『一投に賭ける 溝口和洋、最後の無頼派アスリート』(上原善広著)を読んだ
やり投げの日本記録を1989年から30年にわたって保持している(いまだ更新されていない)溝口和洋のドキュメント。「全身やり投げ選手」という著者による紹介は的確だが、ストイックといってよいかは意見が分かれるだろう。そこが面白い。
やり投げの日本記録を1989年から30年にわたって保持している(いまだ更新されていない)溝口和洋のドキュメント。「全身やり投げ選手」という著者による紹介は的確だが、ストイックといってよいかは意見が分かれるだろう。そこが面白い。
選手としてもコーチとしても第一級の実績を残した日本フィギュアスケート界のレジェンドによる回顧録。なので有名選手に関するエピソードが山盛りなのだが、それよりもコーチ哲学のようなものが印象的。
ネット上のサッカー論壇において支持者の多い、らいかーると氏の著書を読んだ。「私のサッカーの観察方法を多少のヒントとして提供し、ピッチで起きている事象を皆様なりに解釈することで、サッカーをより楽しんでもらう一助になれればいいな」という趣旨の本。
Bリーグの横浜ビー・コルセアーズについて、ビジネス面を概観する一冊。現経営陣はちゃんとしているんだな、と思った(もちろんそういう本であるのだけど)。
「ハッスル野球のレッスンはこれで一通り終わった。あとやることはどう生かすかだ。――そのための唯一の方法はバットとボールをもって――グラウンドへ飛び出し練習するだけよ。」
ここまで見てきたように、バッティング、走塁、守備と野球の技術をひととおり説明し終えた後の最終章の書き出しだ。
(『ピート・ローズのハッスル野球教室』訳・土屋一重 報知新聞社 昭和54年3月31日初版発行)
「だれもがウィリー・メイズやロベルト・クレメンテのような名選手になれるわけはない。だがある程度のスピードと運動神経さえあれば、だれでも野球の守りはやれるものさ。」
という、やや腰の引けたコメントで始まる守備の章は、ピート・ローズらしさはやや欠ける。が、それでも随所にハッスルぶりが垣間見える。
(『ピート・ローズのハッスル野球教室』訳・土屋一重 報知新聞社 昭和54年3月31日初版発行)
「オレがもめごとに巻き込まれるのは、いつも攻撃的な走塁をしたときのようだ。野球のあるべき姿は、ともかくフルスピードというオレの信念がそうさせるのかもしれない。」
内野ゴロを打って一塁へ全力疾走したのが「チャーリー・ハッスル」というニックネームの由来である。走塁はハッスル野球の中心的な要素なのだ。通算盗塁数198は決して多くないが、アグレッシブな走塁がピート・ローズの持ち味であり、本人も自負するところであったようだ。
(『ピート・ローズのハッスル野球教室』訳・土屋一重 報知新聞社 昭和54年3月31日初版発行)
タイ・カッブを超えて、史上最多となる4256本のヒットを放ったピート・ローズによる野球教本である。当然、バッティングについても熱く語る。「だれでもいい打者になれる」というバッティング理論は、イチローも参考にしたという形跡があるんじゃないかと私は思わないでもない。根拠はないが。
(『ピート・ローズのハッスル野球教室』訳・土屋一重 報知新聞社 昭和54年3月31日初版発行)
原題を“Pete Rose's Winning Baseball”という本書の日本版書名を「ハッスル野球教室」とした報知新聞社の判断は実に的確だ。なにしろ、
「野球の理論、技術論なんて大リーグもリトル・リーグもそれほど差があるものではない。要はどれだけやる気になってやるかの差だと思う。それがわたしのいうハッスルでもある。」
という序文で始まり、ハッスルすることの意義を説くのが本書の眼目なのだ。競技の違いを超えて、湘南ベルマーレの選手諸君にも是非読んでもらいたいぐらいだ。
(『ピート・ローズのハッスル野球教室』訳・土屋一重 報知新聞社 昭和54年3月31日初版発行)
「ハッスルは野球だけじゃなく、世の中のすべてのことに当てはまる。いまからでも遅くない。皆さんもさあ、ハッスルしよう。」
史上最多の通算4256安打と3562試合出場の世界記録を持つピート・ローズによるこの著書が、私の書棚にたどり着いたのも何かの縁だろう。あるいは、この名著を世に広めるのは私の使命なのかもしれない。あまたあるウェブサイトでも、本書を紹介したものは見当たらないし、入手も困難であるので、本文中の有意義な箇所をご覧いただこう。
(『ピート・ローズのハッスル野球教室』土屋一重・訳 報知新聞社 昭和54年3月31日初版発行)
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