれ、次の大会で指揮官が掲げるハードルはまた跳ね上がるのかもしれない。しかし、一つだけ確かなのは、我々がみているチームがこの間の集大成ではないことだ。岡ちゃんがつくったチームなんて、もうここにはない。

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2010年6月20日 (日)

主審の無能さに盗まれた勝利~アメリカ対スロベニア

 誤審が多いのは毎度のことだが、今大会では試合の行方を決める場面でのミスがめだつ。後半40分の3点目が認められていれば、アメリカは間違いなく勝っていた。0―2から追いつき、追い越したはずの彼らは、今頃、勝ち点4でグループリーグ突破を決めていたはずである。主審がダーティーなスロベニアに与えた勝ち点1は、イングランドにも最終戦での勝利を義務付けた。

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2010年6月19日 (土)

捨て身の前線がもたらした勝利~日本対カメルーン

 初戦で勝ち点3を得た価値は、大きい。これで3戦目が消化試合になることはなくなった。しかし、カメルーンの草サッカー並みの攻撃を、前線3人の渾身のプレーで凌いだ日本にとって、2戦目をいかに戦うかは大きなターニングポイントとなるかもしれない。あの戦いぶりを3度続けさせるのは無謀かつ無情であり、それでオランダに負けないという保障もどこにもない。むしろオランダがあくまでグループリーグ最強と考えるなら、デンマーク戦に備えてメンバーを入れ替えるのも一つの手だ。

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2010年6月18日 (金)

ドメネクの心中は終わらない~フランス対メキシコ

 もはや、フランスにかつての面影はまったくない。2戦して勝ち点1という状況は、決して想定外ではなかったが、だからといって、後天性フランス人としては腹が立たないはずもなく、豪華なメンバーを生かせないドメネクには耐え難い。そもそも、4年前の準優勝からして彼の手柄だとはまったく思っていないわけで、今も首がつながっていること自体、理解に苦しむ。だって、ユーロでリベリーと心中したはずなのに。

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2010年6月13日 (日)

メッシは世界最高の10番か?~アルゼンチン対ナイジェリア

 さすがにマラドーナは一味違う。あれだけ豊富な攻撃のタレントを抱えているにもかかわらず、どうしてあそこまでメッシ頼みのチームをつくらなければらないのか。10番のデキがチームの命運を握る戦術は時代遅れであり、新旧2人の英雄は贅沢すぎる戦力をみすみす無駄にしている。ただ、自分たちの持ち味を見失っているのはナイジェリアも同じで、グループBの行方はまだまだわからない。

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知将にも荷が重いか~イングランド対アメリカ

 初めてW杯に臨んだカペッロは、思いもよらぬ果敢さをみせた。前半31分にショーン・ライト・フィリップス(以下、SWP)を投入し、相手の攻撃に遅れをとっていた左サイドで主導権を握り返す。痛恨だったのはGKグリーンのファンブルで、攻めあぐねていた感の強いアメリカに同点ゴールを献上してしまう。結局、混戦には持ち込んだものの再び突き放すことはかなわなかった。思えば、キングの負傷により後半開始の段階で2枚目のカードを使わざるを得なかったのが誤算であり、最後のカードをクラウチの投入に使わざるを得ないあたりが、今のイングランドの限界だ。一部のメディアはイングランドを優勝候補に挙げているが、この戦いぶりでは先が思いやられるといわざるを得ない。

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前近代的ギリシャに攻め手なし~韓国対ギリシャ

 アグレッシブな韓国に対し、まるで攻め手のないギリシャ――。コーナーキックからの先制点がすべてを決めてしまった試合だったといえるだろう。未だ“前近代的な戦術”を貫くギリシャは、ユーロ2006を制したときの几帳面な守備がみられないばかりか、自ら攻撃を仕掛けることもできなかった。韓国にとっては、貴重な勝ち点3を楽に稼げたグッドゲームだったろう。

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高スポ執筆者

  • 荒木又三郎
    高スポ創刊者にして主筆。ACミランを愛する後天性フランス人。高スポ編集雑記に本音をぶちまける。
  • 三鷹牛蔵
    高スポの陰の支配者。湘南ベルマーレを愛する先天性ジャパニーズ。

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